いつの間にか10月も残り少なくなり、2021年もあと2か月ちょっとになってしまいました。月初は朝夕は冷え込み秋らしくなったものの、昼間は時折30℃を超える日々が続いていたのに、急に寒くなり、1日か2日足らずで長袖を着ないと寒くなってしまいました。もう何年かは夏・冬が長く、春・秋が短くなっており、最近では春・秋の短縮化傾向はさらに顕著になっており、嘆かわしいことですが、しばらくすれば四季という日本の情緒に不可欠なものが喪失していくような気がしてなりません。
本題に行く前に、言い訳がましくて申し訳ないのですが、最近は、仕事が立て込んでおり、購読したブログの方々へのご訪問がなかなかできなくなっております。この場をお借りしてお詫びを申し上げます。今後もどうなるか分かりませんが、せめて週末には訪問できるように努めるつもりでいます。
◆◆◆この記事の目次◆◆◆
はじめに
前置きが長くなりましたが、ここからが本題。何年か前から私は世間ではあまり注目されることがない超マイナーな静岡県学生野球リーグについての記事を書いてきました。私の記事を読んでくれて、この少しでもこの静岡学生野球リーグが注目することされればと思っています。(とは言っても1日のアクセス数がわずか20~30の泡沫ブログではその可能性も低いですが・・・。)
さてこの静岡県学生野球リーグですが、これまでで最大の感染規模だった新型コロナウイルスの第5波の影響で秋季リーグの開催が危ぶまれましたが、何とか無事に開催することが出来ました。ただ開幕当初は県内の緊急事態宣言発令下の影響があったため、日程が大幅に短縮され、例年は各大学総当たり2試合行うところ、1試合に変更されました。
また残念ながら常葉大学静岡キャンパスは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、出場を辞退しています。
静岡大学 7年ぶり4度目の優勝を飾る
静岡学生野球野球リーグは先週の日曜日に無事閉幕しました。注目の結果ですが、静岡大学が6戦全勝とぶっちぎりで、2014年春以来、15季ぶり4度目の優勝を果たしました。
以下は順位表です。
順位 | 大学名 | 試合数 | 勝利 | 敗退 | 引き分け | 勝率 |
1 | 静岡大学 | 6 | 6 | 0 | 0 | 1.000 |
2 | 日本大学国際関係学部 | 6 | 5 | 1 | 0 | 0.833 |
3 | 静岡産業大学 | 6 | 4 | 2 | 0 | 0.667 |
4 | 静岡理工科大学 | 6 | 3 | 3 | 0 | 0.500 |
5 | 東海大学海洋学部 | 6 | 2 | 4 | 0 | 0.333 |
6 | 常葉大学浜松キャンパス | 6 | 1 | 5 | 0 | 0.167 |
7 | 聖隷クリストファー大学 | 6 | 0 | 6 | 0 | 0.000 |
棄権 | 常葉大学静岡キャンパス | – | – | – | – | – |
歴代の優勝校です。なお浜松大学は現常葉大学浜松キャンパスです。
年度 | 優勝校 | 優勝回数 | 2位 |
1999年秋 | 浜松大学 | 初 | 静岡大学 |
2000年春 | 浜松大学 | 2 | 静岡産業大学 |
2000年秋 | 静岡産業大学 | 初 | 浜松大学 |
2001年春 | 静岡大学 | 初 | 浜松大学 |
2001年秋 | 浜松大学 | 3 | 静岡大学 |
2002年春 | 静岡大学 | 2 | 浜松大学 |
2002年秋 | 日本大学国際関係学部 | 初 | 静岡大学 |
2003年春 | 静岡産業大学 | 2 | 東海大学海洋学部 |
2003年秋 | 浜松大学 | 4 | 静岡大学 |
2004年春 | 日本大学国際関係学部 | 2 | 東海大学海洋学部 |
2004年秋 | 東海大学海洋学部 | 初 | 静岡産業大学 |
2005年春 | 日本大学国際関係学部 | 3 | 東海大学海洋学部 |
2005年秋 | 東海大学海洋学部 | 2 | 日本大学国際関係学部 |
2006年春 | 日本大学国際関係学部 | 4 | 静岡産業大学 |
2006年秋 | 日本大学国際関係学部 | 5 | 浜松大学 |
2007年春 | 日本大学国際関係学部 | 6 | 東海大学海洋学部 |
2007年秋 | 日本大学国際関係学部 | 7 | 東海大学海洋学部 |
2008年春 | 東海大学海洋学部 | 3 | 日本大学国際関係学部 |
2008年秋 | 日本大学国際関係学部 | 8 | 東海大学海洋学部 |
2009年春 | 東海大学海洋学部 | 4 | 静岡大学 |
2009年秋 | 日本大学国際関係学部 | 9 | 浜松大学 |
2010年春 | 東海大学海洋学部 | 5 | 浜松大学 |
2010年秋 | 日本大学国際関係学部 | 10 | 東海大学海洋学部 |
2011年春 | 日本大学国際関係学部 | 11 | 東海大学海洋学部 |
2011年秋 | 日本大学国際関係学部 | 12 | 浜松大学 |
2012年春 | 日本大学国際関係学部 | 13 | 浜松大学 |
2012年秋 | 浜松大学 | 5 | 日本大学国際関係学部 |
2013年春 | 日本大学国際関係学部 | 14 | 常葉大学浜松キャンパス |
2013年秋 | 日本大学国際関係学部 | 15 | 常葉大学浜松キャンパス |
2014年春 | 静岡大学 | 3 | 常葉大学浜松キャンパス |
2014年秋 | 日本大学国際関係学部 | 16 | 静岡大学 |
2015年春 | 常葉大学浜松キャンパス | 6 | 日本大学国際関係学部 |
