真晴猿彦のブログ

記憶している過去は本当の過去じゃない。では私が記憶している過去は一体なに?何故そんな記憶を?過去探しの旅が始まる。

世界の吹き溜まり

2021-12-01 08:20:25 | 私の小説に関する春夏秋冬
私‌の‌小‌説‌に‌関‌す‌る‌春‌夏‌秋‌冬‌ ‌43




世界の吹き溜まり




 前回は台湾について書いたので、ついでと言っては何ですが今回は香港について書こうと思います。東アジアシリーズとでも言いましょうかね。私は実は香港が一番好きなのです。日本と比べるとどうでしょう、それでも香港が好きでしょうか。そうなると世界で一番好きな場所は「香港」ということになります。ではなぜ好きなのでしょうか。でも何故という問いは意味をなさない。例えばあなたの恋人、何故好きなのと問われて明快な回答が出せるでしょうか。好き嫌いは人間の根源的な感情、要するにDNA由来と環境由来の混合物。好き嫌いの理由を言語化してこれだということは出来ないのです。私が初めて香港に行ったのは返還の十年くらい前でしょうか。世界一危ないといわれた啓徳空港に降り立ちました。かつてはビルとビルの間のわずかな隙間を降りていく航空機の映像が有名な空港でしたが、新空港になってそういう姿は見られなくなりました。残念。飛行機を降りて空港ターミナルに入るとすぐに感じる中国の匂い。あの匂いの中に身を置いた時いっぺんに香港が好きになりました。返還後の今日、北京政府の弾圧に苦しむ香港ももちろん好きです。香港というのはそういうところなのです。私の友人たち、そのうちの何人かはベトナムからのボートピープルでそのうちの何人かは共産中国から海を泳ぎ渡って逃げてきた人たち、文化大革命の迫害を逃れて香港に来た人たちもいます。それともう一つは犯罪者たち。世界のどの国にもいられず香港に逃げてきた犯罪者たちです。どんな犯罪を犯したのかは分かりませんが、要するに香港とは、現在の中国の香港は違うのでしょうが、当時のイギリス植民地の香港は、私の感じでは文字通りの世界の吹き溜まりでしたね。










 私の小説をお買い求めいただきありがとうございます。
 順次作品数を増やしていく所存です。

 私が書く小説はエンタテインメントです。面白さが主眼です。しかし書くためには内容が必要ですし、内容には必ずテーマがついて回ります。私の小説の主要なテーマは、敢えて言うなら愛と性、この社会での生きづらさ、でしょうか。愛とは人の生における至福、性とは人が一個の生物であることの証明、生きづらさとは至福と証明の両方を手にしなければならない業のようなもの。私は小説の中で愛と性を表現しますが、それはあくまでも生物における交流と交接の証としてであり、扇情や興奮を意味しません。人間はこの地球上における一生物、その限りにおいて愛と性は避けて通れない関門なのです。けっして道徳性や倫理性あるいは社会的慣習などのフィルターを通して見るものではありません。そんな社会的生物である人間を、私は書いているつもりです。


私の本棚


「横浜三町物語 桜木町艶歌」
ーわずか十数年、しかしそれは完全に忘れられた過去、思い出したくても思い出せない昔話、
 思い出は甘美でほろ苦く切なくて悲しい、生きるとはそんな時間かもしれないー
https://www.amazon.co.jp/%E6%A1%9C%E6%9C%A8%E7%94%BA%E8%89%B6%E6%AD%8C-%E6%A8%AA%E6%B5%9C%E4%B8%89%E7%94%BA%E7%89%A9%E8%AA%9E-%E7%9C%9F%E6%99%B4%E7%8C%B4%E5%BD%A6-ebook/dp/B09KTBCDWN/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&keywords=%E7%9C%9F%E6%99%B4%E7%8C%B4%E5%BD%A6&qid=1636082426&s=digital-text&sr=1-1


「夜を跳べ」
ー戦後二十年は街も人もまだまだ戦後を引きずっている時代
 過去を捨てなければ前へは進めないのに、どうしても捨てられない過去があったー
https://www.amazon.co.jp/dp/B097R5R5HH/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=%E5%A4%9C%E3%82%92%E8%B7%B3%E3%81%B9&qid=1624513181&s=digital-text&sr=1-1


「本牧心中」
ー皆さんはご記憶だろうか、かつて「荒れた中学」と言われた時代があったのを、
 そしてそこで繰り広げられた悲しくも美しい愛と死の物語をー
http://www.amazon.co.jp/dp/B015VVSN42


「蹲る闇」
ー日常に潜む非日常、
 不連続世界をめぐる四つの中編小説ー
http://www.amazon.co.jp/%E8%B9%B2%E3%82%8B%E9%97%87-%E7%9C%9F%E6%99%B
4%E7%8C%B4%E5%BD%A6-ebook/dp/B00HBYEU2C



「月と星」
ー絹の街が紬出す愛と憎しみのサスペンスー
母が着た紅色結城は六道の迷い道
http://www.amazon.co.jp/%E6%9C%88%E3%81%A8%E6%98%9F-%E7%9C%9F%E6%99%B4%E7%8C%B4%E5%BD%A6-ebook/dp/B00J62YTW8/ref=sr_1_1?s=digital-text&ie=UTF8&qid=1395619351&sr=1-1&keywords=%E6%9C%88%E3%81%A8%E6%98%9F


「時は魔術師」
ーあの暗い戦争の直前
    僕の暮らした街を爽やかに駆け抜けた
               女子大生探偵がいたー
http://www.amazon.co.jp/時は魔術師-真晴猴彦-ebook/dp/B00N8A9WIK/ref=sr_1_12?s=digital-text&ie=UTF8&qid=1409700806&sr=1-12
















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