超高層マンションのコミュニティの課題 | 廣田信子のブログ

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マンションコミュニティ研究会、MSC㈱代表廣田信子より
日々のマンション生活やお仕事に、また人生にちょっとプラスになるストーリーをお届けしています。
一人ひとりが自分らしく活躍しながら、力を合わせることで豊かに暮らす、新しいコミュニティ型社会を目指して・・・

こんにちは! 廣田信子です。

 

先日のマンションコミュニティ研究会での

岸崎先生のお話です。

 

岸崎先生の言われる、

超高層マンションのコミュニティの特徴には、

下記があります。

 

もちろん、これは超高層に限らず、

最近の億越えマンションに共通していることですが…。

 

<居住者の問題>

 

1.外国人オーナーの増加、賃貸化で

  住んでいる人は多種多様。

 

2.合意形成が困難になりがち。

  (海外あてに議案を翻訳して送っているか?)

 

3.賃貸率が20%を超えると黄信号、

  30%越えで特別決議は通らなくなる。

 

4.建物全体の1/3をファン系の一区分所有者が所有して

  賃貸にしているケースもある。

  (一区分所有者の意見で前提の方針が左右されてしまう)

 

5.格差社会の縮図。

  (上層階と下層階で所有格差が大きい)

 

6.自分の住んでいる部屋は全て自由になると思っている。

 

7.区分所有法、管理規約を把握していない。

 

8.ルールを守らない、守る気がない。

 

9.全ては管理会社にお任せしていれば良いと思っている。

 

10. 理事会活動や総会に興味がない。

  (総会議案書がポストコーナーの

  ゴミ箱に捨てられているという事例も)

 

11 . マンションにおける

  他者との共同生活そのものに無関心。

 

12. 理事のなり手がない

  外部理事、弁護士・マンション管理士、建築士等の

  活用を考える必要がある。

 

 

 

区分所有者の合意形成による管理組合運営が、

最初から無理ではないかというところもあるのです。

 

 

また、管理上の問題としては、

下記があります。

 

<管理上の問題>

 

1.管理運営の手間が膨大、経費も理事の手間も膨大。

 

2.会計(出納など)の手間が膨大、経費も理事の手間も膨大。

 

3.あらゆる法令の遵守に伴う報告書の作成の手間が膨大。

 

4.災害時の備え、訓練などがたいへん。

  (災害時備蓄倉庫設置義務付けの区もあり)

 

5.日常の清掃や維持管理の手間が膨大。

  (24時間コンシェルジュ在勤、ジム・プール運営費

   バー・レストラン運営費、

   陶芸窯、パン屋、コンビニもある)

 

→運営的な管理費が膨大になり

 規模や運営時間を削減して対応。

 

→撤退し、空きスペースになることも。

 

6.集会室では理事会はできても、

  1000人規模となる総会開催は外部会場を借りないと

  できない。

 

 

これらは、

大型マンションには、共通のことですが、

参加意識が希薄だと、

管理会社任せが当然になってしまいます。

 

それでも、

超高層マンションは運営されています。

 

今後、これからかかるであろう費用も考え、

それも含めて、

合意形成できる下地があるのかが

本当に気になります。

 

 

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