2015年秋 | 日本大学国際関係学部 | 17 | 東海大学海洋学部 |
2016年春 | 日本大学国際関係学部 | 18 | 東海大学海洋学部 |
2016年秋 | 日本大学国際関係学部 | 19 | 静岡大学 |
2017年春 | 日本大学国際関係学部 | 20 | 静岡大学 |
2017年秋 | 日本大学国際関係学部 | 21 | 東海大学海洋学部 |
2018年春 | 日本大学国際関係学部 | 22 | 東海大学海洋学部 |
2018年秋 | 日本大学国際関係学部 | 23 | 静岡産業大学 |
2019年春 | 東海大学海洋学部 | 6 | 日本大学国際関係学部 |
2019年秋 | 日本大学国際関係学部 | 24 | 東海大学海洋学部 |
2020年春 | ― | ― | ― |
2020年秋 | 日本大学国際関係学部 | 25 | 静岡産業大学 |
2021年春 | 日本大学国際関係学部 | 26 | 静岡産業大学、静岡大学 |
2021年秋 | 静岡大学 | 4 | 日本大学国際関係学部 |
2021年秋季リーグ 寸評
次に2021年秋季リーグを振り返ってみます。
開幕当初、優勝争いは、日本大学国際関係学部、静岡産業大、静岡大の3チームに絞られ、2019年秋期からリーグ3連覇を達成している日本大学国際関係学部が総合力で一歩リードしており、それを春季同率2位で打力のいい静岡産業大学と投手力のいい静岡大学が追う展開が予想されていました。
中でも日本大学国際関係学部は春季リーグで防御率0.64、対静岡理工科大学戦でノーヒット・ノーランを達成し、最優秀投手賞にも輝いた絶対的エース大石 亮人投手を擁していました。静岡大学との直接対決では日本大学国際関係学部の優位でした。
しかし対戦では大石投手は9回無失点ながらの降板、その後、日本大学国際関係学部は後続の投手がタイブレークでの延長11回表、静岡大学打線に集中砲火を浴び、結局これが響いて優勝を逃してしまいました。
今季のリーグ戦は合計6試合といつもの半分以下の試合数となっており、いつもなら各校との対抗試合はもう1試合あるところ、今季はそれがなく一発勝負なので、日本大学国際関係学部はうまく対策を練れなかったかもしれませんね。
2021年秋季リーグで一番の活躍したのは優勝した静岡大学ではなく、実は静岡理工科大学だと私は思います。静岡理工科大学は部員数は19名と少なく、しかも名前の通り理工科系の大学のため、実験などが優先され、なかなか練習は時間が取れないと聞いています。そのため毎回聖隷クリストファー大学と最下位争いをしています。
ただ今季は上位3チームには大敗しましたが、それでも静岡県学生野球リーグで日本大学国際関係学部に次ぐ優勝回数を誇る東海大学海洋学部及び常葉大学浜松キャンパスに勝利するなど今季は過去最高のリーグ4位に浮上する大躍進を果たしました。静岡理工科大学の大躍進の理由はわからずじまいでしたが、この結果は全国の弱小学生野球チームを勇気づけたと思います。
静岡大学優勝のキーマン、プロ注目の投の二本柱
さて優勝した静岡大学ですが、優勝の原動力となったのは石田 雄大選手、井手 駿選手のWエースでした。この両選手は共通点も多く、ともに右の本格派で、愛知県出身で高校時代はほとんど知られていませんでしたが、静岡大学で練習を積み重ねて球速を最速148㌔まで伸ばすことが出来ました。
石田選手、井手選手とも静岡大学の工学部に所属しています。静岡大学工学部は浜松市にあり、平日は授業があり、練習場がある静岡キャンパスに通えず、浜松キャンパスにあるグランドの片隅で、2人で黙々と練習に励んでいたそうです。
2人は9月、東海地区学生野球連盟にプロ志望届を提出、育成でもプロへと希望を出しました。9月には石田選手を見に、巨人の木佐貫スカウトも静岡大学の試合を観戦したようです。
静岡大学では2年前に奥山 皓太選手が阪神の育成2位で指名されており、静岡大学初のプロ野球選手が誕生しました。2人はその奥山選手に刺激されて、プロを志望したそうです。
今回のドラフトで静岡大学から2人目、3人目のプロ野球選手誕生が期待されましたが、残念ながら2人とも指名されることはありませんでした。しかし国立大学でそれも練習環境に恵まれなくとも、夢に向かって努力すればプロを目指せることをこの2人は身をもって証明したと思います。
おわりに
静岡大学は明治神宮野球大会出場の第一関門である東海地区大学野球秋季選手権に出場し、三重県代表の皇学館大学と対戦し、9-2で敗退し、悲願の明治神宮野球大会の出場権を獲得できませんでした。静岡県の大学はまだこの明治神宮野球大会には出場したことがなく、好投手が揃った今回はと期待しましたが、残念ながら今年もダメでした。
東海地区の学生野球リーグにおいては、岐阜・三重の壁は予想以上に厚く、静岡県は常に両県の後塵を拝していますが、今後はこの状況を打破し、近い将来静岡県学生野球リーグの優勝校が神宮球場にその雄姿を見せることを期待している次第です。
参照:あなたの静岡新聞 2021年9月18日付
静岡学生野球秋季リーグ 日大国際V4狙う 静大2右腕
2021年10月17日付
静岡大が6戦全勝、15季ぶり優勝 静岡学生野球リーグ
YAHOO!JAPAN ニュース
ドラフト候補2枚看板力投!静岡大開幕5連勝で15季ぶりV王手
「雨の中でタフな所を見せてくれた」
静岡大が15季ぶり4度目の優勝
ドラフト指名漏れの石田雄大、井手駿が好投
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