在宅勤務の夫に連絡して後を任せ、母の面会の帰り、時々行っているカフェで休んできました。
どうしても、義母の顔を見たくなかったし、声も聞きたくなかったのです。
老人ホームの綺麗な部屋で、母は元気そうにしていたけれど、めずらしく弱気なことを言いました。その言葉を思い出しながら運転していたら、泣けて泣けて。
「来てくれてありがとう、嬉しい」。こんなことを言われたのは、初めてでした。
忙しいだろうから来なくていいとあんなに言っていたのに…と思うと、涙が止まらなくなりました。
こんな気持ちのまま家にいる義母の顔を見たら、どす黒い感情で自分がどうにかなってしまう。
「あなたはなんて恵まれているの」と、義母に言ってしまうかもしれない。母も母です、なぜ今なの?
だんだん、母を思って泣いているのか、義母に会いたくなくて泣いているのか、わからなくなってしまいました。
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母の弱音は、義母には何の関係もないこと。義母との同居は納得して決めたこと。なのに、どれほど私は勝手なんだろう。
運転しながら泣いていた皺シワな顔も、さぞおそろしかったろう。汚かったろう。
でも、今年初の涙腺崩壊でスカッとしました。カフェでもしっかり飲食してきました。人間の身体は、上手く出来ているものですね。
私はときどき、こんなふうに爆発しては現実逃避してしまうんです。
ただ、いいこともあったのですよ。「明るい色のセーターね」「黄色のストールは春を感じさせるわね」と言って、母が私の服装を褒めてくれたのです。
寒いし服だけでも明るい色のものを着ていこうと思っていたので、気づいてもらえて良かった。
昔の私はコンサバ一辺倒の服装で、色もグレーやベージュや白黒など、定番のものばかりでした。
スカーフやバッグで原色を使うことはあっても、老け顔を自覚していたので、パステルカラーのものを着たり身に着けたりする勇気がありませんでした。
私がやれば悪目立ちすると、自意識過剰になっていたのです。若かった…。
それが、年齢を重ねるほどに、もうちょっと明るくて元気な色のものを着ようと思いはじめました。
無印良品のコットンセーターですちなみに、黄色には、見ている人を楽しい気分にさせる力があるとか。信号でも使われているように、集中力を高める効果もあるそうです。
また、ピンク色には女性を内面から美しくする効果が。これらは以前受けたカラーセラピーで教わりました。
ずっと厳しかった母の口から出た気弱な言葉がショックで、泣けてきてしまった。ドス黒い感情にも負けそうになった。
でも、服の話で母が笑顔になってくれたことは嬉しかったです。
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