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梨木香歩『家守綺譚』2008・新潮文庫、『冬虫夏草』2017・新潮文庫-不思議な小説たちです

2023年12月11日 | 小説を読む

 2017年のブログです

     *  

 梨木香歩さんの『家守綺譚』(2008・新潮文庫)と『冬虫夏草』(2017・新潮文庫)を読みました。

 最初に文庫新刊の『冬虫夏草』を買って、読み始めたところ、これが『家守綺譚』の続編だとわかったので、『家守綺譚』も買って、ひとり旅に持ってきて、一緒に読みました。

 とても不思議な小説です。 

 梨木さんの小説には、不思議な小説が多いですが、これもかなり不思議な小説です。

 しかし、読後感は、とても清々しいです。

 そう、清らかになる感じです。

 舞台は100年くらい前の琵琶湖湖畔の街々と、鈴鹿山中の村々。

 文士である主人公と、友人、さらには周囲の人々と動物たち、草花、木々などとの交遊です。まさに交遊。

 そして、この世とあの世との交遊もあります。

 不思議なおとなのおとぎ話といってもいのでしょうか。

 声高ではありませんんが、本当に大切なものはなんだろうかという問いかけがあります。

 生きるとは、死ぬとは、弔うこととは、という問いもあります。

 こころ静かに、さまざまなことを考えさせられる、いい本です。

 旅先で、まさに一人でじっくりと読むのが似合う、いい本でした。  (2017.8 記)

 


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2 コメント

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Unknown (mkdiechi)
2023-12-11 13:10:48
こんにちは、ご無沙汰しております。
ぴあ野です。
本日は、拙ブログにリアクションをどうもありがとうございました。

『家守奇譚』、私も大好きです。
本家ブログでは本の話題は控えているのですが、最近、セカンドプロブログで梨木香歩さんのエッセイについて触れました。
お目通しいただければ嬉しいです。

https://blog.goo.ne.jp/rekitabi/e/cf804e8d904fe994bc7e4ee78611af16
コメント、ありがとうございます。 (どさんこじーじ)
2023-12-11 13:20:59
お久しぶりです。
セカンドブログがあるのですね。すごいです!
じーじなんか、一つでもふーふー言ってますが…。
さっそく読ませていただきました。
本好きのじーじはこちらのほうが好きかもしれません(?)。勝手を言って、すみません。
今後ともよろしくお願いいたします。

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