例えば、何か障害のある人が事件・事故を起こしたりすると、かなりの高確率で「だから障害者は・・・」と言い出す人がいます。

 

でも、これって、ちょっと考えてみれは、ものすごく変な話で。

 

特に目立ってオカシイところのない、いわゆる普通の人が何かの加害者になった時、「まさかあの人が」というのはあっても「だから健常者は・・・」なんてなりませんよね。

 

 

ということで、いきなり結論。

 

健常者は色々、障害者も色々。人生色々、でもって企業(施設)も色々。

 

 

そんなわけで「気まぐれ図書館」。

 

前から気になってたこちらの本です。

 

 

低賃金が当たり前って、おかしくない? 

誰にとっても大事な、自立のための「お金」の話。

 

働いて、自立したい! そんな「当たり前」を実現させた、障害のある人たちが働く「成功企業」があった! 行列の絶えないフレンチレストラン、年商2億円に届いたクッキー工場、重度障がい者を主力とするコンピューターハウス、人気のワイナリー等々。5万円で生活が、8万円で未来が、10万円で働き方が変わる!

 

 

 

「障害者施設」にとどまらない、4つの「企業」とそこで働く人々を取材して書かれた、えーと、何だろう、皆がそこを目指せたら、でもって、そういう「場」が増えたら良いなあ、と思う本です。

 

 

以下、例によって Daddy さん基準のココっていうところを引きつつ、紹介されている企業のサイトを見ていきます。

 

 

CASE1

   近年、日本の企業社会では、鬱をはじめとしたメンタルな問題が多発している。精神のバランスを崩す社員を減らす方法も学ぶ意味でも、また、一度でも鬱などに陥った社員の仕事復帰においても、精神障がい者の雇用から得る教訓は大きい。そして同時に、人が心を病むのは他人事ではなく、誰にでも起こりうることであり、精神障がい者と健常者は「紙一重」ではなく「表裏一体」だと、改めて実感させられる。

 

実際、精神に限らず障害者と健常者との境界は、いつだってグラデーション、何ならモザイク状になってるわけで。

 

  「でもね、障害を持つ人への優しさばかりが前面に出るばっかりやったらダメやと思うんです。やっぱ、ある面、厳しさも植え付けていかないと進歩がない。もうしんどいんやからやめとき、じゃなくて、よし、今日は頑張ってみぃ! と。愛情のある厳しさを持って接しないとね」

 

そう、そうなんです。 でも、それこそ障害の有る無しではなく、人それぞれの向き不向きや、人と人との相性もあるから、こういうの、その匙加減はホント難しいと思います。

 

 

お店の公式サイトはこちら。障害云々には触れません。潔いです。

 

2002年4月26日のオープン以来
多くのお客様に支えていただき
CAFE RESTAURANT ほのぼの屋は
18年目を迎えました

舞鶴湾を一望できる
絶好のロケーションと自慢のフレンチを
ご用意させていただき
みなさまのお越しをお待ちしております

 

 

 

CASE2

  「自分を否定されたら、なにクソッ! って思えるけど、子どもを否定されるとね、ダメなんです。心にポッカリ穴ができる」

 

あー、確かに。 自分が言われる分には良いんだけど、自分の大切な人について何か言われると、めっちゃ傷つくってこと、ありますね。

 

   私たちも「こんな簡単な事ができないの?」「ああもういい。私がやるから」などと口にすることで、相手の羽ばたこうとする想いを無意識のうちに、抑えつけてしまっていないだろうか? なかなか覚えられない、すぐに忘れてしまうなど、障害を理由に、誰かを傷つけてはいないだろうか?

