きょう一日を生きた吾歌誌(あかし)

気温差

2025年03月30日 | 短歌
◇ 気温差 ◇
十数度 気温差のある
きのう今日
友の夫人は 倒れてしまえり

* 三寒四温とはいえ、日中の気温差が10度以上ということになれば、元気だった人もふるい落とされ、中には寿命を縮めてしまったひとも相当数いたことだろう。結婚いらい病気らしい病気をしたことがないという友の夫人は、救急車で病院に搬送され、生まれて初めての入院という事態になってしまった。気温差、あなどるべからず!

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運転を停(や)め

2025年03月25日 | 短歌
◇ 運転を停(や)め ◇
ただ坐り 「心意識の運転を停め」
リフレッシュ
疲れたときの いつもの処方

*道元禅師が800年まえに「運転」などという現代的な言葉を使っている。精神的な疲れを感じたら、心の運転をストップして、背すじを立て黙って10分間坐る。我がリフレッシュ法である。

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サリン、30年

2025年03月20日 | 短歌
◇ サリン、30年 ◇
人の世の 悲惨は無限
今も苦しむ
サリンの遺族

* 猛毒サリンが通勤時間帯の地下鉄の中でばらまかれてから30年、人が引き起こす理不尽な死は絶えることがない。戦禍、通り魔事件、宗教団体の蛮行・・・。巻き込まれた当人の家族もまた、違った生涯を歩まされ、死ぬまで理不尽の記憶に耐え続けなければならない。

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別物〈ジバゴ〉

2025年03月15日 | 短歌
◇ 別物〈ジバゴ〉◇
硬質の文体 我を寄せつけず
映画と別物
小説〈ジバゴ〉

* 甘いロマンス映画に仕立ててある〈ドクトル・ジバゴ〉。日本語訳でパラパラ読みをしてみた。硬質の文体、ぜんぜん頭に入ってこない。つまらない本(自分にとってだが)は読まないことにしているので、積ん読という扱いをするしかない。この種の本でも手元には置いておくのが本好きのゆえんである。すらすら読める日が来たりもするからである。

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明治から令和に

2025年03月10日 | 短歌
◇ 明治から令和に ◇
子規が逝き真之が去り
大戦のドラマは終り
我 また令和に


* 若々しい明治に生きた人たちを描いたドラマ「坂の上の雲」が終わってしまった。ここ数ヶ月、短歌・俳句に改革をもたらした正岡子規、軍人となって日本海海戦で、弱小国とみなされていた日本を大勝をみちびいた秋山真之(さねゆき)らと生きてきた自分が、突然令和の世に放り出されたような気分である。

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