まほろば日記

fujioの日常の出来事、記録等を思いつくままに書いた日記です

低賃金の付け、春闘スタート

2022-01-27 00:03:24 | 日常



令和4年1月25日
今日、労使の代表がつどい、「労使フォーラム」が開催され事実上春闘がスタートしました。
経団連の十倉雅和会長は「実情に応じ積極的な賃上げを」求めています。
連合の芳野友子会長は「ベースアップと定昇で4%の賃上げと人への投資の充実」を訴えられました。
岸田首相も3%も賃上げを求めておられることが賃上げへの追い風となっています。
コロナ禍の厳しい業種もある中、果たして賃上げは実現できるのでしょうか。
なぜこの苦しい経営状態にもかかわらず、政府も経営者も賃上げの必要性を口にするのでしょうか。
昨日の「NHK NEWSおはよう日本」において「何故日本企業は外国人材が獲得できないのか」ということが議論になっていました。
その理由は日本企業の低賃金でした。日本国内では通用しても世界的はレベルでは安すぎるので応募者はありません。
ベトナムでの年収提示額は課長級では日本企業は310万円、欧米企業は580万円これだけの格差があります。
低賃金では応募がありませんので雇用しようと思えば日本人は310万円でも外国人には580万円払わなけれ人材は得られません。
身近でも同様な事例を体験しました。毎年倉橋島のカキ養殖業者からお歳暮などのカキを購入しています。
先日知人がカキを購入に行ったところ断られたそうです。お得意さんに出荷するのが手いっぱいで、個人に販売するような余分なカキはないとのこと。
カキの打子がいないのです。今までは外国人技術研修者を雇用していたのですが大半が給料の良い他所に行ったそうです。
日本の企業を支えてきた外国人労働者特に3K企業の労働者が賃金の良い企業や他国に就労したのです。
岸田首相も経営者からこの実情を訴えられたのでしょう。経団連もこの事情はよく分かっています。
日本労働者の低賃金の付けが回ってきたのです。

OECDの2020年度国別平均賃金によれば1位はアメリカの763万円、カナダ、ドイツと続き、19位で韓国462万円、日本は424万円で22位です
日本の賃金レベルはG7の先進国においてもイタリアと最下位を争っています。
世界レベルでも先進国の中では最低で22位、韓国にも置いて行かれています。

日本では30年前にはトップクラスの賃金でしたがそれ以来賃金が上がっていません。この間アメリカでは賃金は1,5倍に、韓国は2倍に上がっていますが日本では僅か4%だけこんなに低いのは日本だけです。物価上昇分を差し引いた名目賃金は1997年を100とすれば2016年は89,7%と下がっています。生活は苦しくなるばかりです。なぜこうなるのか
政府、経営者に有利な分断政策により雇用体系の変更で、正規従業員と非正規従業員と分けられ低賃金で働かされる労働者が増えた。連合もこの差別化を容認し大企業の正社員しか守らなかった。日本の企業の99%、労働者の70%が中小企業。企業の65%が赤字企業ですから賃上げなどできません。日本人は自分の仕事雇用を守るため低賃金でも働き続けたわけです。
日本人は将来の生活不安から貯蓄に精を出します・

企業もリーマンショックで懲りたせいか内部留保の増額に努めています。
内部留保金額、2011年度 282兆円が2020年には484兆円とわずかの期間に200兆円と過去最高を記録しています。設備投資をせず、労働者の賃金を上げないで儲けた悪銭です。
低賃金で国民が疲弊し、国力が低下、資産価値も低下して、企業の価値も下がり、海外資本に安く買いたたかれ、国力衰退に拍車がかかることを恐れたのでしょう。
当面は内部留保金の増額に歯止めをかけ、課税し賃金増額に、特に低所得者の生活向上に振り向けるべきだと思います。
-まずは同一労働同一賃金、格差解消この度の連合,芳野友子会長、今までの男性会長より期待できそうです。すべての労働者の為、妥協せず戦ってほしいものです。
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