ウェルキャリア サポート 「明日のためのキャリコン日記」

キャリアコンサルティングを通じて感じること。http://umetarou0510.wix.com/welcareer

ブログ移転。

2016-08-29 16:02:00 | 日記


現在、こちらで新たなテーマでブログを公開しています。
http://ameblo.jp/welcareer-2016

お詫びとブログ終了のお知らせ。

2016-08-03 11:29:07 | 日記
今日でこのブログを終了させて頂きます。

少ないとは思いますが、いつも読んで頂いていた方、ありがとございました。

自分なりの視点で、とくに福祉業界のキャリアを考えることを中心に書いてきました。どれも本当に考えるべき事だと思い、信じていることです。

しかし、一方でその内容によって大事な人の感情を傷つけ、不快にさせていたことがありました。
この場をお借りして深くお詫び申し上げます。
申し訳ありませんでした。


今後はこのような文章ではなく、行動で自分の思いを貫く仕事をしていきたいと思っています。

最後に、私がこのブログを始めたのは、私自身が苦労してきた福祉業界に飛び込んだ教え子を始め、若い人材に少しでも自分を振り返ってもらい、今この業界に何が必要なのか、どう生きていけばこの業界に留まることができるのか、そして将来を自分の手で見出す力を少しでも考えることをしてほしい、という一心でした。多少、厳しい表現や批判的なものもあったかと思います。だけど、誰がそれを言い続けないと、ほんとにこの業界はダメになるんじゃないかとも思っていました。大切な若い人材達をそんな中で路頭に迷わせたくない。ただそれだけの思いです。そして、それはこれからも変わりません。

今まで読んで頂き、ありがとうございました。

皆さんがそれぞれの陽のあたる場所へ向かえるよう、心からお祈りして終わらせていただきます。

福祉ってなに?福祉の未来は?その答えの本質は何か・・・

2016-08-02 11:09:18 | 日記

「福祉ってなに?」「福祉の未来は?」


こういうテーマで福祉業界以外の異業種参入を考える人達がセミナーなんかをやっているのをよく見かける。

実際、そういう異業種参入の団体の会合にも行ったことがある。たくさんの人が集まっています。


福祉って何?=相互扶助

福祉の未来は?=暗い


これが私の率直な考えです。業界に20年いて、色んな角度から関わった経験から、現状を考えるとこういわざるを得ないと思っています。


おしゃれな雰囲気で、おしゃれな場所で、おしゃれなチラシで集まった業界経験者じゃない人達が、昨日今日関わってきたところでそんなに簡単に語れる世界ではありません。

その本質をどれぐらい理解してこういういイベントをしているのか。事業を開始しようとしているのか・・・
こういうセミナーを始める前に、働く人の現実を知ってほしい。

異業種、業界未経験の方々の参入はある意味、業界への刺激としてはいいことかもしれません。でも、それを自己満足で終わらせないでほしい。

お金を使い、よくわからない人脈を使って目立ったことをすればそれがいい行動だと注目され、やがてそれがスタンダードになっていくような世界にはしたくない。

そんなことより、今、この業界でギリギリの精神状態や報酬で頑張っている人達のことをしっかり認識してください。

頑張ってきたのに、将来を感じられず路頭に迷っている若者たちのことを見てください。


福祉というのは相互扶助が基本です。しかし今は「福祉サービス」という概念に変わりつつあります。重要なのは福祉という根本的な概念をしっかり理解した上で、「福祉って何?」と問いかけているのなら、それは違う答えになります。

単純に「福祉とは?」というだけのことなら、それはボランティアの領域での話でしょう。

そして、これを「仕事」として、サービス業として捉え直すという概念の変革が進まない限り、福祉に未来はないんです。

このまま、福祉というキーワードを使って綺麗に語ることが認められるなら、人が集まるのなら、そういう人が福祉を仕事にして生きていってほしい。そこに本質はなくても、おしゃれな感じでできるのならやりたい人はいるでしょう。

でも・・・この世界はそんなんじゃない。もっと泥臭くて人間臭い世界なんです。本当にそれを理解してくれているんでしょうか。


そこを変革しようとしているからこそ、壁が高くそびえている。でも誰かが言い続けなければ人も増えないし、未来だってない。


私は無能かもしれない。冒頭のようなセミナーをやるにも人を集める力量もない。その時点でこんなことを訴えていく資格もないのかもしれない。だから地道に、伝えるべきことを現職の人達に伝えることをしています。

