きりりとした佇まいで、いなせな大将
おでん まる米
八福神からの続きです。
新今宮から歩きながら目ぼしいお店を覗いていくも、満席かGW休みでなかなか次のお店が決まりません。
以前に藪ちゃんが、あそこいいらしいですよ〜と言ってたお店を思い出したので持ちかけると、直ぐに電話してくれて当日予約OK。薮ちゃん、行動早い!
そこから20分近く歩き続けて到着したのが、天下茶屋駅前のまる米。丸々ひと駅歩いてきたのでいい腹ごなしになりました。これ炎天下なら、途中で根をあげていたと思うわ。なにせ暑さに弱いので。
この5月で1周年を迎えたお店。だからなのか店内は白を基調とした壁と木目の桟でアクセントを加えられた、まさに現代風のお洒落なインテリア。そして角地の利点を生かして、二面に明かりとり用の高窓が設けられています。なので店内は明るく清潔感があり、そりゃ女性客も多いのも理解できます。
客席は厨房を囲むようにコの字のカウンター。その厨房に、このお店の主役とも言える大きなおでん鍋が置かれていました。
おでん鍋のひとつには焼き豆腐が整然と並んでいます。これをご飯に乗せて「とうめし」にしたり、そのまま食べたりします。豆腐の色で出汁がよくしゅんでいるのが見てとれるから、絶対に美味しいこと間違いない!
そしてもう一方の鍋には、その他のおでんタネがグツグツと煮込まれています。完全に密ですな。
天下茶屋という場所もあって、非常にリーズナブルな価格。そしてかなりお酒の種類が多いことにも注目。ワインもあったりして、色んな注文にこたえられるよう全方位体制布いてますね。でもおでん食べながらワイン飲む人みたことないけど…
緑茶ハイ、ほうじ茶ハイ
遠路歩いてきたので、喉の渇きを抑える即効薬。それにまだ先は長いので、二人ともペース配分を考えてのオーダー。では乾杯!
漬物盛り合わせ
なんでもないメニューなんだけど、凛とした印象を受けます。
あとで知りましたが、大将は京都の和食店の出身だそうで、だから漬物ひとつとっても心くばりがいき届いている証拠なのでしょう。
そしておでんが配膳されました。これは僕の注文。
焼豆腐、たまご、牛すじ、コロ
焼豆腐はもちろん注文が欠かせません。これ食べなかったら何しにいったんかと責められるかも。確かに出汁がよく染みとっていて、さりとて味が濃すぎるわけでもありません。これだけでも美味しいけど、前述したようにこのお店では出汁で炊いたご飯に乗せて食べる「とうめし」というメニューもあるので、いつかは食べてみなあかんなぁ。そういえば、東京日本橋のお多幸というお店もとうめしが有名で、一度だけ食べに行ったことがあること思い出したわ。あそこの豆腐、とにかくデカかったのが記憶にあります。ここのお店のは、お手頃サイズと表現すればいいかな。
こちらは藪ちゃんのオーダー。
大根、たまご、焼豆腐、梅焼
梅焼とは、梅の形をした柔らかいかまぼこのこと。ふわふわで関西では人気あります。
鶏肝煮
スピードメニューのつもりで注文したけど、おでん屋でそんなことする必要なかったわ。既にタネはおでん鍋の中で取り出されるのを待っているから。こちらの方がサーブが遅かった。
おでん屋のポテサラ
出汁の染みたたまごが主役の、まさに「おでん屋のポテサラ」。胡椒がこれでもかというくらいにかかっているので苦手な人は要注意。一般的なマヨネーズの酸味と甘み、コクを期待すると、ある意味裏切られると思います。でも食べ進めるうちに、なるほど、これがおでん屋のポテサラか と納得すると思います。
僕自身は、藪ちゃんのポテサラの右にでるものはないと常日頃思っているので、軍配は薮やかな。でも人の好みはそれぞれなので、一度は食べてみてください。
羅臼昆布佃煮
これはおでんの出汁を取った残りだそうです。焼豆腐が炊かれている鍋の端っこにかためてあり、自身から出た出汁が更に染みて染みて。味濃いからお酒が進みますよ。
ネギ袋、松山あげ
隣の席に座っていたお姉さん達が、是非食べるべしと勧めていた おでんタネ。よく来られているそうで、やはり女性客が気軽に来れる雰囲気のお店なんだね。
ねぎ袋の中をチラ見せします。当たり前だけど、ネギが入っていました。
焼売
写真ではまず伝わらないけど、お皿を受け取ったときの重量感は驚きです。ずっしりとはこのこと。もちろん食べてもその肉質感に満足するばかりなり。出汁がしゅんでで美味い。(おでんの表現下手だな)
生姜酎ハイ
なんでも自家製らしいです。ジュースみたいにで飲みやすいので、これ二日酔い防止にいいかも。甘くておいしい。
これ、コロだけど、これ食べたらこれまでのコロの概念変わります。そんなに大好き~ってほどではなかったけど、このお店のは実に美味しい。くどくない脂っこさで、いくら食べても胸やけはしなさそう。焼豆腐と並んで、僕のこのお店一番のお勧めやわ。
車麩、ネギ袋、牛すじ
お代わりしてしまいました。車麩は外したくなかったし、牛すじとネギ袋はもう一度食べてみたかったからね。えっ、コロはなぜ頼まないのかって? 自身の性格からすると、一旦火が付くとこれしか食べなくなる恐れがあったから。それくらい大好きな食べ物には執着するきらいがあるのです。
少しプライベート披露すると、お菓子もよく食べますが、ぼんち揚げとおにぎりせんべいしか自分では買わないのです。そのくらい執着心があるの、どうでもいいことだけどね。
あまりにも美味しかったので、生姜酎ハイおかわり。これもお勧めね、緑茶ハイより好きやなぁ。
がんもどき
最後の〆はこれ。カリカリに上げた外側と中の柔らかさの対比が楽しい。これも美味しいね。
ご馳走様でした!
このお店、大当たりです。お店の雰囲気、料理の味、接客、全てが二重丸でした。久しぶりに人に教えたくない、自分だけのお店にしたいとのケチくさい考えが一瞬浮かんだほど。でもそんな了見の狭い男と違うのでちゃんと紹介します。
また来ますね~ といつものとおり書こうとしたけど、この4日後に再訪してしまいました。そのくらい気に入ったのです。それはまた後日、ブログに紹介しますね。
あっそうそう、飛込みではまず入れないので、予約を取ること必須です。