◎L.S.D. Takes A Holiday/Ted Curson
Ted Cursonは大好きなTrumpet奏者の一人で、勿論あのCharles Mingus、そしてCecil TaylorやArchie Sheppといった強者たちとの共演で、そのProgressiveな才能を認知されてきた。特に60年にFranceで行われたJazz Festivalの演奏を収録したMingusの『Mingus at Antibes』で披露したInside-OutsideのApproachには驚かされたものだ。勿論、初リーダー作の『Plenty Of Horn』やVincent Galloの映画『The Brown Bunny』にもタイトル曲が使用されたFontanaからリリースされた名作『Tears For Dolphy』をはじめPrestigeやAtlanticにも素晴らしいアルバムを残しているPhiladelphia Nativeである。しかし、60年代末に渡欧してからのCursonの作品が、これまた素晴らしい。PolandのピアニストAndrzej TrzaskowskiのSextetに加わった67年の『Seant』やFinlandの名ベース奏者Pekka Sarmantoを含むEero Koivistoinen Kvintetti & Sekstettiのメンバーと組んだTed Curson & Co名義の70年作『Ode To Booker Ervin』も素晴らしいが、大好きなFranceのGeorges Arvanitas Trioと71年に録音した『Pop Wine』はTensionの高いスリリングな演奏が麻薬的な魅力を持ったアルバムといえるだろう。
この“L.S.D. Takes A Holiday”もアルバムではJacky SamsonのMinimalなBass Lineに導かれてヤバい香りがムンムンするお気に入りのナンバー。
◎Pop Wine/Ted Curson
“L.S.D. Takes A Holiday”はTed Cursonが71年にFuturaからリリースしたアルバム『Pop Wine』に収録されているナンバー。これは上述のように、果てしなくDopeなアルバムである。
(Hit-C Fiore)