のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

美濃禅定道「空へのぼる」

今回はゆっくりと山を楽しむ予定、日帰りではもったいないので

空と相談しながら今夜の宿を決めようと思っている。

雲と同じ目線まで登り詰めてきたころ、仰ぎ見ると青空がのぞき始めたが

谷向こうにを見ると、雲が連なる。

降水確率は0%の週末だが、雨上がりの湿った空気が押し上げられ、

雲が沸きやすいと見える。

淡い緑に躑躅が彩るトンネルの道は、

過去から未来へとタイムスリップする感覚を味わう。

なぜなら、歩き始めた頃には散っていた植物たちが若返っているから。

初夏から春へタイムスリップ

タムシバにコブシとまだ会える。

チョンと緑の葉っぱのお洒落さんがコブシです。

木々の背も低くなり、目の前に枝が伸び

まさに冬芽の中に折りたたまれていた新芽が

ぐ~っと伸びをして、飛び出してきた瞬間に出会えた。

オオバキスミレヒメイチゲが顔を出しはじめると、森は消え笹原に入っていく。

亜高山帯に咲く花達は、やはり可愛らしい。

これから夏にかけて、楽しみが広がります。

母御岩(1748m)まで来ると銚子ヶ峰はもうすぐそこ。

雲と花と戯れながらゆっくりと足を進める。

芽を出し始めたバイケイソウの陰には隠れていた虫が顔を出し

岩陰にはたくましいキンランソウが根を張り

ミヤマキンポウゲが道案内をしてくれる。

さあ、美濃禅定道第一の峰「銚子ヶ峰」が見えてきた。

三ノ峰まで行けるか、

残雪を見ながら行けるところまで行ってみよう。

手前の丘の向こうに見える、一の峰、二の峰、三ノ峰は雲の中

その向こうに見えるのが別山です。

夏になると三ノ峰から別山、その向こうに続く白山の道は花の回廊となる。

また行きたいな。