日光ウルトラマラソン完走記⑤私は私の知らない私に出会いたい。
こんにちは。
三連休も最終日ですね。
私は、連休前の金曜日、上司のくまもん課長(仮)にぷりぷり怒って帰宅したもので、なんかその流れでふてくされ気味な休みになってしまった感が…あ〜〜。(でも走ったし、ZUMBAも踊った)
このくまもん課長、普段はスーパー放置、無関心で有名なのですが、日光ウルトラに行く前、
今まで走ったことのない距離を走るから、月曜日、会社行けないかも…(笑)
と冗談で言ったのを、真顔!で、
…週明けの業務に支障が出る前に、リタイアしてください。
って言ったんですよね〜。
あら、珍しく上司らしい(笑)コメント。
が、yamakoがそんなこと聞くわけないじゃないですか。
注)実際、大変勤務態度良好な社員です。くまもん課長もまあ好きですよ。
は??灰になるまで走るのがマラソンですけど??
しかしねー、このときはね…本当の本当に灰になるとは思ってなかったですね。。。
さて、続きです。
レースは、国道121を左に折れ、県道279、轟工業団地に入っていきます。
こちらもYさんらと試走済です。
そして知っている、ここから何もないのを(笑)
実際、フルの距離を過ぎ、アクセント的なスポット(江戸村やワールドスクエアなど)皆無になるこの辺りからが、本当の勝負になると思っていました。
当初は全行程歩いたりせず、目標タイム7:30〜8:00あたりでゴールすると甘〜く目論んでいました。
だって、みんなとゴール後の一杯が…ね。笑
そんな甘い目論見は遠に吹っ飛んでいて、皆、先に帰ってしまっても仕方ない。(皆、翌日仕事あるから)
例え、1人で東京に帰ることになっても、絶対制限時間内にゴールする!
甘い気持ちがすっかりなくなって、腹を据えたのもこの辺りからか。
田舎の一本道、時折現れる工場があるだけで、ただただ田園風景が広がっています。
走り行く歩道は草ぼうぼう(笑)
ま、これはこれでなかなかよいではないですか。
昼をまわり、気温がほぼピークまで達し、暑いのと、暑いからなのか胃腸が気持ち悪いのが辛いけど、足を進めないとゴールにたどり着かないですからね。
長い一本道になると、かなり遠くに先ほど会話を交わした男性のレージャーロゴが見えます。
しばらくはそのロゴを見つめて走っていたっけ。長身の人だったから、一歩が大きいのが羨ましかった。
47.9km地点、轟小学校の給水はにパンをひとかけら、水だけいただいて、ほぼ休憩なし。
この終盤にやっぱり間隔離れた給水はキツかったですね。しばらく水をカップに入れたまま持って走っていたくらい。今、コースマップを改めて見ると、次の給水地点は50.6km地点だから、3kmも離れていないんですよね。まあ、ペースが落ちてたんでしょう。
50km手前には私設エイドがあって、コーラやスポーツドリンクを配ってくれていて、私は、開けてない冷たいお茶(生茶だったかな)のペットボトルを目ざとく見つけて、「お茶ください!」って、図々しくいただいちゃいました。
お茶ってカフェイン入ってるし、何気に覚醒した気がする。も少し先でも同じく私設エイドでオレンジーナスパークリング?をゴチになる。そして、弱音もきいていただく。
もー、なんでこんな辛いのエントリーしちゃったんでしょう💦
ははは、初めてのウルトラですか?頑張って!あと10km!!
体型から見るに、私設の皆様、ランナーなんですよね、たぶんレースのキツさを経験したことのある(だろう)人たちに、辛いって弱音を吐くと楽になったような。。。
分かってる人に吐露するのと、知らない人にするのは違うんだ(笑)
後半は私設エイドの皆さんに本当にお世話になりました。皆さんのエイドがなかったらボトルなしで走っていたものだから、脱水になっていたかも。
もし読んでらっしゃったら、改めてありがとうございました!
