マンションの「EV充電設備導入」今年は… | 廣田信子のブログ

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マンションコミュニティ研究会、MSC㈱代表廣田信子より
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こんにちは! 廣田信子です。

 

いよいよ、

マンションへの「EV充電設備導入」が

各マンションで大きなテーマとなっています。

 

EV車は、

温室効果ガス排出量の削減につながることから、

特に、中国、欧州、米国において

急速に拡大しています。

 

国際エネルギー機構によると、

2021年EVの新車販売台数は、

前年比2.2倍の660万戸台で、

10%弱を占めています。

 

これに対して、日本では、

2022年におけるEV車の国内販売台数は、

5万8000台で、

全体に占める割合は1.71%でした。

 

1%を超えたのは初めてです。

 

軽自動車のEV化が進んで、

EV車に占める軽自動車の割合が

46.3%まで上がったことが要因だと言われます。

 

EV車の充電シーンには下記があります。

 

1.家に帰った時や仕事から戻った時に、

  次に乗るときまでに充電をする「基礎充電」

 

2.目的地に移動するときに、

  不足分を補う「経路充電」

 

3.自宅に充電設備がない時などに、

  商業施設やスーパー等にある充電設備を利用して

  充電して使用するケース

 

そのために、様々な場所に

EV充電設備の設置が進んでいますが、

 

やはり、EV先進国の事例でも、

駐車時間が長い自宅や勤務先での

「基礎充電」が主流です。

 

したがって、マンションにも

EV充電設備が求められているのです。

 


EV充電器には、

 

低めの出力でゆっくり充電する「普通充電」

出力が高く短時間で充電を完了する「急速充電」

 

があります。

 

「普通充電」には、

電圧が100V又は200Vの「充電用コンセント」と

200Vの「ボール型充電器」があります。

 

100V充電器は

1時間の充電で、

およそ10キロメートルの走行が可能です。

 

「急速充電」は、

電源は3相200Vを使用します。

 

出力50kWが一般的で、

道の駅、ガソリンスタンド、高速サービスエリア、

商業施設などへの設置が想定されています。

 

マンションでは、

高圧供給による契約が必要となるケースが多く、

マンションでは、「普通充電」がほんどです。

 

マンションで「急速充電」が検討の対象となるのは、

駐車台数が多い、機械式駐車場等ですが、

 

機械式駐車場は、充電設備が設置可能かどうか

メーカーとの調整が必要になります。

 

実際の検討では、

共用部分の分電盤に余剰電力がある場合は、

そこから配線して設置するのがリーズナブルで

一般的です。

 

余剰がない場合は、電力会社との協議が必要で、

ブレーカー取替えや増設、幹線の引換え等の

工事が必要になります。

 

新たに電柱から配線する場合も、

既存分電盤をつかった場合に比べ

コストが高くなります。

 

これらのマンションの状況と将来の需要を踏まえて、

初期導入する充電器を何台にするかを

検討することになります。

 

 

一般的に、

シェア型の充電器の予約や管理は、

利用者のスマートホンにダウンロードした

専用アプリで行います。

 

これだと、利用料金の決済まで、

アプリで完了し、

管理組合がタッチする必要がありません。

 

電気料金は、管理組合が立て替えた後、

定期的に充電サービス会社から戻されます。

管理組合の実質負担は0円です。

 

放置車輛への対応は、

 

充電後30分経過しても車輛を移動しない場合は、

コールセンターから利用者に連絡が入り

移動を促します。

 

というような対応が可能です。

 

 

昨年度、補助金制度を利用したマンションは、

「ユアスタンド」「テラモーターズ」が

多くなっています。

 

「ユアスタンド」社は、

基本、補助金を活用して、

器機等を管理組合が所有する場合は、

1基当たり、20万円~50万円

の費用が掛かります。

 

その代わり、

利用者が払う基本料金、メンテナンス費用は、

管理組合が決めることができます。

 

ただし、「ユアスタンド」にも、

器機等を「ユアスタンド」が所有することで、

初期導入費用が無料のタイプもあります。

 

 

「テラモーターズ」社の場合は、

器機等はテラモーターズが所有し、

開始することで、

 

初期導入、メンテナンス料は無料で開始できます。

 

したがって、

利用料は、管理組合がタッチせず、

「テラモーターズ」が

決めることになります。

 

ただし、この2社は、

契約期間の考え方が違います。

 

「ユアスタンド」は、

契約期間5年で

2か月前に申し出れば違約金なしで、

途中解約が可能となっています。

 

「テラモーターズ」の場合は、

10年契約で途中解約はなし

 

途中解約の場合は、解約負担金があり

 

となっています。

 

ただし、

今、数社が参入していて、競争が激しいことから、

条件が変わることがあるので、

注意が必要です。

 

今年は本格的に検討が必要です。

 

 

 

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