イスラム教徒たちは皆、「食べただと?」と激怒しました。すでに宗教間で争いが出来ていた時のことです。イスラム教徒がシバ・リンガムに触れることは絶対に禁じられていたので、ババがした事は大罪でした。
ヒンドゥ教徒たちも皆、うろたえました。シバ・リンガムがなくなってしまったのです。これは大きな悲劇でした。ヒンドゥ教徒たちが総出でそのイスラム教徒の養父母の元へ押し寄せ「あなたの養子が私たちのシバ・リンガムを飲み込んだんだ。その子の腹を切り裂いて、リンガムを取り出さなければならない」と言いました。
イスラム教徒の養父母は、シルディ・ババに尋ねました。「お前は一体何者なの?なぜそのシバ・リンガムを飲み込んだの?」ババはただ笑って、こう答えました。「この家を出る時が来ました」
それで、シルディ・ババの養父母は、村人たちにこう懇願しました。「いいですか、この子は私たちの本当の息子ではありません。誰でも知っている事です。これは不当な仕打ちです。この子がバラモンなのか、イスラム教徒なのか、なんの宗教なのか分からないのですから。養子にしたのは私達ですから、私たちはこの子を手放す事にします。
■神の塩