この業界を変えるなら、今の旧態依然とした体制をぶっこわすしかない。そして新たに「福祉サービス」ということの意味を従事する人達に意識してもらわなければ、いくら上辺のことを並べたって同じことの繰り返しになると思っています。

今、必要なのはおしゃれな建物やスタイリッシュなコンセプトではなく、人の意識です。

この業界はほとんどが人で決まります。人が一番の財産です。

業界がおかしな方向へ扇動されないことを心から願います。

介護業界におけるキャリアアップの勘違い。

2016-08-01 10:51:34 | 日記


こんにちは。

先日、専門学校時代の教え子と久しぶりに、というか卒業いらいほぼ初めて再会しました。彼は私がその学科の教員に移動した年に卒業学年だったので1年の付き合いでしたが、何かと想い出はあります。

少し大人になり、学生のことよりしっかりしていた彼は、現在は卒業後に勤めた施設でまだ頑張っていて、今はリーダーをしているそうです。ちなみに同期で入職した人達はほとんど辞めたそうです。離職者はやはり多いということですね。


色々話をしているうちに、キャリアアップの話題になりました。彼の施設では「キャリアデザイン」というテーマの研修もあるそうなので、その内容を教えてもらいまいた。

しかし、聞けば聞くほど、その内容は明らかに「スキルアップ」の研修です。キャリアデザインという名のもとに、自身の定める目標はすべて知識、技術を身につけるということが目標になっているんですね。

キャリアアップというのは、技術・知識を付ける目標を定めるだけのものではありません。それはスキルアップの計画です。その証拠に彼に聞きました。「その技術・知識をすべて身につけた後、どうしたいの?」

案の定、そのビジョンはありません。要するに、施設の意向で受けなければならない技術系、知識系の研修を計画しているに過ぎないものです。これではキャリアデザインとは言えません。

確かにスキルアップは大切です。しかし、それをキャリアアップと混同して捉えることは間違いです。国家資格を持ってしても、流れのまま仕事をしていても平均年収に届かないというのが物語っているように、それだけではキャリアは積めません。

スキルアップとキャリアアップは馬車の両輪のように均等でなければ、まっすぐに轍はできません。スキルの車輪の方が大きくなりすぎて、動いていても実際は同じ場所をぐるぐる回っているだけなんです。

キャリアというのは、そもそもそういう技術や知識を土台にして、その手に入れたチケットでどこへ向かう飛行機に乗るのかというところから始まります。その目的地を決めるのがキャリアビジョンで、飛行機乗って高く飛び上がることがキャリアアップです。チケットも何枚も持っていても、どこに行けばいいのかわからないようであれば、それはただの紙切れで終わってしまいます。

もしかしたら、施設内で本来のキャリアデザイン研修を行えば、転職を考える人が出てくるかもしれません。これはある意味賭けみたいなものですが、研修と個別面談を組み合わせることでそれを回避できると思っています。

なぜなら、転職するだけのエンプロイアビリティが自分自身にあるのかという疑問を生じさせることで、まだこの施設で基本的な能力を身につけることが必要だと考え、今以上にテーマを持って業務に当たるという意識が芽生える可能性が大きいからです。そうなると、施設内での雰囲気もかわります。


何も変革を起こさずに、職員のレベルアップや離職防止、人材確保なんかは進まないと思っています。


今回、久しぶりに話した彼が、今後の自分の職業人としての生き方を自分で切り開く意識を少しでも持ってくれたらうれしいと思います。そしてそれを願っています。こういう観点が、今の介護業界には必要なことなのではないでしょうか。



キャリアコンサルティングによって浮き上がる介護職員の本音。

2016-07-29 10:57:02 | 日記

こんにちは。

夏の甲子園の代表校が続々と決まっています。昨日は私の地元で、私が高校時代、野球部に在籍していたときに一度も勝てなかったお隣の高校が兵庫県大会を制し33年ぶりに甲子園出場を決めました。

母校に出てほしいというのは当たり前ですが、同じ地域でお隣の高校が代表として出場するのは素直に喜ばしいことです。
市立尼崎高校野球部ナイン、そしてOBの方々、本当におめでとうございます。


さて本題に入ります。

キャリアコンサルティングを数々行ってきた中で、多数の業種の方と面談をさせて頂きました。その中でも私が一番重点を置いて関わりたいのは業界経験のある介護業界です。この業界にこそ、キャリアコンサルティングを通じて人材定着や離職の防止などを進めていくことが必要だと信じて疑いません。

