「係り結ばず」の実例 | tobiの日本語ブログ それ以上は言葉の神様に訊いてください

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mixi日記2021年02月01日から

 FB発。
https://www.facebook.com/akira.takahashi.14/posts/4080692755287768
 昭和59年刊行のマイナー文章読本に下記の文章があったそうな。
===========引用開始
たとえば新聞の報道文のセンテンスが長いのは、住所氏名とか、肩書などが入ったりするため、どうしてもセンテンスが長くなる。 
===========引用終了

 いくらマイナー本でも、レベルが低すぎる。
 まず当方のコメントを回収する。
===========引用開始
 典型的な「係り結ばず」ですね。こんな短い一文でやるかなー。そういう人が書く日本語ライティングノウハウ本……。
 昭和59年ですか。「とか弁」の祖先という意味では貴重かも。 
http://zokugo-dict.com/20to/tokago.htm
「住所氏名とか、肩書などが入ったりするため」なの? 
===========引用終了

 まず修正案。こういうときの常套手段は、主部・主語と述部・述語を抜き出すこと。

【原文】
新聞の報道文のセンテンスが長いのは……どうしてもセンテンスが長くなる。 
 どうしようもない。
【修正案1】
たとえば新聞の報道文のセンテンスが長いのは、住所氏名とか、肩書などが入ったりするためである。
※ちょっと気のきく人なら「ため」ではなく「せい」を使うだろうな。
【修正案2】
たとえば新聞の報道文は、住所氏名とか、肩書などが入ったりするせいで、どうしてもセンテンスが長くなる。
 
 ただねえ。肩書きはそんなに長くないことが多いだろうし、別の文で補足することもできる。住所が入る文なんてそんなにないでしょうに。昭和59年にはそういう記事が多かったのだろうか。
 やはりこういうのは、実例をあげてもらわないと……。
 個人的には、新聞のセンテンスは基本的には長くないと思っている。ただ、リードに関しては、無理やり長い文にしているとしか思えないものが目立つ。
【板外編17】句読点の打ち方──「主語のあとに打つ」「一文が長いときには多めに打つ」はデタラメ
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-3303.html 
 引用した文章には、住所氏名も肩書も入っていない。
 ったくもう。

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※やはり「うれしいです」は美しくない。
https://ameblo.jp/kuroracco/entry-12282289501.html
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