 

でもって、そんな自分が、知らぬ間に人を傷つけてしまうことも、まま、あることで。 いや〜、胸が痛いです💧

 

結局、自分なりに気を配り、気を遣う、以上のことはできないんだけれども・・・

 

 

こちら公式サイト。「いろいろな生きづらさ」を抱えていない人なんていませんよね。たぶん。

 

がんばカンパニーは障害者だけでなく、いろいろな生きづらさを抱えた人たちと共に働く場です。

 

主な事業は焼き菓子の製造です。毎日1トン近くのクッキーが製造され、出荷されていきます。国産の材料を中心に、安心安全にこだわり、クッキーを作っています。販売先は全国各地の自然食品店です。近年ではインターネット販売で、さらに多くのお客様にお届けしています。

 

工場の中には様々な仕事があります。「出来ることは人によって違う」と、仕事を種々に分け、それぞれの人が抱えるハンデキャップや違う工程を組み合わせて、毎日の生産に務めています。

 

 

 

CASE3

  「障がい者だから良い、ダメではなく、作品を正しく評価し議論してもらう場をつくらなければならない」

 

作家プロフィールとして障害に触れるかどうか、それは本当に難しい。 ひょっとすると、顔写真を付けるかどうか、ということに連なる話かもしれない。

 

いや、ちょっと違うか。あれ、やっぱり、そうかも。

 

  「障害がある方の作品は、売るではなく『伝える』。その考え方を持ってなければ、単なるビジネスになってしまう。それだけは違う」

 

そこはね、障害の有る無し関係ないでしょう。と思います。あらゆる芸術、いや、ほとんど全ての「仕事」が、そうであってはいけないわけで。

 

うん、我ながらキレイゴトの匂いがします。

 

 

公式サイト。ここはね、いずれ行きたいかな。

 

コロナが収まったら、でしょうけど(それはいつ? てか、銀婚旅行もお預けのままなんですけど?)。

 

ボーダレス・アートミュージアムNO-MAは2004年6月、「ボーダレス」という言葉に思いを込めて開館しました。
 

ボーダレス・アートは、障害のある人たちによる造形表現や現代アートなど、様々な表現を分け隔てなく紹介していこうとする、館の展示コンセプトです。
 

NO-MAは、社会福祉法人が運営する美術館ですが、「障害のある人のため」という限定的な役割を担うのではなく、訪れた人々に「芸術」とは何か、「表現」とは何かを考えてもらえるような場であり続けたいと考えています。ボーダレス・アートという視座を通じて、人の表現が持つ根源的な魅力を伝えていく美術館です。

 

 

 

CASE4

 「たとえば、厨房の仕事をしたいと主張する人には、自宅でお皿洗いしてきて下さい、その上でお風呂も入って、爪も切って清潔にしてきて下さいと伝えます。そこからなんですよね。衛生管理も含めて、障害があるからと言って、なんでもいいよ、になってしまうと、それに甘んじてしまう。守るべき事は守らないと仕事はできないよ、という厳しさは必要です」

 

実際、まず、家で、一人でできないことは、職場でも、人と一緒になってもできないことですからね。 

 

そこら辺は、Daddy さんも、常々気を付け、心を鬼にしているところです(の、つもり)。で、しばしば V3 を泣かしてます(な、つもりはないのに)。

 

  「バリアフリー」、「ノーマライゼーション」、「インクルージョン」、「ダイバーシティ」等々、数年、数十年毎に言葉の流行は入れ替わるが、その本質は何も変わっていないのではないか。

 

ぶっちゃけ、言葉それ自体には酸いも甘いもない、と思います。 

 

「障害者」であれ「障がい者」であれ、「障碍者」であれ「障礙者」であれ、話す人書く人の意識みたいなものは、自ずと滲むもので。受け取る側の意識だって反響するし。 

 

Daddy さん的に、自分の中には、様々な言葉に関してそりゃこだわりはあるけれど、同じことを人に求めようとは思いません。 

 

いずれにせよ、本質は、ソコじゃなく、言葉の向こう側(?)にあるわけで。

 

 

公式サイト。寬仁親王殿下が関係していらっしゃるとは・・・人に歴史あり、です。

 

1973(昭和48)年、車いすの仲間(愛知県重度障害者の生活をよくする会)と愛の実行運動(AJU)が出会い、健常者も障害者も共に、誰もが住める福祉の街づくり運動に取り組んできました。

 

