レモンキス

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レモンキス

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レモンキス C)株式会社ハクサン

 

 

レモンキスは、ドイツのスクロール社というところが作出した、

ガクアジサイの品種です。

 

まだ新しい品種なので、2020年現在の流通量はあまり多くありません。
けれど素晴らしい特徴を持った品種なので、今後人気が高まりそうです。

 

そんなレモンキスには、どのような特徴があるのでしょうか。
育て方のコツもあわせて、ご紹介します。

 

 

[レモンキス]

 

 

■レモンキスの特徴

 

・厚い花弁とぎざぎざの縁
レモンキスの花房は、装飾花がたくさん集まって玉状に1つの花房を形成している、
テマリ咲きというタイプです。

 

同じテマリ咲きでも、横から見るとドーム状になっているものや、
扁平な形をしているものなど色々です。

 

レモンキスの場合は、かなり玉に近い形状をしています。

 

装飾花のサイズも大きく、その大きな装飾花がたくさん集まっているので、
花房のサイズも大きいです。

 

装飾花自体は、花弁が4枚~5枚の一重咲きなので、ゴテゴテとした印象はありません。
かといって、花弁には厚みがあってとてもしっかりしているので、寂しさもありません。

 

一般的なアジサイの花弁は、縁が丸くなっています。
けれどレモンキスの花弁の縁は、細かな切れ込みが入っているため、ギザギザです。

 

このギザギザの縁のおかげで、フリルのような可愛らしさと軽やかさもありますし、
花房全体に動きが出やすいです。

 

装飾花と装飾花との間の隙間はほとんどなく、
かといってぎゅっと詰まっているというほどではなく、ほどよいエアリー感もあります。

 

ころりとした形の花房がたくさん咲いている姿は、それだけで見応えがあります。

 

また、花弁の縁のギザギザや花の間の隙間により、
見る角度が変わると表情も変わって面白いです。

 

・色の移り変わり
レモンキスの特徴は、花の形だけではありません。

 

花色がとても面白く、開花開始から満開時、
さらにその先まで続く花色の変化を楽しめます。

 

花が開き始める前、蕾のうちは明るい緑色をしています。
その緑が和らいでくると、花が開き始めます。

 

一般的なアジサイも、咲き始めは緑色であることが多いですが、
レモンキスの場合は緑の期間が長いのが特徴です。

 

開花前半をかけて徐々に緑色が抜けていき、花弁が白く変化していきます。

 

その間も、すぐに緑が抜けるのではなく、少しずつ変化していき、
花弁の先端にも緑が長く残るので、レモンキスの花色は緑色という印象が強いです。

 

花弁が白くなった後は、花の中心から色が入り始めます。
土がアルカリ性ならピンクに、酸性なら青に染まっていきます。

 

この時の色は、ピンクも青もどちらも爽やかな透明感のある色をしています。

 

咲き始めの緑も途中の白やピンク、青もとても爽やかで、
梅雨で雨が続いている時期も、鬱陶しさを晴らしてくれるようです。

 

満開になると、花房全体が一度色に染まります。

 

この時も花弁の縁には緑が残ることがありますが、
淡い緑に縁どられることによって、さらに花色が引き立てられます。

 

そこからまた退色が始まりますが、色が抜けても花が傷んでいるわけではないので、
花はまだまだ枝に残したまま楽しめます。

 

色が抜けてくると、今度はまた緑色に変化していきます。

 

満開後、また変化が始まって全体が緑色になると、
ややヴィンテージ感のある風合いで、少し大人っぽい雰囲気に落ち着きます。

 

開花が始まってから花が完全に傷んだり、剪定の時期に入るまで、
常に花色が変化していく様子を見られるのも、レモンキスの魅力です。

 

・存在感のある株姿
レモンキスの株は、花房がとても大きいので、
株全体もすごく大きくなりそうに見えますが、枝の伸びとしては中程度です。

 

生育も早すぎないので、庭植えでも鉢植えでも育てやすいです。

枝はとても丈夫で、大きな花房をしっかりと支えてくれます。

 

花房の重みによって折れることは少ないですが、枝が長くなってきた時や、
雨上がりで花房が水を含んで重くなった時などは、枝が倒れてくることがあります。

 

気にならなければそのままでも良いですが、花が汚れて気になる場合は、
あんどん支柱や棒状の支柱を使って、枝を支えてあげましょう。

 

葉色は濃いめで、サイズも大きめなので、
花房の背景になって美しさを引き立たせてくれます。

 

葉色と花色の緑にも差があるので、葉と花が同化することはありません。
花房が大きいので存在感もあり、和風の庭でも洋風の庭でも生かしやすい品種です。

 

 

■レモンキスの育て方のポイント

 

基本の育て方は、一般のガクアジサイと同じです。

 

レモンキスの花色は、緑色の期間が長いので緑の印象が強いですが、
途中でピンクや青に色が変化します。

 

この時の色は、土の酸度によって変わります。
土が酸性なら青色、アルカリ性ならピンクになります。

 

どちらの色で咲いても美しいので、自然に任せてしまうのも良いのですが、
咲かせたい色がある場合は、酸度調整が必要になります。

 

市販されている青いアジサイ専用や赤いアジサイ専用といった培養土や肥料を使うと、
比較的簡単に咲き分けができます。

 

土の酸度が変わっても、緑の色は変わりません。

 

 

■参考
・アジサイ 庭植えの育て方
・アジサイ 鉢植えの育て方
・アジサイの剪定方法
・アジサイの肥料は?
・アジサイ 挿し木の仕方


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アジサイの種類

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