ともちゃんの のんびり登山教室

分県登山ガイド「大阪府の山」(山と渓谷社)著者の岡田知子が
ご案内する登山教室。
のんびり、ゆるゆると山に登ります。

2024年1月17日(水) 能勢の里山を歩く ---滝王山(りゅうおうさん)・三草山(みくさやま)

2024-01-18 23:00:34 | のんびり山歩の会
大阪府最北端にある能勢町には田園が広がり、静かな里山の風景が広がります。
本日は日本の棚田百選にも選ばれている長谷の棚田を囲む山並みを歩きます。
Mr.Dashは大台ヶ原登録ガイドの資格更新研修のためお休みをいただき、
代わりにM野ガイドに助っ人に来ていただきました。偶然にも、すぐ前の
ブログに書いた自然観察研修会の講師をしてくれた方です。頼もしい!



能勢電鉄の山下駅からバスで森上へ。西に進むと岐尼(神社)があり、お参りしていきました。
大昔、近くの天神山に枳根命(キネノミコト)が降臨し、村人達が臼の上に杵を渡し、
荒菰(あらこも)を敷いて迎えたという伝説が残っているそうです。






拝殿につるされた小さな提灯は、子供健育祈願燈。三十六歌仙の絵も掲げられています。







神社のそばには和菓子屋さん。能勢の名物の一つであるでっちようかんが、冬季限定で
販売されています。北摂地域の山村では江戸時代から寒天の生産が盛んで、その寒天を
使って作られたのがでっちようかんです。もちろん、立ち寄って買い物していきます!








三草山と名付けられたお菓子もありました。








垂水の大日堂。堂床山にあった山寺が荒れて雨ざらしになっている仏像を、垂水の老翁が
背負ってきたけれど、ここで動けなくなったので安置したそうです。








手水鉢の水が、たたいても割れないくらい堅く凍っていました。周囲には雪も。








登山口からスギの植林を抜け、稜線に出ると、気持ちのいい自然林となります。
散歩気分で歩きたいところですが、このあたりの山は分岐が多いのにほとんど道標や
テープがありません。倒木や落ち葉も多くて道が不明瞭なので、ルートファインディングに
苦労させられます。








積雪のある場所では、反対側から歩いてきたと思われる人の足跡があって安心できました。
この肉球の足跡はイタチかな?そう言えば登山口近くで、畑の向こうの林に、キツネっぽい
動物が動いているのを見ました。








滝王山の山頂近くには、大きな岩が林立しています。中でも目立つのがこの岩で、
上に小さな祠があります。







けっこう大きな岩です。








いったん才ノ神峠に下りて、そこから一気に三草山の山頂へ。木段で整備されている分、
直登させられるのでけっこうきついです。ここまで誰にも会いませんでしたが、山頂には
大型犬4匹をつれた山ガール(?)がピクニックしてました。フレンドリーな犬たちに
ナデナデさせてもらってご満悦。








森上バス停から山下駅へのバスは、2時台の1本を逃すと4時台までありません。今から下山
しても2時台のバスには間に合わないので、山頂でまったりとお茶しながら時間をつぶしました。
日陰に残る雪が信じられないくらい、ポカポカと暖かい日差しでした。

ここでM野ガイドが、山の名前と同じ名のお菓子を食べようとしたのですが、サコッシュや
バックパックをひっくり返して探しても、見つかりませんでした。お菓子の三草山はどこに
消えたのでしょう?








三草山は「ゼフィルス(ミドリシジミ類の蝶)の森」として保護されています。
ミドリシジミ類の蝶の幼虫が、この山に生えるナラガシワなどを食用にしています。

下山してからは田畑の間を縫うように歩いて慈眼寺へ。あとは森上バス停まで
戻ります。M野ガイドは再び和菓子屋さんに三草山を買いに走り、バス待ちを
している間に、やっと味わうことができたのでした。

自然観察研修会に参加してきました!

2022-11-22 14:28:40 | その他
ともちゃんが所属する関西山岳ガイド協会は、ガイド技術の研鑽のため、定期的にいろんな研修会を開催してくれます。
神戸の甲陽園駅から徒歩で行ける北山公園と、甲山を歩いて、そこに生えている植物について、そして、それらを
どのように伝えると、面白いと思っていただけるのかを教えていただきました。






まずは小型ルーペで身近なものを観察します。このルーペ、コンパクトなのにLEDライト付で10倍拡大できるのに、
ワンコインで手に入るという優れもの。






早速、壁に生えていたコケを覗き込む奇妙な集団(笑)






地面に這いつくばる人も。何があるのかというと・・・。






ウウセンゴケでした。葉についた粘液がキラキラしてきれいです。






北山ダムに着くと、カエデが美しく紅葉していました。






カエデ科の植物はすべて、対生するそうです。気がつかんかった!






講師がソヨゴの葉をライターで炙ると・・・。






黒い輪ができました!
特定の植物の葉をライターなどで炙ると、黒い輪ができます。これを死環(しかん)というそうです。
モチノキ科でも見られるということから、今回はソヨゴの葉で実験しました。知らんかったー!