50km地点では記念撮影していた若者2人組に声をかけて、2人の写真を撮って差し上げる。
素敵な思い出になるといいね。うん、きっとなる。
小さな親切のつもりが、
女性でこの時間帯にここまで走ってきているのは速いですね〜
などと煽てていただいて、ちょっと元気になる。流石のお調子者、健在(笑)
50.6km地点の給水地点は温泉保養所内敷地で、
あー、お風呂入りたいな。今日はお風呂入ってから、帰京する時間あるのかな、、、
などと思ったり。
こちらでは冷たいお素麺をいただく。胃が気持ち悪いわりに、ちゅるんといけた。
ボランティアが水を柄杓でかけてくれるので、男性ランナーはもう頭からザブザブかぶってるけど、さすがに女性はちょっと…。
でも、柄杓を借りて、シューズにかからないように、太ももにジャバジャバかけてアイシング。これも気持ちよかった。
さて、あと残りは10km。
私はこういう時、いつも思うんですよね。あとセントラルパーク1周と。
周りからも、あとはいつも走ってる距離だから〜、みたいな声が聞こえてきてました。
しかし、こっから木陰がない(泣)そしてあれだけ厚く覆っていた雲が剥がれ、太陽が顔を出し始めた。。。
これはキツイ。
ウルトラは気象条件ひとつで天国にも地獄にも天国にもなるというけど、ここまでのが恵まれていたのね。
この日、雲ひとつないかんかん照りだったなら、果たして私はどうなっていたのか。
そんなことも思うけど、もしもはない。もう今は先に行くしかないんだ。
さすがの冷感タオルも太陽の熱を吸収して熱くなり始めてきた。
51.9km地点。
最終関門地点で制限時間は14:00。
タイムは全く問題なし。最終関門だともきづいてなかったくらい。
こちらでは水素水のパックをいただく。蓋があるのだったから暫く携帯出来て有難かった。水素が私にどう作用したかは全く不明だけれども。
55km地点。だましだまし走っていたけれど、完全に足が売り切れ状態だと認める。
一応、5週連続ロングしたんだけどな。。。走り足りてない、練習不足なのは明らかだったから、もうこれは仕方ない。
痛い。とにかく痛い。ひどい筋肉痛で、これ、始めてNYCM走った時以来の辛さ。
この辺りから脚が痛すぎて、胃の気持ち悪さが気にならないほど。
いまさら悔いても仕方ない。練習不足なのは自己責任。この痛みと付き合いつつ、ゴールまで行くしかない。
もう脚は残ってない。あるのは気持ちだけ。根性で走る、それしか私にはない。
そして、県道279と62の交差点大室。ここを右折さえすればもうゴールなの私は知ってる。きよし食堂っての、試走の時見たの覚えてるもの。
あと6km近く、どこをぐるっとさせられるのだろうか。
…というところで、大室ダムの貯水池に出た。
100kmの人は左、62.195kmは右回りで池を廻る。魚が跳ねたりするのを見ながら、また頭がぼーっとして天に召されそうになる。
で、脚を一歩前に出すたびに痛みで我にかえる。もうその繰り返しが続いていました。
57.2km地点、大室小学校給水所。
こちらではほとんど休まず水だけ。どちらでも中学生くらいのボランティアが活躍していて、彼らから見て、私達は一体どう映っていたんだろうか。
結構ドン引き(笑)してたようにも思うけれど。
いい歳したおっさん、おばさんが、汗だく死にそうな顔で水くれ~、水かけてくれ~っていってるんだもん。まさに中高年大運動会ですよ(笑)
君らもいつか分かるかもよ。
大人になるとカッコばっかり気にして普段はすましてるんだけど、、本当は熱く気持ちを剥き出しにしてみたいのさ。そ、馬鹿なことしてみたくなるのさ。
私は私の知らない私に出会いたい。
それだけで最長走行距離を一歩一歩踏んでるんだよ。
で、まあ、分かった。ホントに弱いし、カッコ悪い、頑張りきれない。知ってたけど再確認したわ。
大室小学校を出ると、表示がlast何キロに変わって、ゴールを近いことを実感します。
でも、だからって速く走れないんですよね。。。
そして何気に登りも結構ある。。。
登りの途中で、100kmの部の人参に抜かれる。なんで着ぐるみ…(なんで人参…)。
後ろから走ってきた、気持ち良いほどに日焼けしたお姉さんに励まされる。ありがとう、絶対ゴールしようね。
Last4km、3km、2km…。
ゴールのある今市運動公園のある、県道62に出る!
コンビニエンス、セーブオン!
ここはね、ただのローカルコンビニなんだけれど、試走で立ち寄って赤飯おむすびやらアイスやら食べたとこ!
もうゴールまでの景色、全部知ってる!!
足どりが軽くなりましたね。
なんだ私、まだ足動くじゃない。全く気持ちが弱いんだよね。。。
あとは62を真っ直ぐ。古河電工、今市工業高校を超えて、、、見えた!!運動公園!!
スタート地点がゴールではなく、どうやら球場がゴールみたい。
周りの人たちがよくやったと声をかけて、拍手してくれてる。
うん、帰ってきたんだけど、相変わらずあんまりだった。。。
でも嬉しい、ついつい涙ぐんでしまった。こんなのいつ以来だろ。
やっぱ、私なりに頑張って、まだ知らない自分に会いにいったんだもの。62.195kmも走ってさ。
アナウンスで、私のナンバーとフルネームが呼ばれる。
ゴール!!
あ〜も〜!!帰ってきたよ〜〜!!
8:31:57。
8時間半も!長かった。よく走った、私。。。
続く。