自作工作おすすめツール | とれすけのブログ

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jo今回は今までやってきた修理や自作、工作にあたってとても便利に感じたツールについてご紹介したいと思います。

 

普通のテスターくらいはあるという前提で、まずご紹介したいのがトランジスタテスターです。

 

購入のきっかけは電解コンデンサーの容量確認のためでした。

機能としては商品名の通りトランジスタを始め、FET、ダイオード、LEDなどの半導体、抵抗、そしてコンデンサー他の容量計測が可能です。

何が便利なのかと言うと、まず良品検査ができるということです。故障箇所や自作でうまく動かなかった場合に不具合のあるパーツを特定できるという点です。これを購入する前は当たりを付けてパーツ交換などしていましたが、これで真の不具合パーツが分かるようになりました。また、LEDの極性確認や抵抗値も分かりやすく表示されるので、一般的なテスターよりもこっちを使う方が当たり前になりました。素人工作では部品の使い回しも多いので、大変役立っています。

 

実際に役立った例として、通販で買ったパック販売のセラミックコンデンサーの容量が表示とかなりかけ離れた値だったのを事前に確認してトラブル回避したことや、やはり通販のゲルマニウムダイオードが10本中4本しか良品がなかったことがあり、その際に交換の確証としてこのトランジスタテスターの画面写真を送ったことなどがありました。

 

購入したそのままではソケットにパーツの足を挟み込む形で、場合によっては使いづらいことがあるので、私は3点の計測点のうち1と3にワニ口クリップを取り付けました。こうすればいちいちパーツの足の間隔をソケットに合わせる手間も省けますし、ちょっと離れたところのパーツの計測も楽にできます。

あと、電源については9Vの006P電池のソケットがついているのですが、ここに006P型の充電池をつないでいます。充電池は実測8.4Vくらいしか出ないのですが、これでも計測には不具合ないですし、1回の充電で1年くらいはもっています(使用頻度によりますが)。

 

次は、簡易オシロスコープです。

オシロスコープというと二桁万円くらいして、到底素人の手が出るものではないというイメージをずっと持っていましたが、いまや3千円台で買えるものがあるという幸せな時代となりました。

もちろん本式のものに比べれば出来ることにも限りがありますし、使用する上での癖もあり、また精度の問題などもあります。それでも、これを購入して特に自作機器のトラブルシューティングに力を発揮しています。信号を追いかけることが出来るので、回路のどこで不具合を起こしているかが分かるようになり、今まで手がつけられなかった不具合を解消することが可能になりました。これはかなり大きな進歩で、何が起きているのかが分かるというのは素人電子工作には大変心強いツールと言えます。

 

この製品のプローブは初めからワニ口クリップになっています。電源は9Vのアダプター仕様になっていますが、ハンディに使いたいので006P電池の電池ボックスを本体にねじ止めして、これも充電式の006P電池を使用する形にしました。

 

実際の使用例としては、エフェクターを自作してうまく動かなかった時に、音声信号の経路にそって、例えばオペアンプの入出力、増幅用トランジスタの入出力などに基板上でピンを立てて、順番にオシロスコープで追ってゆくという形で不具合発生箇所を特定したりしています。合わせてオペアンプやトランジスタへの電源供給を普通のテスターで確認してゆくと大体おかしなところが分かってきます。テスターだけでは確認出来るところも限られ、また音声がどんな波形になっているかが分からないので、例えばノイズ発生箇所の特定などは到底出来るものではありません。以前だったら諦めていたような出来の自作ものでも、これで正常動作にまでもっていけるケースが増えました。

ちなみについ先日には、Suhr Riotのコピー機を回路図からユニバーサル基板の配線に起こして作成したところ、まったく音が出ず途方に暮れていたものが、このオシロスコープで信号を追いかけ、オペアンプの一つでGNDの配線が間違っていたのを発見。修正して見事使えるようになりました。

 

最後は、これは計測的なものではありませんが、あると大変作業が楽になるツールです。大きなホームセンターに行った時に見つけた安価なミニルーターです。

有名メーカーの製品だとちょっとお値段的に苦しいものがありましたが、ちょっとコツはありますが安価なものでも十分実用になっています。

 

電子工作にルーターというと何に使うのか疑問に思うかもしれませんが、例えばアルミケースの削り出しなど、今までは鉄ヤスリなど使っていたものが、ルーターがあればさして力を使わずに可能になります。バリ取りや仕上げなどもこれで随分楽になりました。あと、最近よく使う小型の可変抵抗器の回転防止のボッチを削り取ったりする時にも使っています。

また、切削だけでなくドリル刃も付けられるので、特に1mm〜2mmくらいの小径の穴あけには便利ですし、基板などの繊細な部分の加工では、普通のドリルだと重くて自由が利かないのと、トルクが大きすぎて部材を壊してしまう可能性が大きく、その点ミニルーターだと片手で使えるハンディさと回転数も3段階切り替えられる点などアドバンテージがあります。

 

標準で付いている先端のツールだけでは足りないので、必要に応じてドリルビットやブラシ類など購入しています。切断用の刃も付けられたりするので、ちょっとしたプラパイプの切断などもこれで可能です。

 

ただ、安価な製品だからかは分かりませんが、アルミケース加工で少しハードに使用した後、チャックがゆるゆるになってしまい、これでもう終わりか、と思ったのですが、Amazonで換えのチャックのセットを売っていたのでことなきを得ました。交換セットの方はビット径が0.5mmから3.2mmまであるので、例えばその径に合うドリルビットが使えるようになり、加工の幅が広がりました。

安価な製品はビットが緩みやすかったりするのでチャックの消耗が早く、この辺の消耗部品を割り切って使うのがコツだと思います。

 

これ一台あると電子工作に限らず、車の補修や木工、その他あらゆる家庭での修理、加工作業を楽にしてくれます。

ドリル穴の下穴もこれを使うとより正確にあけられますし、木ネジの下穴あけも手軽に出来ます。

先ほどの自作Suhr Rioでも、ケース加工の際の下穴あけ、ボリュームの爪削りと3つあるボリュームポットのうち一つが軸がストレートタイプだったため、ねじ止め用のねじ切り穴あけなどに活躍しています。

 

さていかがだったでしょうか。3点揃えても1万円かかりません。使ってみれば分かると思いますが、一点だけでも価格以上の価値を感じると思います。

これで随分作業が楽になりましたし、やる気を増してくれています。

今回は気軽に買える価格の商品をご紹介しましたが、より本格的に、あるいは精度を求める場合は名の通ったメーカー品の購入をお勧めします。しかし、このような商品でもあるとないとでは大違いですから、ためらいなく購入できるものをご紹介した次第です。

 

類似品が沢山ありますが、レビューなどを参考にハズレを当てないように是非賢い選択をして下さい。

 

 

いずれの製品も使い方によっては危険を伴うことがあるので、よく説明書を読み、安全対策を講じて使用して下さい。