都内在住40代独身女性ならではの、オタ活&仕事のストレス&アンチエイジングのことなど

#映画糸 ネタバレ感想~不幸続きが昭和っぽ過ぎるけど、泣けた

今日は映画「糸」の特別先行上映に行ってきました。

先行上映、と言っても封切りは8/21なので、1週間ちょっと早いだけですが。



映画については、菅田将暉がオールナイトニッポンで話していたことしか前情報を得ずに行きました。

北海道ロケが良かった、美味しかった、と言ってたけど、美瑛ロケだったんですね。

最近「俺に娘が出来たらー」とか言ってたのは、この撮影があったからかな。

漣(菅田将暉)と葵(小松菜奈)が中学生の時に出会い、何度か偶然の再会を繰り返し、離れ、その間お互いそれぞれの人生を歩み、最後に…

という、大変昭和チックでドラマチックなストーリーでしたが、私はちょびっと泣きました。

いやぁ、漣の奥さん、榮倉奈々が癌で余命わずか、という時の演技が切なくて…

眉毛もまつ毛もまばらで、肌はくすんだ色になり、ガリガリに痩せて、鼻に酸素チューブ着けた姿が痛々しくてリアルだなぁ、と思ったら、榮倉奈々は前にも余命わずかな癌患者役やってましたね。

ただ、映画館を出た時に女の子達が

「ドラマチック過ぎだよね~泣くような映画じゃない」

と話していて、泣いたおばちゃんの気持ちは…

そう、この映画は平成元年から令和元年を描いていますが、ストーリー自体はめちゃくちゃ昭和なノリ!

中島みゆきの「糸」は、1992年に作られた曲のようなので平成のものではあるのだけど、怒涛のように押し寄せる不幸が、めっちゃ昭和っぽいんです。


ネタバレでストーリーをまとめると…

平成元年、漣と葵が生まれる。

出会い

中学生の頃花火大会の日に出会った二人は、即恋に落ちる。

しかし漣が告白し、両思いなのを確認し合った翌日、葵の家は夜逃げしてしまう。

葵の家は母子家庭だったが、母親の恋人から葵は虐待を受けていた。

1回目の再会

漣は学校経由で葵の引越し先を聞き出し、荒れた生活に耐える葵を連れて一晩逃避行する。

しかし翌朝親と警察に見つかり、二人は引き離されてしまう。

漣は高校卒業後は美瑛のチーズ工房に就職。

葵は東京でキャバ嬢をしている時に出会った金持ちの水島(斎藤工)と付き合い、彼の支援を受けて大学に入学する。

2回目の再会

漣の友人の竹原と、葵の中学時代の友人の弓が東京で結婚式を挙げることになり、弓が直前に偶然葵と再会して結婚式に招待していたため、二人は久々に顔を合わせる。

しかし僅かに会話しただけで葵は会場を後にし、漣は慌てて追いかけるも、水島の車に乗る葵の姿を見てしまい、遠ざかる車を見ながら泣き叫ぶ。

その後漣はチーズ工房の先輩だった香と付き合う。

葵は水島と同棲していたが、会社が破綻した水島は札束を葵に手渡した日に失踪してしまう。

その後、葵は沖縄にいる水島を見つけ出し、一緒にまた暮らし始める。

3回目の再会

漣は香と同棲するため役所に住所変更手続きに行った際、葵と再会。

葵は母親に会いに北海道に来ていたが、生活保護の書類に書かれていた住所には誰も住んでいず、役所に現住所を確認しに来ていた。

漣は葵を車に乗せ、葵の母親の兄が住む函館へ連れて行くが、既に母親は死亡していたことを聞かされる。

泣く葵を漣は抱きしめるが、お互いもう別の相手がいる、別の人生を歩んでいることを考え、空港に送り届けて互いに別れを告げる。

しかし葵が沖縄の自宅に戻ると、またも水島は大金を残したまま失踪していた。

漣と香は結婚。

東日本大震災の日に、妊娠中の香に腫瘍がある、と分かる。

香は親や漣の反対を押し切り、子供は諦めずに抗癌剤治療を受け、帝王切開で出産、その後腫瘍を取り除く手術を受けることを決める。

無事に娘の結が生まれ数年幸せに過ごすも、香の癌が再発。

妻子の姿を見ながら思わず泣いてしまう漣に気付いた香は、結に

「泣いていたり、悲しんでいる人がいたら、抱きしめてあげるんだよ」

と教える。

香は漣に娘を託して死去する。

漣は子育てをしながら、チーズの世界コンクール入賞を目指してチーズ作りに励む。

一方、葵はキャバ嬢時代の友人玲子(山本美月)が住むシンガポールに行き、一緒にネイルサロンで働き出す。

その後友人の友人冴島(高杉真宙)と3人で協力し合い、ネイリスト派遣会社を設立。

順調に経営拡大していたが、友人が投資詐欺に遭って逃げ、葵は水島の残した金でなんとか借金返済だけ済ませて日本に帰国する。

1年後、東京で雇われネイリストとして働く葵の元に冴島が来て、また一緒にシンガポールで働こうと航空券を手渡す。
1回目のすれ違い

平成最後の日、漣は失敗作の中から偶然生まれたチーズで賞を獲ることが出来、東京の三星レストランで挨拶をするため上京。

歩道橋で偶然、空港に向かう葵とすれ違う。

シンガポールに向かおうとしていた葵は、途中たまたまスマホで美瑛時代にお世話になった食堂のおばあさんが「子ども食堂」をしているニュースを見て、シンガポールではなく北海道に向かうことにする。

