皆様からのコメント、本当にありがとうございます。
今はお返事する余裕がなく申し訳ないのですが
ひとつひとつ、感謝しながら読ませてもらっています。
皆様の声も、旦那に届きますように…。
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24時間以内に目が覚めなければ…
覚めなければ
どうなるの？
一生目が覚めないの？
もう、旦那の声を聞くことができないの？
もう、一緒に歩くことができないの？
もう、一緒に生きることもできないの…？
医師の言葉に、体中の震えがとまらない。
「このあと患者さんに面会できるので、また外で待っててください」
そう言って医師はさっさと出て行ってしまった。
へっ！？
旦那に会えるの？？
医師は足早に行ってしまい
いっさいの質問をする余裕はありませんでした。
私は放心状態になりながらも、義両親の待つラウンジへどうにか戻りました。
「どうだった！？」
ラウンジへ戻ると義母が聞いてきました。
「手術は成功だそうです。あとは術後どうなるかは、本人次第だと…」
「本人の生きる力…て事なんだね」
それとあと、大事なことを。
言わなければ。
言いたくない。
優しい大好きな義両親にこんな残酷なこと言いたくない。
でも、大事なことだ…。
「もし、24時間以内に意識が戻らなかったら、ずっとそのまま…の可能性もある…と」
「24時間…」
誰も何も言葉を発せなくなりました。
その「24時間」というタイムリミットを迫られるだなんて、誰も想像できませんでした。
「私、意識が戻るまでずっとここにいる」
義母が言いました。
しっかりした表情で、強い意思を感じました。
義母も、私と同じように不安で押しつぶされそうなのに…。
「お待たせしました。こちらへどうぞ」
その時、看護師さんが呼びにきました。
私もしっかりしないと…。
心を強くもち、一歩一歩踏みしめながら、旦那の元へ向かいました。
案内されたのはICU（集中治療室）だ。
手を洗い、除菌を済ませ、扉の中へ入ります。
中へ入ると、沢山の診療機器が置かれ、
カーテンで仕切られてはいますが他の患者さんも何名かいるようです。
カーテンの隙間からチラリと患者さんが見えたのですが…
沢山の管で繋がり、眠っている患者さん。
ピッ…ピッ…と、機械の音が静かに聞こえます。
普通の一般病棟とは明らかに空気が違く、張り詰めていました。
ここに旦那が…。
看護師さんに案内され、入り口近くのカーテン前へ着きました。
「奥様入られます」
看護師さんがそう言い、中へ入ります。
そこに、旦那はいました。
少し背もたれがあがったベッドに横たわり
口元は人工呼吸器でつがなり
身体中も、沢山の管でつながっていました。
目元は、うっすら開いていました。
さきほど救急搬送された病院での旦那と、ほぼ同じ様子でした。
いや…
少し、違うところがある。
いや、かなり変わったところがある！
それは、肌の色です。
先ほどは、恐ろしいくらい真っ青な青紫色の肌の色でしたが
今は肌の血色が、かなり良くなっている！
普通の肌の色をしていました。
けれど…
意識はなく、人工呼吸器の音だけがシュー、シュー、と静かに聞こえました。
立ち尽くし、呆然と旦那を見つめることしかできませんでした。
何もできないでいる私に、医師が言いました。
「心臓がとまりかけたんですが、また元気に動き始めました」
「瞳孔も最初は左右で開き具合が違ったんですが、今はそれが治ってきてますので…」
「はぃ…」
「あとは、無事を祈りましょう」
看護師さんが優しく言います。
心臓がとまっただとか、瞳孔だとか
現実でまさか起こりうる、聞く言葉だとは思わなかった。
医師の言葉は、前向きに捉えていいことなのかな…？
少しでも希望をもっていいのかな…？
それすらも何もわからなくなってきた。
目の前に旦那がいる。
けれど、私はどうしたらいいんだろう…。
ずっと、そばにいたいよ…。
「奥様すみませんが、そろそろ。よろしいですか？」
「…はぃ」
「よかったら、触れてあげてください」
「ぇっ…触れていいんですか？？」
「はい。お声も、かけてあげてください」
ベッド近くの機械やコードに気をつけながら近づき、そっと旦那の頬に触れた。
氷のようにつめたく、かたい頬だった。
「…っっ」
手も、腕も、首も、おでこも、胸も…
ヒヤリと冷たい体温でした。
「がんばった…ね。」
旦那の目を見て、震えながら、小さな声で言いました。
「…生きて…」
氷のように冷たい旦那に、私の手の温もりが届きますように。
私の声が、旦那に届きますように。
みんなみんな、無事を祈っている。
涙をこらえながら、ICUをあとにしました。
次に続きます。
いつもと違う雰囲気のブログを読んでくださりありがとうございました。
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