旅するもふもふ。

ヴェネツィアに到着した翌朝、

ヴァポレットと呼ばれる水上バスに乗って、

ムラーノ島にやってきました。

その昔、技法が流出することを恐れて、

ガラス職人さん達が集められ暮らした島。

今でもヴェネツィアンガラスの工房が軒を連ねていました。

さてここで目指すのは、

ウルビーノでガラス職人さんから

「ヴェネツィアに行くなら、ブバッコ・ルーチョの作品をぜひ見て！」

と教えていただいた場所！

ここかな？

作品を見ていると、恰幅の良いギャラリーのおじさまが近寄ってきていろいろ説明してくれるので、

試しに「ブバッコさんの作品が見たいんです」と言ってみると、

「オウ！彼は僕の友だちなんだ。残念ながら彼は今バカンス中だよ」

とウインクして、立ち入り禁止の綱が張られていた2階へと通してくれました。

2階がすごかった…！

広いフロアに、ひとめで高価と分かるオブジェやお皿やシャンデリアやグラスがずらり。

ここに今地震がきて全部割れたら、被害総額、

何億だろう…もしや兆なのでは…

（；￣ェ￣）

趣向を凝らした煌びやかな作品に、目がキラキラしてくるのが分かる。

「君は高くて良い作品の前にばかり足を止めるねぇ」と

おじさまが褒めて(?)くださいました。

いいなって思うのはやっぱりゼロが一個多い！

おじさまがブバッコさんの作品を出してきてくださいました。

これ…手びねりのガラスだよね…？

すごく繊細…！

ほわーと見ていたら、

ご自身もガラス作家のおじさま曰く、

「5つの工程に分かれた、手のかかる作品。タカシマヤで買ったら、2倍の値段だよ」とのこと。

    http://www.luciobubacco.com

カメラのバッテリーを、ウルビーノの

ノリコさん家に忘れたポンコツなわたしは、

ポンコツなままヴェネツィア散策に出かけました

(°_°)

今更ジタバタしてもポンコツな事実は変わらない…

後でノリコさんに全力で謝ろう…

有名な観光地に実際行ってみると、”よく見る写真の画面の外”が予想外で、

「なんか想像したのと違う」感を抱くことがよくあるのですが、

お土産屋さんの店先には、カーニバルの仮面もいっぱい並んでるし！

いつかカーニバルの時期にも来たいな～。

たしか、毎年2月頃なんだよね。

お土産屋さんをいろいろ覗きながら歩いているうちにおなかがすいたので

目に付いたお店に入ってみました。

まずは♪イタリアのビール、モレッティ。

あとお安いのでボロネーゼ。

「伸びてるのでは？」と見せかけて、食べてみると意外にコシがある。

さすがイタリア。

流しのアコーディオン弾きさん達が演奏しながら

席に回ってくるんだけど、みんな意外とチップあげてませんでした。

ホテルに帰る途中、スーパーマーケットに寄りました。

おおー、チーズだけでもすごい種類だ

ホテルのキッチンが使い物にならないので、

そのまま食べられそうな

チーズとハム、潰れた桃、桃ジュースをチョイス。

ホテルに戻って早速、味見。

新しく予約したのは、『We_crociferi』という宿。

ヴァポレット(水上バス)乗り場からも近くて便利！

特にガラス職人の島・ムラーノ島に行きやすい。

ちょっとした広場に面していて、

チェックインを済ませてお部屋に向かう途中、

思った以上に大きな建物であることがわかりました。

歴史を感じさせる建物だけど、

リノベーションされているので、中はとてもきれいでした。

こちらのツインルームに、2日間お世話になりました。

一応キッチンもあるのですが、

調理器具一切なし&水が詰まって流れないので、

料理には向きませんx(´Д` ;

さー、荷解きも終わったし、ヴェネツィアの街を散策だ！

あ、その前にカメラのバッテリーを充電しとこうかな。

はー。それにしても、なんだか夢みたいな景色だなぁ。

……さて。

不思議ちゃんな妄想をぶちまけたところで真面目情報なのですが、

『ヴェネツィアを逆さにすると森ができる』と言われるほど、

ここでは建物を建てるために大量の杭が打ち込まれているんだそう。

そこまでしてこの住みにくい湿地帯に人が移り住んだのは、侵略者から逃れるためだったらしい。

温暖化の影響もあって、いつかは水に沈む都。

戦いを望まなかった人たちが築いた、不思議な、うつくしい都。

この日も少し潮が高いのか、沿岸は波をかぶっていました。

ちなみにジェネレーターヴェニスに連泊で予約を入れてたのですが、

到着が1日遅れたためキャンセル扱いになってたよ、カモメさん。

このカードで、

＊美術館や教会

＊水上バス(ACTV)や陸上バス

＊空港発着バスやボート

＊トイレ(公衆トイレが有料)

＊wifi

(公式サイト)

ヴェネツィアといえばゴンドラのイメージだけど、

普段の交通手段としてはヴァポレットと呼ばれる水上バスが主流みたいです。

とりあえず予約してあるホテルに向かいたいけど…

いろんな路線があるんだな…(･_･;

しばらくあっちに行ったりこっちに行ったり、

路線図とにらめっこしたり。

これかなーと思う路線を見つけ、乗り込みました。

船の中から見るヴェネツィアの街は、

不思議な絵みたいだな。

窓枠に切り取られた景色もいいけど、もっとはっきり見てみたくて、

船のテラスに出てみるとかわいい先客がいた。

廊下があって、座席がお部屋タイプになってる電車ってなんていうんでしたっけ。

このタイプは人生初でちょっとワクワクしました。

ヴェネツィアの街が見えてきたー！

マルさんノリコさんご夫婦のおうちは森のなかにあって、

オブジェと家族写真が入り混じる、すてき空間でした。

(翌朝、撮影)

おうちに入った途端、おなかをすかせた白黒柄の猫さんが走り寄ってきて、

にゃあにゃあとノリコさんの足元にくっついている。

「(猫の)お名前は？」

「ピンコっていうの」

ピンコ…は、日本語？イタリア語？泉ピン子？

という疑問が浮かんだけど、なぜか聞けなかった。

ごはんを食べたピンコは、当然のごとく特等席に鎮座。

お泊まりした日の夜中に、ノリコさんがカルボナーラを作ってくれて、

マルさん、ノリコさんと3人で食卓を囲みました。

それが、ほんっっ…

とーーに！

作り方を見せてもらったけど、材料はすごくシンプルでした。

鷹の爪、ガーリック、たまねぎのみじん切りを炒め、

茹で上がったスパゲッティと和える。

別で溶き卵と、削ったチーズ、塩胡椒を混ぜておいて、和えたら出来上がり。

日本に帰って真似してみたけど、あの味にはならないんだよなぁ。

ノリコさんはもともとコックさんで、

イタリア料理を学ぶためにイタリアに渡り、

そこでマルさんと出会って結婚したんだそう。

イタリア人のマルさんにとってもこのカルボナーラは特別なようで

「肉を入れればなんでもおいしくなる。

入れないでこんなにおいしいのは、本当にすごいことなんだ」とのこと。

ノリコさんのことを自慢に思ってるのが伝わってきて、すごくほほえましいw

帰りの合言葉が「カルボナーラを食べよう♪」だった意味がようやくわかった。

こちらが器量好しのお母さん犬フータ。

わんぱく達の育児をこなす。