美瑛でおばあさんと再会し、一緒に食事をした葵は、これまでの人生の辛さを思い出して号泣。

それを見て背後から抱き締めてきた女の子は、漣と香の娘の結だった。

2回目のすれ違い

結が子どもたちにチーズを配っているのを見た葵は、彼女の父親がチーズ工房で働いていると聞き、まさかと思う。

そこに漣が結を迎えに現れ、思わず駆け寄ろうとするが、おばあさんから

「あの子の母親は亡くなったんだよ」

と言われ、追うのをやめる。

3回目のすれ違い

チーズ工房で受賞記念のパーティーをしていた漣は、結から

「子ども食堂に来ていた女の人が泣いていたので抱き締めてあげた」

という話を聞き、葵かもしれない、と咄嗟に車に向かって走る。

しかし同僚たちから「どこに行くんだ?」と声を掛けられて我に返り、また皆んなの輪の中に戻ろうとする。

その時、結がかつて香がやったような、そして香の父がやったような、木の実の投げつける仕草(「行け」という意味)をされ、やはり車に飛び乗って子ども食堂まで向かう。

おばあさんから葵は「函館からフェリーに乗って帰る」と言って去ったことを知らされた漣は、そのまま港に向かう。

4回目の再会

急いで港に向かう漣、フェリーに乗り込む葵。

港は平成から令和のカウントダウンパーティーをして大盛りあがりしていた。

しかし漣の声が聞こえた気がした葵はフェリーを降りて彼の姿を探す。

人混みの中で互いを探そうとし、しかしなかなか見つけられない二人。

0時になった時、夜空には花火が上がり、フェリーは出港。

間に合わなかった、とフェリーを見送りながら「葵ー!」と叫ぶ漣の手を、背後から葵が掴む。

抱き寄せあった二人は、その後結婚式を挙げる。

おしまい。


とにかくキャストが豪華な映画で、意気込みを感じました。

だからこそ、ちょっとドラマチックな設定を盛り込もうとし過ぎてしまっていた気がするけど…お年寄りには良い、のかもしれない?

石崎ひゅーいは香の元彼設定で出てきました。

他にもチラホラとちょい役で有名な人が出ていて、最上もがちゃんがネイルサロンの店長でちょっとだけ出演しているのとか、気付くと嬉しいですね。

菅田将暉は「あれ、最近ゴツくなったと思ってたけど、やっぱりキレイな顔してるな~」ってウットリさせてくれるし、小松菜奈のアンニュイな顔もスタイルも堪能出来たし、榮倉奈々の演技は泣けたし…

あと漣が娘に話しかけるときの優しい話し方、良かったです!

シンガポールにいる葵は、まるで資生堂のCMの時の小松菜奈って感じでオシャレでした。

と、レディースデーで観る分には、私は楽しめました。

ただ…冷静に考えると、ツッコミどころが色々ありましたね…

1回目のすれ違いで、美瑛のおばあちゃんが何故漣の元に行こうとする葵を止めたのかが謎。

おばあちゃんは漣と葵の関係を知っているので、漣の奥さんが死去したのであれば再会を止める必要は無いのでは?

そして、チーズ工房から漣が車に乗って子ども食堂に向かうシーン、あれ直前に漣はワインを持ってましたが、まさか飲酒運転?

まだ一口も飲んでいず、ワインを置いて娘の方に歩いていった、とかあるかしら?

まぁそれを言い出すと、葵の母親が亡くなったことは、函館の伯父さんのところまで行かなくても、役所で分かったんじゃないの?と思うのですが…

私が個人的に気になったのは「あれ?菅田将暉、関西弁出ちゃってない?」と思った箇所が4回くらいあったこと、です。

北海道でも関西弁に似た発音になるってこと、あるのかしら?

たった1日の特別先行上映だったこともあり、映画館内はかなり混んでました。

この口コミが糸のように繋がり、たくさんの観客が来てくれることを関係者たちは願っていることでしょう…

一つだけ、これは映画の内容と関係のないことなのですが、本来なら現在映画館は前後左右の席を空けて座ることになっているのに、後列の女の子2人が間を詰めて並んで座っておしゃべりしてました。

上映前からずっと話し声がするから、何で1席空けてるのに話すんだろ?と振り返ってビックリ。

だからコロナになる、とは言いませんが、映画館側がこんなに対策をしているのに、客がそのルールを守らないっていうのは残念ですね。

これで何かあったら、映画館の責任みたいに報道されちゃうし…

混んでいる映画館内でそういう若い子がいると、ああ~これだから俳優ファンは…って周囲はなっちゃうの、残念だなぁと思いました。

まぁ菅田将暉のファンだったかは分かりませんが。

ということで、感染対策をしつつ、上映されたら皆様もぜひ北海道の景色と美形を楽しみに、映画館へ足を運んでみて下さいませ。
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