日常211 | ラテックスは妄想中

ラテックスは妄想中

暴走ギミな妄想をチラカスBananaです。
甘味世界を目指し オリジナル小説書いてます。
腐 要素 多くなってきちゃいました。苦手な方ご注意ください。

 

 

「…飯の前に甘いものは…」

 

受け取ったから

 

食うモンだと思ってた彼が

 

包みの中を確認し

 

俺に差し戻す

 

 

「…コンビニのおにぎりでも…」

 

そう言って

 

バックシートに積んでた

 

もしもの時用の食糧

 

取り出す気か

 

身体を捻るから

 

待て待て待て

 

 

作ってもらった弁当を前に

 

見も蓋も無い行為に出ようとするから

 

そこは ひき止め

 

 

「…じゃぁ

 

 少しここで食べますか?」

 

 

なんなら

 

デザートは 眺めのいい場所で

 

…と言う方向で プラン変更

 

していかないと

 

ここまでの出来事

 

そのすべてが

 

忘れたい思い出に

 

なってしまそうで

 

なんとか

 

盛り返すチャンス

 

見計らう

 

 

 

まさか 駐車場で

 

晩御飯かぁ

 

まぁ 滅多とない事ではある

 

けど

 

と あまり納得きないまま

 

一端

 

外した サイドブレーキ

 

再度かけ直し

 

 

コンソールに

 

置いた弁当の包み

 

持ちだし

 

 

薄暗い車内

 

手元が良く見えるよう

 

明かりを…とも思ったが

 

 

…まだ 知人夫婦の気配

 

店内にあるから

 

 

つい

 

見られてる事

 

 

意識して

 

 

なかなか出て行かない

 

俺の車の様子に

 

 

…何を思っているだろう?

 

等と

 

頭の隅で あれこれ

 

考えていれば

 

 

フラットに倒れたままの

 

ナビシートの上で

 

 

膝上に弁当を置く際

 

 

ブランケットを シートの頭の方へ

 

避けた

 

彼の所作に

 

 

 

ふと

 

知人の嫁が 持ち出した

 

 

恋人云々の話題になった時

 

なぜ 匂わせたままにしちゃったんだろう

 

俺…と

 

 

あの時は まさか

 

ここで長居する事になろうとは

 

想定外だった訳で

 

 

彼も寝てたし

 

顔合わせも無い事

 

確実だからと

 

 

彼への感情

 

つい 垂れ流した油断を

 

やらかしたかなぁ…と

 

今更のように 反省する も

 

あの瞬間の

 

あの空間での

 

あの会話は

 

 

俺的には 楽しかったし

 

彼への思慕

 

人に晒す事への

 

照れくさくも 幸せな感じ

 

残っているから

 

後悔はない

 

…とか思いつつも

 

まだ 

 

もう一つの一面でしかない

 

車での知り合いに

 

彼と居る時の俺の顔は

 

見られたくない…かも…

 

 

やっぱり ガードしちゃう

 

世間一般の

 

年相応の自意識が

 

 

薄暗い中で

 

彼に飯を食わせてる エゴに

 

ストッパーを掛けられず

 

申し訳ない気分

 

湧き起こる中

 

 

 

「…なんか 昔

 こういうの あったね

 …知ってる?

 五感を使って食事するレストランっての」

 

 

うにうに あれこれ

 

考えていた俺を スルー気味に

 

目が覚めて来たか

 

 

彼が 話し始めた

 

 

 つづく