清和会に隠れても無駄!<本澤二郎の「日本の風景」(4682)

<立民など野党は衆院議長・細田博之など清和会追及に本腰>

「逃げられると思ったら大間違い」と立民の国対委員長が、まもなく開かれる通常国会を前に声を上げた。安倍と共に韓国のカルト教団にのめり込んできた細田博之に対しての宣戦布告だ。清和会前会長の衆院議長は、政局含みの混乱に期待していたが、野党は「そうはさせない」と議長辞任に追い込む構えだ。ワルは誰も往生際が悪い。

 図体は大きい清和会も、実際のところは安倍が消えてしまって後継者争いの最中だ。「破れ傘」でしかない。

 

 時を同じくして、外遊中の前首相の菅義偉が珍しく顔を出した。

 

<神社神道・創価学会のカルト教団にも波及=統一地方選挙も視野>

 自公内閣は、いってみれば神社神道と統一教会と創価学会の3大カルト教団の上にのっかっている政教分離違反の政党内閣である。屋根からの雨漏りは如何ともしがたいありさまだ。

 7・8安倍銃撃事件が統一教会・国際勝共連合問題を表面化させた。カルト教団は信者を狂わせ、そこから大金をむしりとるという詐欺・公序良俗違反行為そのものである。主権者の人権を叩き潰すことから始まっている。

 どう転んでもカルト教団を正当化することは困難である。

 同じことが創価学会だし、神社神道でもある。後者は準公的機関の自治会などから、半ば強制的にカネを奪い取って恥じない。戦前の国家神道、現在の神社本庁だ。自民党内に神道議員連盟を有し、日本会議という不気味な組織でカルト教団を束ね、暴政を政府与党に押し付けてきた。国際社会からは戦争神社と恐れられている。

 300万人の若者の死に関係しているのだが、77年経っても反省も謝罪もしない原始カルト教団である。

 統一教会問題では、同じような仲間のカルト教団に対して、国民世論は厳しくなっている。春先の統一選挙に影響を与えることになる。統一教会効果は計り知れない政治的影響力を、2023年にも見せるだろう。

 このことは影の薄くなった野党にとって「千載一遇の機会」なのだ。政府系通信社・時事通信は昨日(立民の安住淳国対委員長は11日、細田博之衆院議長を含む自民党議員と教団の接点に関する説明など3点を要求していく方針を示した。安住氏は国会内で記者団に、自民党と教団の関わり方について「説明が全くなされていない。特に地方議員との関係は(4月の)統一地方選前に党として説明責任を果たすべきだ」と主張。「その延長線上に細田氏の話がある」と語った)と報じた。まず細田は清和会の傘をかぶっても逃げられないだろう。

 

<菅が「派閥云々」と言いだし、岸田に軽いジャブ=宏池会は反論続々>

 岸田を応援する気はさらさらない。彼は史上最低の安倍内閣に次ぐ政権で、国民の声を全く聞いていない。日本国憲法の立場からすると、もっぱら安倍・清和会の路線を踏襲している国賊・売国奴の類である。しかし、菅は「宏池会の会長として、宏池会の声を聞いて、国民の声を聞こうとしていない。結果、内閣の支持率は低い。辞めてはどうか」とぼそぼそと言いだした。

 

 宏池会A議員「菅さんはおかしなことをいう。なぜ面と向かって言わないのか。こそこそと外国に隠れて、ぼそぼそ言っている。男らしくない」

 同B議員「あなたは元宏池会に所属した人物。宏池会の理念に改憲軍拡論はない。いわんや43兆円かけての戦争準備は想定外。すべてあなたが8年も支えた安倍の言い分を、仕方なくやらされているだけ。あなたはよくご存知のはずだ」

 同C議員「森友事件や(生物兵器疑惑のある)獣医学部新設の加計学園事件などのもみ消しをした官房長官ではないか。1・5億円の河井事件ももみ消した張本人ではないか。伊藤詩織さんを強姦したTBSの山口を救済した中村格は、あなたの指示ではなかったのか。国民は8年間使った官邸の金庫の行方に関心を、今も抱いている。このさい、全てを明らかにしてはどうか」

 以上の宏池会関係者の言い分に反論してもらいたい。国民は安倍も菅も岸田も国賊と認識している。ぜひ反論を寄せてもらいたい。

 

 菅がまともな政治家であれば、戦争準備を止めることだ。目下の岸田外交が武器弾薬外交という異常さを食い止めることが正義である。統一教会問題についても、進んで告白して、細田博之ともども議員をやめる道義的責任を果たすべきであろう。

 もうひとつは清和会という化け物派閥を解体するのもいい。加えて細田の原子力ムラによる岸田暴政を止めることだ。直ちに行動して民意に反映させる政治責任を果たす時である。政治家への道である。

2023年1月12日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)