ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

石井準一参議院議員 - 4 ( 自民党千葉県連の踏ん張り)

2020-12-28 21:55:08 | 徒然の記

 現知事の森田氏と、千葉市長の熊谷氏を政治家として比較しますと、確かに差があります。森田氏の実績と言えば、「アクアライン通行料の800円化」くらいです。国との交渉で低料金設定に成功したため、観光振興と観光客の誘致が実現しましたが、その他については、鳴かず飛ばずの知事でした。「なんでも国に反対し、人気取りだけするような反日知事に比べれば、実害が無いだけマシか。」と、私の評価はこんなものでした。

 森田氏に比較すると熊谷氏は、情報発信力が巧みなのか、何をやっても注目される市長でした。自民党からも公明党からも、「お花畑の住民」からも、喝采を得る政策を幾つも実行しています。その内の主なものだけを、列挙します。

 ・千葉市を、「近未来技術実証特区」として、「国家戦略特区」の指定獲得

 ・千葉市を、グローバルMICE強化都市として、外国人宿泊者数を3倍以上増加

 ・幕張新都心の活性化に取り組み、年間来訪者を2,200万人から4,820万人へ倍増

 ・保育所の入所児童数を増加させ、首都圏政令都市で初めての待機児童ゼロを達成

 ・年平均2件程度だった企業誘致を、大幅に増加させ、雇用と税収増を創出

 ・コンビニの店舗に陳列する成人向け雑誌に、カバーを掛けるよう要請

 ・国や県に働きかけても協力されなかったため、千葉市独自の受動喫煙防止条例を制定

 熊谷氏が、「反日左翼」の政治家でなければ、支援したくなるリーダーシップだと、これが私の正直な評価です。ではなぜ、自民党千葉県連の会長は、独自候補の擁立にこだわったのか、そして挫折したのか。ここに私は、自民党の病巣を再発見しました。

 県連会長の渡辺博道氏は、元復興大臣で今年70才、石井氏と同じ竹下派に属する先輩議員です。私の推測では、熊谷市長と公明党の親密な関係を知っていたから、氏は、独自候補者の選定にこだわったのではないか、と思います。もしも熊谷氏が当選すれば、立憲民主党の知事であり、公明党親派の知事です。渡辺氏の政治信条は、憲法改正、夫婦別姓反対、集団自衛権行使賛成ですから、反日左翼の熊谷氏と相いれません。二つの理由を考慮すれば、自民党の千葉県連会長として、熊谷氏を支援できる訳がありません。

 けれども氏の踏ん張りは、10月27日の千葉日報の記事で終わりました。この日千葉日報は二つの記事を掲載し、一つは熊谷氏に関するもので、今一つは鈴木氏の動静でした。熊谷氏の記事は、鈴木氏の記事の2倍以上のスペースで扱われ、しかも写真入りです。この日から、千葉日報が熊谷氏支持の立場を鮮明にし、そしてこれは、反日左翼共同通信社の意向でもありました。

 「熊谷千葉市長 出馬表明へ」「コロナ対策 重点訴え」「熊谷氏は 2日表明へ」

 大きな扱いの記事は、読むまでもないので省略し、千葉県連会長として頑張っていた渡辺氏の、小さな扱いの記事を紹介します。

 「鈴木氏 出馬意欲伝える」「自民県連会長に『まとまって』」・・というのが、記事の見出しです。

 「鈴木氏の擁立を進める、自民党県連の渡辺会長と、週末に会った鈴木氏が、」「出馬に意欲を示した上で、『自民がまとまって欲しい』と伝えたことが、」「26日、党関係者への取材で分かった。」

 「渡辺氏は、22日の党県議の議員総会で、鈴木氏擁立に異論が出ず、」「県所属国会議員団も、ほぼ全員纏まっているとし、」「30日の国会議員団再協議を経て、正式な出馬要請に進む方針を、強調した。」

 私はこの記事を読んだ時、鈴木氏の擁立が、ほとんど決まったのだと思いました。石井氏の名前が出ていても、千葉県選出の国会議員の意見が、ほぼまとまっているというのなら、心配はあるまいと、そんな気持ちでした。ところが翌日(10月28日)の新聞記事は、予想もしていない観点からの報道でした。

 「熊谷氏、鈴木氏一騎打ちなら」「市町村長の動向は」という見出しで、成田市の小泉市長と石井参議院議員の談話が紹介されていました。二人の話を、要点だけ転記します。

 1. 成田市の小泉市長

  ・同じ市長同士として、熊谷氏の実績を評価しており、知事として相応しいと思っている。

  ・市長同士として、熊谷氏の手腕、取り組み方、熱意を十分知っている。

  ・鈴木氏とは話したこともないので、どういう方か未知数。応援するしないはともかく、今は熊谷氏という気持ち。

  ・成田空港は、千葉の宝と言ってくれている熊谷さんは、県のトップになっても、県の発展のためしっかりやってもらえると思う。

 2. 石井参議院議員

  ・鈴木氏擁立が組織決定されても、自分の後援会や、連携する首長が、」「熊谷氏を応援することには、問題がない。」「30日の、県連所属国会議員の再協議での、途中退席も検討する。」

 成田市長の小泉氏が、自民党所属なのか、それは知りませんが、千葉県内の自民党員は、地域の利益、地域の金儲けを優先させ、「保守の信念」が希薄だと分かりました。石井議員の話は、とても自民党の幹部議員の意見ではありません。氏の当選に、いかに公明党が貢献しているのかを知る、重要な発言でしょう。

 私を驚愕させる新聞報道は、その翌日でした。これはまさに、息子たちだけでなく、「ねこ庭を」訪問される方々にも、「生きた勉強」となる格好の記事として、気持ちを静め、次回に報告いたします。

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