1984(昭和59)年、重度障害者の働く場づくりをめざして小規模作業所「わだち作業所」を開設。その後、寬仁親王殿下より「障害者の下宿屋」という御提言を戴き、企画の段階から法人設立、施設建設まで多岐にわたり御指導、御尽力を賜り、1990(平成2)年「AJU自立の家」がスタートしました。

 

「AJU自立の家」は重度障害者が市民と共に、地域社会の中で豊かな生活創造を実現するために、3つの機能、

  • 持てる機能を活かす場(わだちコンピュータハウス)
  • 暮らしの拠点としての場(福祉ホーム・サマリアハウス)
  • 地域社会、仲間との交流の場(デイセンター・サマリアハウス)

をまとめ、今までになかった全く新しい福祉の試みにチャレンジしています。最大の特徴は、施設の企画から運営に至るまで、障害者自身が中心になり進めていることにあります。

 

このように、「AJU自立の家」は障害者自身が福祉を受ける立場だけでなく、福祉を創るという積極的な取り組みの中から、たとえ寝たきりでも生きていてよかったといえる社会をめざし、名古屋の新しい福祉を担っていきます。

 

 

 

という具合で、ここに引いたところ以外にも、色々と興味深く、示唆に富む内容でした。

 

 

ちなみに、V3 も稼ぎがない、わけじゃないです。

 

というか、A型事業所への道は、まだまだ遠い感じではあるけれど、地味に工賃上がってきてます。

 

あくまでも相対的にって話ですけど、少しずつ少しずつ「使える人」になっているようで。彼女なりに頑張ってます。

 

 

そんな V3、今週の作品。タイトルは「クリームソーダで」。

 

 

と言っても、彼女の頭にあったのは、

 

 

ではなく、

 

 

でした。

 

 

 

 

最後に、本の目次を。

 

はじめに

 

CASE1 10万円で働き方が変わる――予約の取れないフレンチレストラン

京都府舞鶴市にあるフランス料理店「ほのぼの屋」。駅から車で10分、町と海を一望にできる高台にあり、最も高いディナーは1万円を超えるが、オープンから連日予約がビッシリの人気店だ。ここでは知的、精神、身体障害のある20〜70代、約20人が働いている。この店が誕生したきっかけは「もうちょっと、給料、もらわれへんかな?」という障がい者の一言だった――。

 

【コラム1 障がい者の就労の仕組み】

 

CASE2 生きがいの分配――年商2億円に届いた奇跡のクッキー

滋賀県大津市の「がんばカンパニー」は、オーガニッククッキー製造販売の草分け的な作業所だ。年商2億円に達したこともあり、障がい者65人と雇用契約を結んだ上、働き方に応じて6〜24万円の給与を支払っている。資格も取り、現場責任者を任されもする彼らの姿を見て、世界中から押し寄せる見学者たちは「どこに障がい者がいるのですか」と言うが――。

 

【コラム2 ソーシャルファームとは?】

 

CASE3 福祉×芸術=アール・ブリュット――試みの先にあるもの

滋賀県近江八幡市にある「ボーダレス・アートミュージアムNO-MA」は町屋を改装して作られた美術館だ。正規の美術教育を受けることなく表現活動を行う障がい者らの作品を発掘し、展示している。その動きは国内にとどまらず、スイスのローザンヌから、パリ、そして世界中に広がっていて――。

 

【コラム3 1964年 東京パラリンピックとは?】

 

CASE4 ワインとAI――本当の自立とは何か

岐阜県多治見市には障害を持つ人たちがブドウを育てて、ワインを醸造し、販売するワイナリーがある。運営する大本は社会福祉法人の「AJU自立の家」。自立を目指して下宿屋や、重度の四肢マヒをもつ障がい者を主力とする「わだちコンピュータハウス」なども開設している。中心となったのは自身が障害を持つ二人の、一人の仲間のために、という思いだった――。

 

おわりに
主要参考文献

 

 

 

 

 

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ご存知でない、という方は、さすがにいないと思いますが・・・

 

 政府は9日、新型コロナウイルスの感染が急拡大する沖縄、山口、広島の3県に、緊急事態宣言に準じた対応が可能となるまん延防止等重点措置を適用した。3県は飲食店に営業時間の短縮を要請、感染拡大の封じ込めを図る。

