若い人からワクチンを打つ国 | 塩見有輝の日本と海外のデュエルライフ

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シンガポールに12年住んでいました。現在は、月の半分が日本、半分が海外です。仕事でインドネシア、シンガポール、マレーシア、フィリピンに行くことが多いです。1年間にその他10か国以上旅行して、美しい景色、文化、人々に会うことを楽しんでいます。

今日は、2021年3月15日時点で
コロナのワクチンを通して
感じたことをおしゃべりしたいと思います。
病気の予防についても、
情報のとらえ方が大事だね、
なんでも結局はとらえ方だね、

という話をしたいなと思います。

コロナのワクチン接種の順番
どの国も、医療従事者→高齢者
→持病のある人→その他の人

という順で進んでいると思いますが、
インドネシアだけは、
医療従事者、警察、軍隊の後、
高齢者より先に、18歳~59歳の人々に接種します。

18歳~59歳の層が活動が活発で
移動も多いのでその層や、
感染者数が特に多い地域を優先して

接種を実施していく方が、
効果的だという考えです。

インドネシアでは中国のシノバック製
ワクチンをいち早く認可して、
どんどんと接種を開始しています。

インドネシアの人口は2.67億人で
必要な2回の接種をするには5.34億回分
ワクチンが必要なのですが、今のところ
シノバック(中国)とノババックス(米)
2億2900万回分確保済
アストラゼネカ(英)5000万回交渉中
ファイザー(米) 5000万回交渉中
という全人口をカバーできない状況なので
活動量の多い若い層を優先した方が、
集団免疫を獲得しやすいと考えたようです。

2021/3/13 の時点でインドネシアでは、
544万人が1回目接種が終わり、
そのうち145万人(国の人口の0.54%)が
2回目の接種も終わったとのこと。

これはすべて、中国のシノバックス製です。


シンガポールのお友達のアーネスタは
2021/2/23にすでに
2回目の接種が終わったと言っていました。

米のファイザー製をうったとのこと。
シンガポールでは2回目も打ち終わった人が
2021/3/8までで、21.9万人(人口の3.83%)いるとのこと。

アーネスタはいつも先陣きってすすめるタイプの性格。
シンガポールでは2021年3月現在は
米のファイザー製のワクチンだけを認可しています。

さて、日本では3/15現在は、
2回目接種完了している人はいませんが、
「ワクチン打てますよ詐欺」は、
すでにありますし
これからもっと加速度的に、
流行ると思います。
気を付けましょう~。



アメリカ
では、2021/3/13までに、
すでに1億人以上が
コロナの1回目ワクチンを接種し、
3,690万人(国の人口の11.25%)は
2回目も完了
とのこと。


アメリカのお友達の
公務員のガルシアさんから2021/3/5に
1回目の接種が終わったよと、
連絡が来ました。
1か月後に2回目を打つ予定と。
米のModerna製を打ったとのこと。

ガルシアさんはお役所の4階で
勤務しています。
1階で勤務していた若い女性と、
ある金曜日に会話したときに、彼女は、
「喉が痛いから病院行くんだ」と
ガルシアさんに話したそうです。
「Take care~」と言ったのが最後の会話で、
その女性はその2日後の日曜日の朝、
自宅のベッドで赤ちゃんの隣りで
亡くなっていたとのこと。
身近な悲しい体験を通して、
普段は頑固なガルシアさんもすんなりと
ワクチン接種をしていました。

日本では、慎重なタイプの方が多いと
思いますが、そしてその慎重さは、
日本人の長所として働くことが多いです。が、
世界ではすでに、これだけの数の症例が
あるということを見ながら、
不安と恐怖を強調しすぎる情報
惑わされることがないといいな、と
個人的には、思っています。

前例として、
子宮頸がんのワクチンが日本でだけ
接種率が1%未満(0.6%)

毎年3000人弱が日本では、
子宮頸がんで亡くなっています。

【子宮頸がん接種率】
ノルウェー 90%割以上
韓国    70%以上
アメリカ  60%以上
日本    1%未満


これは、
重篤な後遺症を負われてしまわれた方の
報道がフォーカスされた結果なのですが、
大多数の場合は、
接種をして感染予防して、将来的に
撲滅さえできる可能性のある
病気ではあるようなので
若いうちにやった方がいいとは思いますが、
これも考え方次第となりますでしょうか。

このように慎重派な日本では、
ワクチン全般に対して普及が
〝「極端に」進まなくなってしまうこと”
があるので、
今回はそのような不安現象
広がらないといいと
個人的には思っています。
ただ、副作用が起こる可能性を
無視していいはずは絶対にないので、
これも考え方次第ですね。


【会社が従業員のためのワクチンを買えるインドネシア】

インドネシアでは、商工会議所
ジョコ大統領に申し入れをしたので、
「会社が、従業員の為にワクチン購入をできる制度」になります。
(2021/3/15現在、実施はまだ)

この制度は、
「会社で働けない貧しい層」との
格差をさらに生むのがよくないとの
批判も強くあります。
一方で、
2.6億人の人口をかかえる政府としては、
ワクチン接種を加速させて、
経費も削減できるので
この申し入れをOKしました。

せっかく会社が負担してくれるし、
早く摂取できるのに、
インドネシアの若い女の子のお友達たちは、
「ワクチンするのが漠然と怖い、不安、したくない」と
あまり積極的ではありませんでした。


インドネシアでは中国のシノバックス製
第一陣で使っているのですが、
そのことについてへの不安ということより、

漠然としたワクチンへの不安のようです。
ワクチンにアルコール成分が入っているから
イスラム教徒としてNGという噂が出たり
それに対して、そういうことはないです、と
間違った噂の火消しをしたりの
やりとりをしたりもありますが、
大体は漠然とした不安のようです。

2021年3月現在も毎日約5000名の感染者、
毎日150名の死亡者数が続いています。

漠然とした不安、やっかいですね。


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