ドイツがレオパルド2を供与しない理由 | 同床異夢

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                        「ドイツ主力戦車 レオパルド2」

 ドイツの最新鋭主力戦車「レオパルド2」をアメリカやイギリスが

ウクライナに供与しろと圧力をかけている。

 

第二次世界大戦時、ドイツのタイガー戦車は連合軍にとって強敵だったことは有名だ。ドイツはランドパワーの国なので、陸軍は昔から強い。

だから、現在も戦車は優秀である。

(1月20日 ロイター)

 

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 ドイツのショルツ首相は、アメリカやイギリスの圧力をぎりぎりでかわしているが、NATO加盟国のポーランドなどが自国が持っているレオパルド2をウクライナに供与したいと言っている。

(ドイツ ショルツ首相)

日本の大手マスコミや保守系と言われる言論人達は、未だにロシアが悪で

ウクライナが正義という論調をはっているので、このドイツの行動を解説できないでいる。

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なぜドイツはレオパルド2を供与するのを渋っているのだろうか?

また、アメリカとイギリスはなぜ、ドイツに戦車の供与をさせたいのだろうか?

 

ドイツは、アメリカの主力戦車「エイブラムス」をウクライナに供与するなら考えると言っている。

                             (米軍主力戦車 M1エイブラムス)

 

それに対してアメリカは、供与を否定している。

こういう駆け引きが外交で行われているのだが、それがどういう意味なのか日本のメディアは解説しない。理解していないのかもしれない。

だから、日本では何が起こっているのか本質が中々見えてこない。

 

ドイツとロシアというのは、今まで密接な関係があり、前首相のメルケルは、「私が首相なら、ウクライナ戦争などさせなかった」

と言っている。

     

(ドイツ前首相 アンゲラ・メルケル)    (フランス エリザベット・ボルヌ首相)

 

また、フランスも「我々はミンスク合意で、ロシアを騙した」

と言っている。

ミンスク合意とは、ウクライナ西岸地区をロシアの信託統治することを

決めたもので、それには、フランス、ドイツ、ロシア、ウクライナが

調印している。

 

しかし、その合意を先に破ったのはウクライナだった。

でも、そのウクライナを西側諸国は支援している形になっているので

結果的に、フランスとドイツはウクライナ同様、ミンスク合意を破った

ことになった。

 

もし、日本がプーチンの立場なら怒り心頭になっているところだろう。

しかし、なぜか先に裏切った方が「正義」となっている。

 

 ドイツは日本同様、原発を止めて自然エネルギーでやっていくことを

宣言しているので、火力発電のエネルギーをロシアに依存している。

だから、優秀な戦車レオパルド2をウクライナに供与すると、ロシアからの天然ガスが止められてしまう。

 

正にアメリカ・イギリスの狙いはそこにある。

ロシアとドイツの関係にくさびを打ち込み、関係が深まらないように

しているのだ。

 

ドイツとロシアがくっつけば、イギリス、アメリカはヨーロッパや

ユーラシア大陸でのプレゼンスが弱まってしまう。

彼らは、世界を自分のコントロール下に置こうとしているので、ドイツやロシアは邪魔なのである。

 

もの凄く上から目線で、強欲な人達だが日本人は、そんな強欲な人達を

崇拝している。だから、彼らの奴隷で恥ずかしいと思っていない。

その象徴的な人が岸田首相である、彼は日本国民の縮図であると言って

よいだろう。

今回の首脳会談で、肩を叩かれて喜んでいる岸田首相だが、アメリカではこの行動は格下の人にやる仕草で、曲がりなりにも一国の代表に行う行為ではない。それだけ、日本や岸田はバイデンに舐められているという証拠である。

 

 話をドイツに戻すと、ドイツはアメリカの奴隷にまで成り下がっていないので、なんとかアメリカの意向を断ろうとしている。

なぜなら、自国のエネルギー安全保障が危険になるからだ。

ドイツ国民の生活に危険が及ぶからに他ならない。

 

本来、国のトップというのは、そういうことを考えて外交を行うものだ。

少し前に起きた、ノルドストリームパイプラインの爆破テロ、あれもアメリカ軍が関与していると思われる。

 

「ロシアのテロだ!」などと的外れなことを言っている人がいたが、

ロシアがテロをする必要はない、なぜならバルブを閉めればよいからだ。

つまり、あれもアメリカがドイツとロシアを分断させるために行った工作だと見る方が自然だ。

 

自然だというより、EU諸国ではアメリカが主犯であることを疑う人は

いない。しかし、日本ではアメリカを疑う大手メディアの報道はない。

 

なぜ、ウクライナから遠く離れたアメリカがこの戦争に首を突っ込むのか

ということを考えないと、この戦争の本質は見えてこない。

アメリカが利他の精神で世界の秩序を保とうとしているからだろうか?

(アメリカ国内でも、バイデンのやり方に批判的な意見は多数ある)

そもそも、アメリカはそんな紳士な国であると言えるのか?

答えは「N0!」である。

皆、自国の利益が最大限になるように外交をしたり工作している。

慈善と偽善で外交する国など日本以外にない。

 

そういう見方で、今後のドイツの対応やアメリカ・イギリスの出方を

見るとヨーロッパでの力関係が見えてくるだろうし、ロシアやプーチンの見方も変わってくるだろうと思う。

 

世の中、勧善懲悪のような単純なことはない。

特に外交は各国の思惑が入り交じっているので、単純化して見てしまうと

真実は見えなくなるし、間違った認識をしてしまう。

 

最後までお読み下さりありがとうございました。

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