 

 重点措置の適用は今月31日まで。沖縄県は全域、山口県は岩国市と和木町、広島県は広島市など10市3町が対象となった。3県は飲食店に午後8時までの営業短縮と酒類提供停止を要請。沖縄県は感染対策を講じた認証店に限り、時短営業の要請を午後9時までとし、酒類の提供を認める。

 

 

 

新型コロナウイルス感染症それ自体について、あるいは、それへの対策についても、人それぞれの見方・感じ方があると思います。それが人それぞれ(自分なりに調べ・考えた結果であるなら)違っていて良いとも思います。

 

 

それを大前提として、以下は Daddy さんなりの「個人の感想」みたいなもの。

 

「世界で一番厳しい」入国規制を敷きながらオミクロン株は流入しました。ぶっちゃけ、何をしたところで「感染」拡大を防ぐのは無理ではないでしょうか。

 

先行している諸外国の実情を見れば、ワクチン接種の多寡にかかわらず、オミクロン株による重傷者・死亡者は少ないですし、早くもピークアウトの気配ありです。

 

新型コロナ自体、そういう「弱毒化」したとおぼしき変異株に置き換わる中、個々人の事情や体質の違いに配慮せず、全体的・社会的な各種行動規制をしてまで、絶対に「感染」してはいけないウイルスなんでしょうか。

 

 

これは、3県への「まん防」適用が決まる前の出来事ですが・・・

 

第100回全国高等学校サッカー選手権大会の準決勝を前に、進出した4チームを対象に大会前に定められた検査を行った結果、関東第一高校の選手2名から新型コロナウイルスの陽性反応が認められました。現時点において、スタッフも含めて当該者以外からの体調不良の報告はありません。

 

これにより、大会感染対策ガイドラインの内規に則り、正規登録チーム(選手30名及びチーム役員)に代わり予備登録チーム(選手14名及び正規登録チーム以外のチーム役員)での出場について、関東第一高校およびサッカー部の関係者で検討した結果、関東第一高校は準決勝の出場を辞退することになりました。これにより、準決勝で関東第一高校と対戦する予定だった大津高校が決勝に進出することとなりました。

 

 

 

・・・言葉もありません。

 

いや、あります。

 

Daddy さん、この一事を見ただけでも、現在の対策(いや、空気ですか?)は間違っていると叫びたいです。

 

 

記事は、こんなコメントも伝えてます。

 

小野貴裕 監督(関東第一高校)
今大会だけでなく、この2年間できる限りの対策を講じてきました。それでも陽性者が出てしまった以上、大会・相手校に迷惑はかけられないと判断しました。チームは動揺が隠せない状況ですので、個別の取材はご遠慮頂けますと幸いです。

 

そりゃそうでしょう。陽性となった当事者2人はもちろん、チーム関係者、親類知人縁故関係、皆が今後長きに渡って心の傷となるに違いありません。

 

 

玉生謙介 部長(全国高体連サッカー専門部 大会実行委員長)
100回大会でこのようなことになったのは大変無念です。関東第一高校はこれ以上ない感染対策をしてきたと聞いています。それでもこのような事態になり関東第一高校の関係者の方々のことを思うと胸が痛みます。残りの2試合に関しましては、より一層の感染対策を講じ選手、関係者の安心・安全を確保して実施をしてまいります。関東第一高校の関係者、選手に対する取材はご遠慮いただきますようお願いいたします。

 

いやいや、だからね、「胸が痛みます」と言うのであれば、それを強いた自分達こそが悔い改めれば良いんで。

 

自分達が決めたんじゃない、と言い訳するなら、決めた人間と闘えば良いんで。

 

 

もうね、闘う相手はウイルスじゃなく、現状を良しとしている人――「とにかく恐い」けど引きこもるのは嫌という人、あるいは、各種感染対策で得をし儲けている人――ですよ。

 

 

こう見えて(実際、どう見えてるかは知りませんが)Daddy さん、けっこうマジで怒ってます。

 

プンプン。