【X(旧Twitter)】骨抜きにされた相続登記の義務化( 弁護士 荒井達也)

 『いよいよ4月から相続登記の義務化が始まります。しかし、せっかく何年も議論して作った法律なのに、通達で骨抜きになってしまいました。』

 最近、このような流れが多いような気がします。相続登記の義務化前に開始した、相続土地国庫帰属制度(や少子化対策)も同じ流れです。

  1. 社会問題がある
  2. 解決策を練る
  3. 解決策を実行するためのコスト(人的コスト、法改正コストなど)が高すぎることに気がつく
  4. (仕事をしたことにするために)解決策を出す(法律の改正をする)
  5. 解決策を実行しない(通達で骨抜きにする)

という流れです。

 少なくとも、相続登記義務化や所有者不明土地については、司法書士の間では「(鎌倉時代の御家人の分割相続の問題と同じなので)家督相続に戻すしかないのでは」というジョークもよく聞くようになりました。相続登記をしないという問題から、所有者不明土地問題が発生するわけではなく、そもそも相続の制度に問題があるという考え方です。もちろん、誰も家督相続がよい制度だとは本気では思っていないのですが、相続の問題を解決をするには、それくらい極端なことをしないと難しいということです。

 ちなみに、私は、相続登記の義務化は、「所有者不明土地問題の解決への流れを作った」「“相続登記をしないと危険である”という認識に至った人が増えた」という点での評価はしますが、一方で、相続登記義務化だけでは、「所有者不明土地問題」の解決には全く繋がらなく、今後数十年以上「所有者不明土地問題」は放置されることにも繋がりそうなので、その意味では評価はしません。

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