確定申告の季節が終わっても、まだ目の前にはやらなきゃいけないものがドッサリと…
ま、WBCで大谷選手やダルビッシュ投手の活躍見て気合注入、さ、ガンガンいきますわ。
Climax Blues Bandは大好きな英国出身のBlues Rock Bandである。彼らは60年代後半にStaffordでギタリストPete HaycockとDerek Holt、Sax、Harmonica奏者のColin Cooper、鍵盤奏者Arthur Augustin Wood、ベースと鍵盤を演奏するRichard Jones、DrummerのGeorge Newsomeによって結成されたが、当初はThe Climax Chicago Blues Bandと名乗っていた。実は時代と共にバンド名も音楽性も変わり続けた彼らだが、米国で人気が出てPopな路線になってもその根底にはBlues魂が残っていたのだった。彼らの母体となったのは地元のGospel TruthというGroupで、Modなバンドとして日本でも知られているHipster Imageを脱退したColin CooperがPete Haycockと結成したR&B Bandだったが、Blues志向の音楽性が強まり上述のDerekやRichardらをメンバーを加えてバンド名を新たにしたのだった。British Blues Rockが人気を集め、彼らもDebut Album『The Climax Chicago Blues Band』を69年にリリースしている。その後、米国のバンドChicagoとの混同を避けるためにClimax Blues Bandと名前を短くしている。次作『Plays On』リリース前にRichard Jonesが脱退しDerekがベースを担当、『Tightly Knit』を、またもやバンド名を変えたClimax Chicago名義でリリース。George NewsomeがJohn Cuffleyに交代しArthur Augustin Woodもバンドを去って4人編成となって本作をリリースしている。次作のLive Albumこそが彼らのBlues Rock Bandとしての本領発揮となる名盤中の名盤であるが、以降Popな味わいを増して米国で人気を得ていく。BluesやJazz、Funkに英国的なLyricalでPopな音楽性がBlendされた彼らの音楽は、Fleetwood Mac同様に当初のコテコテのBlues Rockから遠く離れてしまい米国志向となってしまったが、決してQualityが低い音楽ではない。その萌芽は本作や前作から感じ取ることが出来る。Pete Haycockは英国で最も過小評価されているギタリストでありSongwriter、そしてVocalistの一人であろう。
『Rich Man』はClimax Blues Bandが72年にリリースしたアルバム。
アルバム1曲目はタイトル曲の“Rich Man”。Bluesyなギターに英国的な陰影のあるMelody、そして米国西海岸を思わせるLyricalなChorusの組み合わせが面白い。PercussiveでPrimitiveなリズム隊もイイ感じ。Slideも豪快にキメていてカッコイイ。
“Mole On The Dole”は一転してアコギをジャンジャカ鳴らしてGentleなVocalが英国的な牧歌的ともいえるナンバー。
“You Make Me Sick”もSlideがカッコ良すぎるBlues Rock.。彼らお得意のLead Vocalの1Octave下の低音で歌うVocalも登場して、Saxもご機嫌なノリの良いナンバー。
“Standing By A River”はイントロから激カッコイイFunkyなナンバー。この路線が後に花開くことになる。Pete Haycockのギター・ソロは鳥肌モノ。Derek HoltのぶっとくウネるベースとElectric Pianoもイイ感じ。
Bo Diddley BeatにのったColin CooperのBlues Harpがご機嫌な“Shake Your Love”。この曲もSlideが最高。Derekの重心の低いベースも気持良し。
イントロのBluesyなギターから痺れる“All The Time In The World”。LazyなノリにバッチリキマッタChorusが素晴らしい。雄たけびを上げるSlideソロが最高。
イントロのギターのRiffがBluesyで激カッコイイ“If You Wanna Know”。途中からTempo Upしてノリノリの展開になり、また戻るといった緩急自在で繰り返される見事な展開が素晴らしい。
最後をシメるのはSon Houseの“Don't You Mind People Grinning In Your Face”。Acousticな弾き語りで激渋な仕上がり。ここでもSlideが素晴らしい。
(Hit-C Fiore)