それぞれ、拾ったモノを地面に並べます。






これだけ集めるときれいなものですね。

受講したガイド仲間の熱意にも、いい影響を受けました。今後のガイディングに活かしたいと思います。










ともちゃん特製(?) 作り置きおにぎりのご紹介

2022-11-02 21:25:55 | グルメ
登山教室の際、ほぼ毎回おにぎりを持ってくるともちゃん。「早起きして握ってくるの?」と聞かれ、
「時間があるときにたくさん作って、冷凍庫に入れておくんです。朝はそれをレンジで温めるだけ」と
答えると、「ええ?おにぎりって冷凍できるの?」「具は何が入ってるの?」「海苔はどうしてるの?」
と質問攻めにあったので、作り方をご紹介することにしました。






米はちょっと贅沢して、冷めてもおいしい「ゆめぴりか」がお気に入り。食物繊維も摂りたいので、
雑穀米を入れて炊きます。熱いうちにめんつゆを回し入れ、天かすも入れて「悪魔のおにぎり」に
することも。炊き込みご飯でもいいね。






プラスチック容器の底に、塩を振ります。おいしい塩だとなお良し。味付ご飯の場合は塩は不要。
容器に平たくご飯を敷きます。






おにぎりの具は、温めるだけで食べられる冷凍唐揚げやとんかつを使うことが多いです。






タンパク質をたくさん摂取するため、小さい唐揚げなら2個入れちゃいます。






上にご飯をかぶせます。完全に具が隠れなくてもOK。再び上に塩を振ります。






ラップを敷いたところに、容器をひっくり返します。






容器を外します。






ラップでくるみます。






ラップごと手で包み、形を整えます。一度ラップをはがし海苔を巻いて、またラップをしたらできあがり!






ピリ辛の唐揚げを見つけました。






でっかいので、ひとつを丸々入れちゃいました。






爆弾おにぎり大量生産!






ジップロックに入れて、冷凍します。中身が分からなくなるので、ピリ辛の方にはマスキングテープで
「辛」と書いておきました。




食べる日の前の晩に冷蔵庫に移しておき、朝、電子レンジで米が柔らかくなるまで温めます。温め方が
足りないと、米がパラパラでおいしくないし、食べにくいです。

たくさんおにぎりを作って、いつでも山に持って行けるようにしましょう!





2021年9月26日(日) まるで探検?!地獄鎌尾根から七種薬師

2021-09-28 21:56:33 | 人数限定登山


地獄鎌尾根と、なんとも恐ろしい名前の尾根をたどり、七種薬師に登ってから、通称「ゴリラ岩」を
目指して下山するというルートです。牧場を通り、興味津々の牛たちの視線を浴びながら、明王池の
登山口まで。









明王池のほとりの草地で準備運動をしていると、ヒルを発見!そそくさと登山を開始しました。







急傾斜をよじ登って尾根に取り付き、しばらく進むと、向かいの尾根上にゴリラ岩が見えました。
本当に、ゴリラの横顔に見えますね。








シダの藪と岩稜が交互に現れます。シダの藪漕ぎの後は、ダニがついていないかチェックが必要です。








傾斜が急になりました。見事な柱状節理!








滑りにくい岩質なので、安心して登ることができます。高所恐怖症の人は、後ろを振り返らないように
しましょう。








緑色のキノコを発見。クサイロハツ?ウグイスハツ?アイタケ?








十字峰で昼食を済ませ(ここにもヒルが!)、七種薬師峰に着きました。







七種槍が見えます。








山頂の南側にある祠の中に、薬師如来がいらっしゃいます。







ヒラタクワガタのメスがいました。








十字峰に戻って、西尾根を南下します。ここも岩稜とブッシュの連続!








ゴリラ岩の「鼻」に立ち、正面からみたところ。「右目」に役行者像が納められています。

尾根を離れ、テープをたどりながら明王池に戻りました。牧場では大きなイノシシが猛ダッシュで
前を横切り、最後までスリルを味わった一日でした。



2021年9月25日(土) 箕面・六個山で読図講習会

2021-09-28 21:03:38 | のんびり山歩の会
「地図が読めるようになりたいなー。」という声にお応えして、登山しながらの読図講習会をしました。
六個山には分岐が多いので、読図の練習には最適です。







歩き始める前に、地図を正しい向きにする「整地」から。地図上にある磁北線と、磁石の南北を合わせます。








展望のいい場所は、現在地や方角を確認する絶好のチャンス。










ハート広場で昼食してたら、大きなサルが林の中を通っていきました。お弁当を奪われなくてよかった。








シイの木のそばでみつけたドングリだけど、シラカシかな?まん丸でかわいい。










無事に箕面の滝道に着きました。おしゃれな店が並びます。








おなじみのもみじの天ぷら。甘いものだけじゃなく、最近はチーズ味やブラックペッパー味、柚子胡椒味などあります。
箕面地ビールとも合いそうですね。







栗の専門店もありました。能勢の名物、「銀寄せ」も並んでました。江戸時代中期に、広島から持ち帰った栗を
植えたのが発祥で、大飢饉の時にこの栗を売り歩いたところ、高値で飛ぶように売れ多くの銀札(当時の紙幣)
を集めたことが名前の由来とされているそうです。

地図読みは、あまり難しく考えず、まずは現在地を確かめ、次にこれからどの方向に進むかを考えることから
始めましょう。「習うより慣れよ」です!