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僕の中に眠っていた女性が、プラを着けた瞬間目を覚ました

2023年01月29日 | ★女装の本・雑誌
あるHPを見ていましたら、ブラジャー研究家の青山まりさんに『ブラジャーをする男としない女』という本があるのがわかりました。
早速、市立図書館で取り寄せてもらって、熟読。
ブラをつけることで精神の安定を取り戻すことができた男性の話などが取り上げられた本です。
今日は、少年時代にブラをつけさせられたことにより、自分の中の「女性」に目覚めた一雄さんの体験を引用してみます。

僕の中に眠っていた女性が、プラを着けた瞬間目を覚ました
一雄 建設会社営業職 56歳
  既婚・妻51歳 長男23歳 長女22歳 二女16歳

 一雄が十七歳の時のことだった。昭和四十年代初頭、一雄は働きながら夜間高校に通っていた。
高校三年に進学した一雄は昼間ミシンの修理工として働いていて、勤務先の会社が経営する洋裁学校ヘミシンの修理に週二回出入りしていた。
 そこで一雄がよく目にしていた光景は、昼休みに職員室で職員の女性たちが、通信販売で共同購入したダンボール箱を広げ、キヤッキヤッと騒いでいる様子だった。それは、下着の入った箱だった。
 望月先生という女の先生は、今でいえば女優の黒木瞳似の目がクリッと大きく美しい、心の優しい先生だった。暑い夏には、仕事をしていると冷たい麦茶を運んできてくれたり、たくさんいる先生の中でも、とりわけ一雄によく気を遺ってくれていた。

 ある日の放課後のことだった。いつものように一雄が作業をしていると、望月先生が、職員室の隅っこに続いている宿直室に手招きした。
「いらっしゃい」
 一雄は心臓の鼓動が高鳴るのを感じながら望月先生に言われるままに、宿直室へと入っていった。
 宿直室の部屋は、簡単な料理のできる調理台と流しのある畳の部屋で、二間にわかれており、奥は寝室のようだった。畳の部屋には四角いテーブルが置かれていて、座布団がしかれていた。
望月先生は、麦茶を出してくれて、少しの間、歓談があっただろうか。
「ちょっと待っててね」
 しばらくして、望月先生はそう言って奥の部屋へ行き、次の瞬間、奥の部屋で通信販売で購入したばかりの下着を身に着け、居間にいる一雄の前に現れた。そして、一雄に言った。
「着けてみる?」
 ただでさえ、思春期だ。一雄の心臓は破裂しそうに、頭の中は真っ白になってしまった。コックリとうなずくだけで精一杯だった。
 望月先生は、まず、ゆっくりと一雄の作業着を脱がした。そしてブラジャーを着け、後ろにまわり、そっとホックを留めてくれた。
「……」
 一雄は言葉が出なかった。
 それまでに昧わったことのない感覚。興奮と安らぎ。心の中に潮が満ちてくるような、恍惚となってしまう不思議な体験。この日のできごとは、一雄にとって生涯忘れられない永遠の一日となった。

出所 『ブラジャーをする男としない女』青山まり著 新水社



2005年の本ですね。



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2 コメント

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Unknown (Akira)
2023-01-29 08:43:14
おはようございます
URLについてのご説明ありがとうございます。
何分そのへんのことについては疎いものですから、大変参考になりました。
最近は、からだがかたくなったようで、もっぱらフロントホックを選んでおりますが、可愛らしいデザインが少ないのが残念なところですね。また、首を傾げ両腕を背中に回してホックを付け外しする、あのしぐさが無いのも、少し寂しいところです。
フロントホックは (コーイチロー)
2023-01-29 09:28:24
>首を傾げ両腕を背中に回してホックを付け外しする、あのしぐさが無いのも、少し寂しいところです。

この仕草、本当におんなのこになったという感じがするのでしょうね。
フロントはこれがないのが残念ですね。

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