スポンサーリンク
一昨日には,大阪府立高校で一般選抜入試が行われました。
・大阪府の公立高一般選抜始まる(YOMIURI ONLINE)
このブログでは例年,大阪府立高校入試の社会科を分析しています。
先日,特別選抜入試を分析しましたが,今回は一昨日に行われた一般選抜の方について,同じく数回にわたって分析を行ってみたいと思います。
なお,閲覧している問題は朝日新聞朝刊のレイアウトがいじられたものになりますので,体裁の分析については,私の推測が含まれている点をご了承願います。
体裁について
例年と同様,社会科の問題・解答用紙の体裁はA3見開き(A4・2ページ分)で考えていくのが基本となるでしょう。紙面の体裁は,おそらく表紙(裏面に解答用紙)1枚,中にA3・2枚(両面印刷でA面~D面,A4換算で8ページ)が折り込まれているものと考えられます。
問題の組み方に関しては,これまでと大きく変化はないように感じますが,大問1の帯グラフや大問2の(3)のグラフなど,縮刷版ですら十分大きさがある感じですから,実際の紙面では各グラフがかなりデカデカと表示されていたのではないでしょうか。
余談
作問側からすれば,図版の読み取りの問題でクレームを避ける意味では図版を小さくするのはなるべき避けたいところです。しかし,図版を大きくし過ぎると設問文が長くなった場合に規定の分量からあふれてしまいます。
作問作業はここらへんのバランスをいかにうまく取るかという点での闘いでもあるのです。
小問数・配点について
今年の一般選抜の小問数・配点を確認してみました。結果は次の表1となります。
大問 | 分野 | 小問数 | 配点 |
---|---|---|---|
1 | 3分野 | 記号:7 用語:2 文章:1 | 記号:15 用語:5 文章:3 |
2 | 3分野 | 記号:6 用語:3 | 記号:14 用語:6 |
3 | 歴史 地理 | 記号:6 用語:6 | 記号:14 用語:13 |
4 | 歴史 公民 | 記号:5 用語:3 文章:1 | 記号:11 用語:6 文章:3 |
合計 | 記号:24 用語:14 文章:2 | 記号:54 用語:30 文章:6 |
なお,大問2の(1)②ⓐは地理か歴史のどちらに分類するかが悩ましいところですが,このブログでの分類としては開拓使は歴史の事項と判断しました。
教科書の記述としては,地理でも書かれているところがありますので,他の分析によっては地理と判断されている場合があるかもしれません。
次に,大問3の(4)①はヨーロッパの白地図からポルトガルの国名を答えさせる設問のため,世界地理と判断しました。
表1から言える昨年度との違いは,次の通りになるでしょう。
- 全大問が分野融合型に
- 38小問→40小問と2小問増加
- 完答問題が10小問(記号が9小問,国名が1小問)
- 記号選択問題が1小問減,用語解答問題が3小問増
まとめてみると次の表のようになります。
分野 | 単元別小問数 | 単元別配点 |
---|---|---|
地理 | 世界地理:3 日本地理:8 | 世界地理:7 日本地理:17 |
歴史 | 日本史:12 世界史:5 | 日本史:27 世界史:10 |
公民 | 現代社会:1 政治:2 経済:5 国際:4 | 現代社会:3 政治:4 経済:12 国際:10 |
合計 | 地理:11 歴史:17 公民:12 | 地理:24 歴史:37 公民:29 |
特徴を大まかにまとめれば,次のようなことが言えるでしょう。
- 小問数・配点ともに歴史の比率が高い
- 公民>地理は昨年同様
- 2018年度の地理が日本地理重視に
- 公民は経済・国際の単元がメインに
ですが,例年と細かい単元の出方がガラッと変わったところは目立っていると感じました。
今年度の一般選抜をざっと見てみた感想
昨年のブログにも書いたのですが,今年も歴史重視の構成となりました。歴史にバランスが偏ってるのは昨年と同様で,これは是正してほしいと思います。
せめてあと1・2 小問ぐらいはバランスを取ってくれてればなあというところでしょう。
特別選抜で綺麗にできていたのに,一般選抜で3分野のバランス悪かったのは残念です。
また,まだ記号選択の割合が高めです。
採点ミスを防ぐという観点で考えれば,記号選択はその対策としては手っ取り早いと言えます。
ですが,確率論的に解けてしまう可能性もあるので,記号選択に頼り過ぎるのは好ましくないのではないでしょうか。
用語・人名解答に関しては,それを出す? というところがありましたね。
それに関しては次回以降で述べることとしますが,もっと他に出すべきことがあったんじゃないのかな? と思う設問はありました。
次回に続く
各大問についての個別のコメントは,次回以降のエントリで述べていきます。徐々に仕上げていきますので,少々時間がかかるかもしれません。
次のエントリが書きあがるまで,しばらくお待ちいただければ幸いです。
(2018年3月15日追記)第2回目の分析エントリを書き上げました。
興味を持っていただけたようでしたら,下の3つのバナーのそれぞれをクリックしていただけたら幸いです。また,他のブログを探す一助としていかがでしょうか。
スポンサーリンク
スパムコメント防止の観点から,単語入力確認を導入しています。
悪しからず,ご了承ください。
また,感情アイコンは次のボタンをクリックして,コードを確認の上,ご利用ください。
感情アイコン感情アイコン