下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【24】
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mixi日記2021年02月01日から
テーマサイトは下記。
【「ドライバー」と「運転手」の違い】2021/03/08
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===========引用開始
日本語を勉強中の中国人です。申し訳ありませんが、以前聞いたことがある質問かと思います。以前の質問を見つけられなくて、再度お伺いいたします。「ドライバー」と「運転手」の違いは何でしょうか。特に下記のシチュエーションでのかっこの中の言葉遣いが気になります。教えていただけませんか。
1、社用車の( )
2、街中のタクシーの( )
3、街中のバスの( )
4、旅行でレンタルした車の( )
5、職業としての言い方。たとえば、Aさんの職業は( )です。
===========引用終了
うーん。
日本語と英語を比べるのは無理筋のことが多い。「林檎」と「アップル」はどう違うか。「鮪」と「ツナ」……etc.
でも、「ドライバー」ぐらい日本語としてなじんでいると考える余地があるかも。
例文の5つは、「ドライバー」でも「運転手」でも同じようなものだろう。
ただ、「旅行でレンタルした車の( )」はよくわからない。ドライバー/運転手付きのレンタカーなんだろうか。それはタクシー(観光タクシー?)じゃないの?
Wikipediaを見てみた。項目によってはよくできているときもあるが、不満が残ることも多い。
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「(運転手は)もっぱら、運転を職業とする人を言うことが多い」か。そんなこと言えるんだろうか、と思ったが、広辞苑が出典ですか。逆らうのはやめておこう。
でもね。↑の( )内は職業だと思うけど、すべて「ドライバー」も「運転手」も入る。
つまり、「運転を職業とする人」は「ドライバー」とも「運転手」とも言える。でも、「ドライバー」は職業でない場合もある。「ペーパードライバー」「サンデードライバー」などが典型。
以上が基本なんだろうけど、例外はいろいろある。
友人が集まってドライブに行くとする。誰も運転したがらないから、「( )はくじ引きで決めよう」。この場合、「ドライバー」でも「運転手」でもおかしくない。「職業」でない「運転手」もいるってこと。
話をややこしくしているのは、どうも近年「運転手」って言葉のイメージがよろしくないこと。「トラックドライバー」と「トラックの運転手」、「タクシードライバー」と「タクシーの運転手」。やはりカタカナのほうがイメージがよさそう。
「ドライバー」と「運転手」の決定的な違い……「運転手」は工具箱にもゴルフバッグにもいない。(←帰れ!)
個人的に決定的な違いと思ったのは、電車は「運転手」であっても「ドライバー」ではない。
でもね。どうやら、最近は電車の「運転士」と言うらしい。昔は「♪運転手は君だ」だったんだけど。
電車の運転士は「ドライバー」とは言わない。でも下記を見ると「Train driver」「Train operator」らしい。何がなんだか。
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【追記】
当然のことながら、「ドライバー」のほうがカタカナとの相性がいい。
「テストドライバー」「レーシングドライバー」などは「運転手」にはできない。アマチュアだからかな?
【20210314追記】
外来語と日本語を比べると、全般的に外来語のほうがイメージがいい。
「トイレ」と「便所」、「キッチン」と「台所」……etc.
そんなわけで、「運転手」も「ドライバー」にとってかわられつつあるような。
すでに書いたように、カタカナ語との組み合わせや、新しい概念も「ドライバー」になることが多い。必然的に、「(カタカナ語)ドライバー」が多くなる。
とはいえ、まだ例外もそこそこある。
「専属ドライバー」「契約ドライバー」「悪質ドライバー」「優良ドライバー」……etc.
「運転手」でもいいけど、世間の風潮に逆行することはないだろうね。
おもしろい例が浮かんだ。
「サンデードライバー」なのに「日曜大工」(笑)。
この話を家人にしたら、「土休なんてなかった時代は、休日=日曜だったのでは」とのこと。
たしかにそうなのだろう。「ホリデードライバー」「休日大工」にならなかった理由は知らない。
いまでもこういう言い方をするのかは不明。
家人は数年前に地方のタクシーの運転手が、「今日はサンデードライバーが多くて道が混んでいる」と嘆くのを聞いた気がするとか。