XeNTis SQUAD 4.2 SL カーボンクリンチャーホイールを買ってみた。

久々にホイールを買い替えてみた。前から気になっていたゼンティスのハイエンドホイール。過去のサイスポのホイールインプレッションでもかなり高評価だったものだ。

定価ではとても買えないがタイミングよく程良い中古が出ていたのでポチってもうた。たぶんディスクロードを買うことはないので市場に余ったクリンチャーを回収していくスタイル。

■スペック

  • リムハイト:42mm リム幅:24.6mm リム内幅:19mm
  • フロントハブ:Alloy XH003
  • リアハブ:Carbon XH003
  • スポーク:Sapim CX-Ray F20 R24
  • カタログ重量:クリンチャー1,307g
  • 付属品:Xentisホイールバッグ、Xentisクイックリリース
  • カラー:マットブラック
  • 定価:360,000円(税抜)

重量1,307gと42mmハイトのカーボンクリンチャーモデルとしては非常に軽量な部類。ちなみに近いホイールで言うとBora One35CLが1406g、roval CLX50が1377gとなっている。同等のスペックで比べてもかなり軽量な部類ということが分かる。ちなみにラインナップには他に25mmと58mmがあるが万能性のある42mmにした。

実測ではリムテープを含めてF620+R760=1380gであった。リムテープはだいたい1個につき20~30gのようなので、仮に25gと仮定するとF+Rにて50gの差引で計1330gとカタログスペック+23gとほぼ近い数値となる。なかなか正直なメーカーだ。

このホイールの特徴としては、驚異的なリム剛性の高さ。某ラボでも語られているがリム剛性は現存する完組カーボンリムの中でも最高峰の部類。詳しいことは分からんけどスポークテンションをかなり上げられる構造となっているようだ。そのリム剛性の恩恵からかアルミ用のブレーキシューを使用しても公式に問題ないそうだ。怖いから使わないけど。

またリム形状として波状の「ACTIVE TUBULATOR」と名付けられたウェーブ状の整流形状が採用され、エアロダイナミクスの向上に貢献しているらしい。けどこれは真偽のほどはあやしい。むしろ剛性向上の方に貢献しているのではないかと個人的には思う。またスポークが手組でも直せるのも密かにポイントが高い点だ。

ACTIVE TUBULATORはこんな感じにウネッている
白い文字で縦横のフレの量とチェック者の名前が書いてある

■インプレッション

ではインプレッションに移ろう。今手元にあるホイールはtarmac用のレーシングゼロカーボンとVXRS用のGS ASTUTOという手組のカーボンクリンチャーとアルミのレーゼロである。手組のカーボンクリンチャーがどうもスポークテンションがヌルく感じたため、こちらと入れ替えてみた。

1月ほど使ってみて全体に感じた印象はシクロワイアードのインプレと非常に近いので、参照記事のリンクを貼っておく。

個人的な感想としては一言でまとめると以下。

  1. 硬い。ロス感が少ない。
  2. 巡航が速い。
  3. 登りはやや重く感じる。

1.剛性については、スポークテンションが相当高いのか、踏んだ力がダイレクトで地面に伝わるような感覚がある。タメ感は少なめ。手持ちと比較するとレーゼロカーボンよりこちらのが硬く、アルミのレーゼロ未満。ウィップ感のあるVXRSとの組合せがとてもバランスが良かった。Tarmacとの組合せだとどうなんだろう。硬すぎるのだろうか?これはまだ試していない。

2.巡航速度はやはり速い。イメージしているよりスピードセンサーが1kmほど速い数値を示している。レーゼロカーボンで30mmだったリムハイトが42mmになったので空力は良くなっている。ただ感覚的に40km/h巡航時で10Wまでの差はない。5Wの節約、とかそういうレベルの差だと思う。スプロケットが新しくなっているのでそういうのも含めての印象になっているかもしれない。

3.登坂性能についてだが、レーゼロカーボン比でやや重たく感じる。これは硬さだけでなく中のチューブに原因があるのではないかと思う。元々レーゼロカーボンではVREDESTEIN(ヴェレデステイン)のラテックスチューブを使っていた。これはめちゃくちゃ性能は良いのだがバルブ長が50mmしかなくて、このリムハイトだと足りない。なのでミシュランの緑色のラテックスを入れているのだが、このチューブはどうしても路面抵抗が大きく感じる。延長バルブの使用も含めて今後試して行こうと思う。

主観の印象はさておき、実際に20分弱の登坂でタイムを何回か測ってみた。だいたい5倍300W程度で登っているのだが、結果これまでのベストとほとんど変わらないかいくつかは更新するタイムが出ていた。印象だけで速度はほぼ変わっていないかむしろ速くなっているかもしれない。巡航は明らかにこちらのが楽である。また何か分かり次第追記して行きたい。

ちなみに、ワイドリムのグランプリ25CだがVXRSでもクリアランスに問題なく使用できたことは追記しておく。こんな感じです。↓