なので、今日はこれまでに少ない数ですが介護業界の方とのキャリアコンサルティングの中で出てきた介護従事者の本音を少しご紹介します。


●「将来性が不安です・・・」
20代男性  勤務経験2年、既婚者。来年早々に子供が産まれるけれど、このままでは金銭的に生活を維持できるかどうかわからない。妻にも「子供が産まれるまでにどうするか考えて」と選択を迫られている。この仕事は好きだし辞めたくはないけど、違う仕事も視野に入れて決断をしなければならない。自分なりには介護福祉士からケアマネージャーという段階を踏んでいきたいけれど、そんな時間的猶予はなく、悩んでいる。

●「今以上のポストがないので・・・」
30代男性  現在、ケアマネージャーとしてケアプランセンターの管理者。だが、今のポジションより上を目指すことができない。というかそういうポストがないので、今後このまま年齢を重ねるだけの仕事の仕方に疑問がある。現在は立場的に他事業所の人と連携をするために交流を続けていることがモチベーションになっているが、事業所内での位置づけに不満がある。今後、どういう方向でこの仕事を続けるのか模索中。

●「人間関係だけが・・・」
40代男性  ケアマネージャー。給料的に満足はしていない。しかし他の事業所に移ってもそれは変わらないし、どこに行ってもやる仕事は同じなので今更新しいところで頑張ろうという気も起こらない。ここにいるのは働いている人間関係が自分に合っているというだけで、それ以上でもそれ以下でもない。続けているのは利用者に対する情だけかもしれない。

●「福祉的発想に違和感が・・・」
30代男性  デイサービス職員。元IT関係出身。異業種からの転職である。パソコンに向かって仕事をすることに限界を感じ、人と触れあう仕事をしたかった。介護業界に来て感じるのは、職員の意識が利益を意識しすぎないこと。キャリアがまだ浅いので自分の想いは主張できないけど、もっと自分たちが利益を考えることも必要だと思っている。その点に違和感を感じることが多い。

●「将来のビジョンは・・・」
30代男性  デイサービス副主任。主任に昇格が決定しているが、リーダーとしての経験がこれまでの人生でないので不安が大きい。職場に対する不満は特にないが、将来的にこのままこの場所で続けていくことは難しいので、業界に関わる周辺産業のような部分に興味を持っている。が、この業界は外部との接点がほとんどなく、情報もあまりわからないので、今回のキャリアコンサルティングはとてもいい機会だったと思う。

●「モチベーションが切れてしまっています・・・」
40代男性  デイサービス主任。これまで福祉業界で仕事をしてきて、今デイサービスの主任をしているが、1年ほど前から仕事にモチベーションを維持することができなくなった。デイサービスの業務も特に向いているとは感じられなくなっている。数年前の自分のモチベーションを回復する手段がわからない。今回、話をお聞きし、仕事に対する考え方を見直すということをアドバイスしてもらい、自分なりにやるべきことを考えたいと思う。


ざっと上げるだけでも、いかに皆さんが今の仕事の中で将来性に不安を持ち、且つ道筋を見出せていないということがよくわかる。今回、キャリアコンサルティングを行った背景は、社内の上司が行うことによって、「こうしなさい」と上から目線の指導になってしまうので、職員が自らの意思を持ち、行動を促すことができなくなる、というのがあった。

今回、お話をさせて頂いた方々に共通していたのは、「この仕事をしていると、ほとんど外部の人と仕事について話す機会がない。こういう機会に介護業界を経験している外部の方とこういうお話ができたのはよかった。」ということ。


施設の上層部の方は、「こんな面談して何の効果があるのか」という方がほとんどだろうと思いますが、私は確実に個々の意識の中に問いかけるものができたのではないかと確信している。

まだまだサンプル数は少ないかもしれませんが、専門学校時代の教え子が未だに相談に乗ってほしという連絡があるという事がすべての答えだと思う。以前に独自で取ったアンケートでも、現役介護職の方のほとんどが、「専門のキャリアコンサルタントがいたら相談をしたい」という結果だった。

介護現場での虐待や殺人事件が起こる中、人が人と支える職場に過度な不安やプレッシャー、ストレスをいかに回避していくかという「人的危機管理」にもっと目を向けてほしいと願ってやみません。

だって・・・人がいないと成り立たない仕事なんだという当たり前のことが当たり前に考えられない仕事なんて、ほんとに魅力はありませんから。