吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

2022年9~12月(秋から初冬)の詠句50句と時節エッセイ

2022年12月27日 | Weblog

 令和四(2022)年は、何かと落ち着かない年だった。新型コロナウイルス感染(第6波第7波)やロシアのウクライナ侵攻に加え、円安や政界スキャンダルなどで過ぎた。信頼や安心のない不安の多い世の中だった。お天気は異常で、自然は災害で 怒った。

① 虫たちの晩秋:

   ・風雨の翌朝蝉の声の無く              ・アベリアの花をつんつん蜆蝶

   ・風に舞うアサギマダラや藤袴       ・庭の灯の 点る夕暮れ 虫の声

   ・藪の中 ガチャガチャ 騒ぐ 轡虫    ・夕暮や 途切れ途切れの 虫時雨

   ・日溜りをゆらゆら探す冬の蚊よ    ・コロナ禍を生き残ったぜ冬の蝿

   ・山茶花の残る一花に冬の蝶           ・初雪かふんわり踊る雪虫よ

 小さなシジミ蝶や食草地を渡り飛来するアサギマダラは、街路のアベリアや里山の藤袴の花蜜に そっと休むが、里藪に鳴くクツワムシはやたら騒がしい。秋はやっぱり庭先の花壇で鳴くコォロギやカンタンとの夕暮れが、気を鎮める。

② 季節の移ろい:

    ・朝夕の肌に涼しさ白露かな             ・明日刈る稲穂を倒し嵐往く

    ・庭先の灯が点る秋の暮                    ・天高く青い空なり 一夏日

    ・きょうも雨 一雨ごとの 寒さかな    ・小糠雨 一羽たたずむ 老雀

    ・霜月や脱いで又着るTシャツよ        ・行く秋を惜しむ赤い実ナナカマド

   ・原発も電気も無しの雪の街              ・冬至の日家居の風呂の柚子を買ふ

令和四(2022)年のお天気は 多分に異常だった。ハッキリしない梅雨入りと梅雨明け。いつが梅雨  明けかも知らないうちに夏。その夏が 猛暑。太平洋高気圧とチベット高気圧のダブル高気圧のせいだ、いやラニーニャ現象のせいだと、異常天候・猛暑の主原因でアレコレ騒ぐ。この”暑さ”10月まで続くと言ったり、11月や12月は厳寒だ大雪だという。

③人々の暮らし:

    ・落蝉を拾いし孫の声高し                        ・菊の香に乗せて禅語の本届く

    ・スリーセブンと略す孫に 喝と喜寿        ・ワクチンの落ちる日々や秋の暮

    ・神の月 きょう一日の 晴夏日                  ・新さんまその日のうちに焼かれたり

    ・アニメ顔大きなマスク孫威張る             ・晩秋のワールドカップ一喜一憂

    ・五回目のワクチン接種冬紅葉                ・初雪やペンギン歩きのサラリーマン

 気温やお天気が いつも(毎年)と違うと、暮し方も難しい。加えて、第6波7波・第8波とコロナ感染情況が変わる。国は 密(三密)になるな、会合や会食はするな、街に出るなと言ったり、”旅行しろ、外でのマスクは外せ、いや対面時はマスクしろ”など ただ忙しくいう。高齢者は、3回4回目の後も5回目の接種を急げと言ったり、子どもも急ぎワクチンしろという。暮らし難いこの夏秋だ。

④季節の花々:

    ・強風に黄色コスモス 腰砕け             ・頂上や 白花一面 チングルマ

    ・草刈りの鋏を避けし桔梗かな          ・行く秋やコスモス畑 青い空  

    ・青い空真っ赤なコキア人の波          ・ 秋そばの 真っ白な花 青い空

    ・野にありて吾も花よと吾亦紅          ・八手花いい月いい日平和の日

    ・寒椿 三密避けた一目白                    ・人の居ぬ庭のからたち白一花

 季節を彩る花々や自然だけは変わらないということで、森林浴か野山の花々観賞に出かけようと思うが、”旅行はするな ”などとも言われる。クルマを取り上げられた自分は、運転経歴証明書所有者で 電車やバスがわりのドライブも出来ない。歩いて近くの公園辺りの花々を愛でよう。

⑤自然の景色:

    ・青い空さくら落葉とアカタテハ     ・イノシシの外出禁じ黍嵐

   ・葉桜の落葉になりて 秋桜                ・秋蕎麦の白花見上ぐる紅コキア

   ・露時雨夕暮れの空鳥帰る                 ・七曲り 左右の窓にナナカマド

   ・ふる里の赤黄みどりの山眠る          ・限界村人居ぬ庭の木守柿

   ・枯木立 風に抗うレジ袋                   ・暴雪や鰤も寄らずの日本海

 ここ東京圏にも 自然を享受できる公園などは多い。この近くにも、光が丘公園や赤塚植物園などがある。バスを利用すれば 井の頭公園や石神井公園もある。地下鉄や電車を使えば、新宿御苑や明治神宮御苑および(皇居)東御苑などもある。わざわざ国営ひたち海浜公園や足利フラワーパークや赤城自然園などや千葉や伊豆箱根方面に行かずとも、自然や花々を観賞できるところは多い。

 

 

 

 

 

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5 コメント

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令和四年晩秋の詠句40 (オグリ君)
2022-11-30 15:14:34
KYさん、秋も押し迫りましたですね!
四季を彩る俳句は秋から冬へ移行するころが何か哀愁と季節感がありいいですね。とくに虫のささやきや枯れ葉散る情景・・ジーンときます。この感情こもった句、じっくりと読ませて頂きました。
話変わりますが先日オグリ君、秋を求めて根津神社から上野公園まで散策。その途中、水月ホテル鴎外荘前を通ったら、10月付で閉館されていました。
染中33会の同窓会をしたところだけに,なにか寂しさを覚えました。時勢の流れかな?
Blog.オグリ君(11/26)にも掲載してます。よろしかったら見てください(緑字clickすると、当時の一部の情景が回顧できます)Byオグリ君
令和四年晩秋の詠句40 (オグリ君)
2022-12-01 16:12:21
KYさん、きょうから12月・・急に寒くなりましたね!
さっそくですが「四季を彩る花々エッセイ集」頂きました。いつもながら有難うございます。じっくりと読ませていただきます。
当Blogでも、ちょびっと紹介させていただきました。よろしくね!Byオグリ
Unknown (KY)
2022-12-03 10:24:08
オグリ君;
重ねてのコメント、ありがとう。お時間のある時に
季節の花々を楽しんでください。 (KY)
令和4年晩秋の詠句40 (オグリ君)
2022-12-31 19:35:00
kyさん 2022年も大みそかを迎えました。数時間で除夜の鐘!
今年もいろいろありました!お世話になりました。
KYさんの「四季折々の俳句」鑑賞させていただき、有り難うございました。
オグリ君も、何年かは句を詠み楽しみましたがいつしかリタイヤ!・・画像Blogのみです!
来年2月の”6666回”までは、老骨に鞭打ち頑張ります。
どうぞよいお年をお迎えください。お互いに残す年月をエンジョイしましょう!染中33回の皆さんにもよろしくね!Byオグリ
Unknown (KY)
2023-01-01 07:22:52
オグリ君: こちらこそ、です。
ことしも、よろしくお願いします。カラダ第一に
健やかな一年になりますよう! (KY)

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