Uriah Heepは面白いRock Bandである。個人的にUriah Heepと聞いて、まず最初に思い浮かぶのは、Ken Hensleyが弾く攻撃的なHammondである。続いては分厚く邪悪な高音ChorusとGary Thainの重心の低いDriveするベース。しかし69年にLondonで結成されてから半世紀以上に渡ってずっとバンドを支えてきたのはギタリストのMick Boxなのである。Led ZeppelinやDeep Purple、Black Sabbathといった当時の英国から登場してきたHard Rockの猛者たちにはJimmy PageやRitchie Blackmore、Tony Iommiといった派手に弾きまくるGuitar Hero的存在が目立っていたが彼らに比べるとMick Boxのギタリストとしての一般的なイメージは地味かもしれない。しかし。HeepのキモはBoxのギターなのである。このLiveを聴くと、それがよくわかる。そういえば、Boxが人生を変えたレコードとしてThemやKinks、Small Faces、The Move、Johnny Kidd & The Pirates、Buddy Holly、Eddie Cochranなどと一緒にLes Paul & Mary Ford、Django Reinhardt & Stephane Grappelli、Al Di Meola, John McLaughlin, Paco de LuciaのSuper Guitar Trioを挙げていたのが実に興味深い。Heepの前身はBoxとSingerのDavid Garrick(後にDavid Byronに改名)が中心となってDrummerのAlex Napierと鍵盤奏者のColin Wood結成したSpiceという名のPsychedelic Beat Bandであるが、The GodsからベーシストPaul Newtonに続いてKen Hensleyが加入してUriah Heepと改名している。70年にVertigoからDebut Album『...Very 'Eavy Very 'Umble...』をリリース、Bronzeに移籍して71年にリリースした3作目にして代表作『Look At Yourself』で人気を博すとThe Gods~Toe FatでHensleyと一緒だったDrummerのLee KerslakeとKeef Hartley BandのGary Thainが加入して黄金時代を迎えることになる。73年には2枚組のLive Albumとなる本作がリリースされ来日公演も実現させている。
『Uriah Heep Live』はUriah Heepが73年にリリースしたLive Album。
72年リリースのアルバム『The Magician's Birthday』の冒頭を飾った“Sunrise”で始まった演奏は早くもHammondと独特のChorusが炸裂してByronのVocalも絶好調。
続いても同アルバムからノリノリの“Sweet Lorraine”。Boxも代名詞となるCry Baby使いでガンガン攻め、HensleyのMoogも炸裂。緩急自在の展開もバッチリ。Thainのベースも低音で歌いまくりで最高。
『Demons and Wizards』から“Traveller In Time”。これまたDriveするThainのベースがご機嫌である。BoxのギターもCry Babyが吼えまくり。
続いても同アルバムからThainのベースがグイノリで盛り上げまくりのヒット曲“Easy Livin'”。HeepらしいChorusもバッチリ。
『Look At Yourself』からByronが熱唱するBallad“July Morning”。Hammondもカッコイイけれど、ここでもThainのベースが圧巻である。
続いても同アルバムから“Tears In My Eyes”。HensleyのSlideがイイ感じ。
1stアルバムからBoxのギターが唸りを上げる“Gypsy”。HensleyのMoogも暴れまくり。この時代らしいドラム・ソロもご愛嬌。
『Demons and Wizards』からペンライト振ってしまいそうなBallad“Circle Of Hands ”。
『Look At Yourself』から代表曲ともいえる“Look At Yourself”。
Encoreの“Magician's Birthday”は元曲から中間部だけ抜粋。
間髪入れずにBoxのギターがAggressiveに暴れる“Love Machine”。
最後はなんと“Rock 'n' Roll Medley:Roll Over Beethoven - Blue Suede Shoes - Mean Woman Blues - Hound Dog - At The Hop - Whole Lotta Shakin' Goin' On - Blue Suede Shoes”。これが決行様になってイイ感じ。Chorusもキメまくって、やっぱりThainのベースは良い。
(Hit-C Fiore)