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叔母さんより [霊的存在]

2カ月空いてしまいました。
理由はひとえに母のことです。
身体のことよりも、5カ月近く会っていないので、精神状態が心配で、私は仕事も生活もいまひとつ気が乗らない状態が続いているのです。

1月の初め、叔母(91歳)から電話がありました。
(叔母は母の入院する前にお金を援助してくれました)
「お母様はその後どうですか?」

・2カ月前に母が入院してから週に1回程、様子を聞いています。
・母は3日前には食事が満足にできるようになって点滴が外れて、少し元気になったようでした。
・ちょうど昨日、担当の看護師さんに連絡したときに、母の携帯電話から直接会話させてくれたのですが、そのあと非情な通達がありました。
「本当はいけないんですけど、面会できないということなので、特別に許可しているんです」
「大部屋なので、今後は携帯で話すのを控えていただきたいんです」
まあ、上からの御達しでしょうけど、厳しいものです。
・一昨日、私が出向いて面談をした退院後に移る候補の施設(老健)は、面会はリモートのみで週に1回で5分間、携帯電話は自分で操作できる人だけで看護師は補助しないとのことで、私はかなり失望していました。

それらを叔母に伝えたところ、叔母は少し間を置いてから、静かにゆっくりと、
「姉妹だから言うんだけどね、(母は)94歳でもうすぐ95歳でしょ、元気になるのが良いことかどうか・・・」
「私たち老人はね、生きてるだけでも辛いのよ」
と意味深長な話を始めました。
さらに、こう続けました。
「だって、(歩けないから)もう家に帰ってくることはないんでしょ?」
「施設の費用も高いでしょうし」
「とにかく、やるだけのことをやればそれでいいのよ」
「寒いし、こうちゃん自身、身体に気をつけてね」
どうやら金銭面の不安をも見透かされているようでした。
第4コーナーを回った私の人生を儘ならぬものとならないように気遣ってくれているのがわかります。
叔母は長い人生でまるで霊感を備えたようで、すべてを見通しているかのようです。

退院後の入居先を探していたのですが、特養は江戸川区だけで800人待、老健は「面会」ができるという条件を満たす所はほとんどなく、月一回あるいは週一回でリモートだけの所がほとんどなので、ソシアルワーカーさんから(高いけど)「老人ホーム」を提案されて、いくつか見学して、3月になってようやく「面会完全解禁」の所を見つけ、そこに決めたのです。(3月27日入居)
ただし、12日後に行った時、そこで言われたのが母の様態で、どうやら『看取り介護』になるとのことでした。
もう食も細くなって貧血気味だということで、入居先は点滴ができないため、食べなければそのまま枯れて衰弱死するだけなのです。
かといって、また病院に逆戻りなら、一定の期間延命はできますが、延命するだけであって、会えないまま終わります。
それなら、短くてもいいから、私たち家族と毎日会って最後を穏やかに過ごしたほうが悔いは残らないと思ったのです。
コロナ過でなければ、病院でも会えますし、点滴で延命という選択もありましたが、苦渋の選択となったわけです。

その後、私は姉と一緒に母が入居先で必要な道具や衣類を買ったり、母の口座を他に移すために区役所に行ったり、都(固定資産税)や水道局などいろいろと連絡したりしました。
これから、まだ「RKS」なる不明な引き落としを突き止めなければなりませんし。
しかも、先が短いという絶望の中ですから、なんとも気が重く、下っ腹と背中に重りをぶら下げたような感じです。

病院には週一回、テレビカードを届けるという口実で行き、担当の看護師さんに会って様子を聞き、看護師さんの操作の助けで、毎日携帯電話で直接母と通話をするようにしています。
また、毎朝動画か画像付きのメールを送ります。
「あと7日で会えるんだからね!」
「食べる習慣をつけるんだよ!」
老人ホームになるべく長くいられることを願ってそうするのがやっとです。

肉体の死は自然の摂理であり、人生の完成であり、霊的に言えば本来は喜ばしいことです。
もちろん頭ではわかっているのですが、修行が足りないのか、私は感覚的には素直に受け止められません。
みんなが通る道だから、宿命だからと自分に言い聞かせてはいるものの、やはり辛いものです。
せめて悔いの残らないように。
それだけです。
叔母さんの、
「やることをやればそれでいいのよ」
が、今になって耳にこびり付いて離れません。

ただ、私自身もそんな先のことではないということ。
それが唯一の慰めです。

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