The First Time We Met/The Independents | BLACK CHERRY

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JAZZ, BRAZIL, SOUL MUSIC

 The Independentsが残した2枚のアルバムが日本盤CDでReisueされるなんて、全く思いもかけなかった。Kentから5年ほど前に『Just As Long - The Complete Wand Recordings 1972-74』が出ていたとはいえ、単独アルバムでの再発は嬉しい。Chicago Soulの伝統を伝える彼らは、Chuck Jackson & Marvin Yancyという名Songwriter/Producer Duoを生んだ70年代前半に活躍したR&B Vocal GroupCharles "Chuck" JacksonMaurice Jackson、紅一点のHelen Curryによる男女混成のTrio(Marvin Jerome Yancyは表に出ず)として登場して、Gospel仕込みSoulfulなVocalとChorusQualityの高い楽曲を歌い上げたThe Independentsは、その高い実力で未だに根強いファンを持っている。本日ご紹介するのは、そんなThe IndependentsがWandから73年にリリースしたデビュー・アルバム。3人が揃いのジャケットと白いパンツでキメて、手を繋いで歩く姿を写したジャケットも雰囲気出しまくってますな。The ImpressionsのメンバーだったJerry Butlerが推薦文を書いているのも彼らの実力を証明している。翌74年にChicago生まれのEric Thomasをメンバーに加えて、2ndアルバムChuck, Helen, Eric, Maurice』をリリースすると、たった2枚のアルバムを残して解散してしまうのだった(『Greatest Hits - Discs Of Gold』というBest盤にはアルバム未収録曲も入っている)。本作では、これでもかの甘美なSlow Balladが連発され、否が応でもGospelにRootsを持った彼らの実力のほどがわかる。しかも殆どがBalladなのに楽曲のQualityが高いために飽きがこないのである。正に名盤。2ndアルバムも名盤と言っていいっだろう。くど過ぎない優美なStringsの調べが盛り上げ、Tom Tom洗練されたArrangementもバッチリである。

 

 『The First Time We Met』はThe Independentsがリリースしたアルバム。

イントロのHelenの語りから悩殺される蕩けてしまいそうにSweetな“I Just Want To Be There”。バックの演奏も最高で、盛り上げるStringsも素晴らしい。

これまたイントロのピアノから惹きこまれてしまう“Our Love Has Got To Come Together”。ここからメンバーのChuck JacksonとMarvin Yancyの共作曲が続く。

小粋なエレピで始まる軽快なCan't Understand It”。Stringsが実に効果的

3人のChorusが冴えわたるBalladJust As Long As You Need Me (Part 1 & 2)”はChuckとMarvin、そしてThe ImpressionsのメンバーだったJerry Butlerの共作曲。Romanticな語りもイイ感じで盛り上げますなあ。

Bluesyなギターが雰囲気たっぷりの“Leaving Me”。SoulfulなChorusとのかけ合いがご機嫌だ。

これまた甘美なBalladの“Baby I've Been Missing You”。途中で入るHelenのVocalが泣けますなあ

I Love You, Yes I Do”はギターのカッティングで始まる高揚感に満ち溢れたナンバー

アルバムで一番お気に入りのSweetでSoulfulなBalladCouldn't Hear Nobody Say (I Love You Like You Do)”。後半の掛け合いも最高っす。

アルバム最後を飾るのは“Here I Am”。これまたGospelの香りがほんのり漂うSoulfulなBallad

 

The First Time We Met/The Independents

(Hit-C Fiore)