『日本軍兵士 アジア・太平洋戦争の現実』(吉田 裕、中公新書) | 近鉄八尾駅前にある鍼灸整骨院 東洋医学の事なら、いど鍼灸整骨院。

近鉄八尾駅前にある鍼灸整骨院 東洋医学の事なら、いど鍼灸整骨院。

近鉄八尾駅[西口]すぐ 本物の伝統鍼灸を追求し、不妊、アトピー、喘息、頭痛、肩こり、
  生理痛、更年期障害、自律神経失調症、ガンなどの慢性疾患や難病の方々にご支持を頂いています。

ロシアのウクライナ侵攻以降、戦争関連の本を読むことが多くなったのですが、この本もその中のひとつです。

 

 

 

『日本軍兵士 アジア・太平洋戦争の現実』吉田 裕、中公新書)

 

 

吉田裕氏は、一橋大学の社会学教授。専攻は、日本近現代の軍事史・政治学

 

310万人に及ぶ日本人犠牲者を出したアジア・太平洋戦争。日本がアメリカ・イギリス・中国などの連合国との間で戦火を交えた戦争です。1941年12月8日に始まり、45年8月15日に終結。9月2日には日本政府が降伏文書に調印しました。

 

この本は、その大戦の、特に敗戦濃厚となった1944年8月以降の「絶望的抗戦期」の日本軍の実態に迫った作品です。日本人の戦没者は310万人と言われていますが、実はその9割近くが「絶望的抗戦期」に亡くなったと推計されるそうです。

 

異常に高い致死率、海没死、戦場での自殺と「処置」、特攻、体力が劣悪化した補充兵、靴に鮫皮まで使用した物資不足……。

日本の特異な軍事思想の下、日本兵たちが凄惨な体験を強いられた現実が描かれます。

戦時下での餓死や精神障害は知っていましたが、虫歯や水虫で悩まされていたことは初めて知りました。

 

特攻や玉砕についても書かれています。

「生きて虜囚の辱めを受けず」「一億玉砕、国家自体が体当たり」…こんな文句で当時の軍部や政府は国民を「死に送りだして」いたのです。

 

本書でも書かれていますが、日本軍内部での「私的制裁」は、若い兵士にとって敵の攻撃よりも恐怖だったといいます。これは戦争だけでなく、日本赤軍のリンチ事件や学校や会社組織でのいじめやパワハラともかかわってくるのではないでしょうか。

 

戦時下での凄惨な体験録に留まらず、日本人の深層にある心性を暴かれた思いのする作品でもあります。

 

軍備強化の流れの中にある現在、今一度振り返る必要のある史実かと感じます。

ぜひご一読ください。

 

 

 

 

 

「人気ブログランキング」にエントリーしています。
1日に1回 クリックして頂けると嬉しいです!
↡ ↡ ↡ ↡ ↡ ↡ ↡

 

『いど鍼灸整骨院 / 中医鍼灸治療室』のFacebookも適宜更新しています。

Facebookはこちら → 

いど鍼灸整骨院 / 中医鍼灸治療室
大阪府八尾市北本町1-1-7
TEL : 072-991-3366
http://www.ido-s.jp/