(11月のムクロジの木)
ムクロジは茨城県及び新潟県以南の本州、四国及び九州の山地を
原産とする落葉高木です。
新緑や黄葉、落葉期の実の様子など季節の変化に富み、
実が薬用になる魔除けの霊力を持つ木としても伝えられ、
寺院や公園を中心として観賞用に植栽されます。
日本以外では中国大陸南部、台湾、ミャンマー、インドなどに分布します。
(2021年6月のムクロジ)
葉っぱは偶数の羽状複葉で小葉にはギザギザはありません。
種が真っ黒で硬いので、羽子板の羽根の黒い玉や数珠に利用されたり
工作の材料として使用します。
そんなムクロジの自生の木はまだ見たことがないのですが、
多布施川河畔公園に植栽されています。
11月のムクロジは美しく黄葉していました。
しかも実が付いていました。
実を2個もらって果皮を剝くとあの黒い種が出てきました。
果皮は食用にはなりませんが、ムクロジサポニンという物質を含み
水を入れてよく振るとあわがでてきます。
昔は石鹸やシャンプーのように使われたということです。
名前の由来は、ムクロジが家にあると病を知らないとして「無患子」
(むくろし)と呼ばれるようになったという説、
実のなる様子を「ツブナリ」と表現し、これが転訛したとする
説などいろいろあるようです。
多布施川河畔公園でぜひムクロジの木を観察してみてください。
残った黒い種は芽出しに挑戦してみます。
行雲流水~季節の花とともに
リーフのブログで自然の豊かさや大切さを皆様にお伝えしたいと思っています。
かけがえのない自然を次世代の子供たちに引き継いでいくために
私たち世代は何をすればいいのでしょうか?