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言語の勉強方法や海外の大学への留学、語学留学、旅などの情報を自称言語おたくが綴ります。

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★私が留学した時に書いて全く続かなかった昔のブログから、記事をリライトしました。

2010年8月~2012年2月までの1年半、バルト三国の小国エストニアのタリン大学に留学し、法律学科でありながら政治系の科目である International Relations (国際関係学)をメインに勉強しました。

この記事では「なぜ私はエストニアへ留学しようと思ったのか。」についてエストニアがどんなところなのかを織り交ぜながら書こうと思います。

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海外留学のそもそものきっかけ          
 
そもそものきっかけは高校1年生の夏、オーストラリアでの1ヶ月間のホームステイでした。

この短期留学が初めての日本語以外の言語だけを使っての長期の生活だったので、とても挑戦的であり、毎日が新しい事の発見でとても楽しかったのを覚えています。そして1カ月の留学を終えて一番に思ったのは、

「語学を勉強するには1カ月じゃ全く足りない!」

ということでした。その時「大学に入ったら絶対に長期留学するぞ!」という思いが芽生えました。

 

エストニアとの出会い               

エストニアと初めに出会ったのは私の親戚でした。その人がエストニアへ住みつくのではないかという勢いでエストニアにハマり、何度か行くようになっていたので、次第に僕自身もエストニアという未知の国へ行ってみたいと思うようになったのです。そして中学3年の春、高校入学直前に初めてエストニア・フィンランドへ、高3の夏にはエストニア・ラトビア・フィンランドへ行きました。


エストニアでは驚きの連続でした。
 

①治安
未知の旧ソ連国ということでとても治安の悪い物騒な街を想像していたのですが、夜の旧市街を一人で歩いても全く問題の無い治安の良さでした。街はザ・ヨーロッパといった景色でただただ感動しました。
 

② 物価
物価の高いフィンランドのヘルシンキからは船でたったの1時間半なので、そちらから来ると随分と安く感じます。
また食べ物もおいしく、この国で学生生活を送ってみたいと思いました。
2011年のユーロ導入以降は物価上昇が随分と進んでいますが、生活の水準は北欧諸国へ近づいている割りに、物価は落ち着いている印象です。
 

③ハイテク
スーパーハイテクな国、日本から来た僕としてはハイテクさに関しては相当厳しい眼を持っていると自負していたのですが、驚きました。まず公共のWiFiが色々なところで飛んでいて、バス停などにも設置してあるところがあります。私もインターネットの契約が無い時には近くのショッピングモールへ行きパソコンをいじっていました。

他にもエストニアは選挙の電子化をいち早く進めた国で「E-stonia」なんという風に呼ばれることもあるんだとか。日本でも導入が進められているマイナンバー制度がすでに導入されており、その身分証明カードをカードリーダーで読み込みパスワードを入力、そうすれば自宅からでも、エストニアの国外からでも投票ができます。さらには携帯からも投票ができるという優れモノです。

議会もペーパーレス化がなされています。アジェンダはオンラインにアップロードされ、だれでも内容をみることができます。

さらに私が普段お世話になっているインターネット電話のskypeもエストニアのタリンで生まれました。
資源が少ない分、観光産業やこういったIT産業で国を発展させています。
 

④語学能力
一番驚いたのがこれ。タリンを案内してくれたのが知り合いのエストニア人だったのですが、彼女は私より2歳年上なだけなのにエストニア語・ロシア語・英語を喋ることができ、さらに日本語の勉強をしていました。
高校三年生の時は努力した甲斐もあり、ある程度英語が喋れるようになっていたので私はある意味”調子に乗っていた”のですが笑、私が”井の中の蛙”君であることはエストニアへ行ってすぐに思い知らされました。他にもドイツ語・フィンランド語の話者も多く、開いた口が閉じなかったのを今でも覚えています。やはりヨーロッパは複雑な歴史的な背景から言語能力が高い国が多く、マルチリンガルの人が多いので、そこもヨーロッパの国へ留学したいと思った理由の一つです。
 


英語圏に留学したいと思っていたが 、、、   
この驚きの連続が私の心境に変化を与えました。もともとは英語を極めたく、絶対に英語圏へ留学したいと思っていたのですが、エストニアへ行ってからは英語だけではなくその時に興味を持ち始めていたロシア語、そして英語圏以外の政治・文化も学びたいと思うようになりました。だってその方が”一石二鳥”どころか三鳥も四鳥も落とせそうじゃあないですか!
 

そして旧ソ連崩壊からわずか20年。念願のEU加盟を果たし2011年からは通貨がユーロに切り替えられ、またヨーロッパにおけるIT先進国の地位を確立しつつあるエストニア。状況や時代が違えど、まるで日本の戦後の高度経済成長を思わせるような変貌ぶりを見て、この国のシステム、つまり政治体制や外交政策、そしてそのエストニアが加盟しているEUの政策(特に旧ソビエト国など東ヨーロッパへの拡大政策)に興味を持つようになったのです。
 

簡単に書くとこれが私がエストニアへ留学しようと思った理由です。ちなみにこの留学へ行く前の時期、私には就活の事とか将来の事とか不安に思えることは何もありませんでした。「今しか行けない」と思ったからその場で行動して行ったのです。そして「エストニアで学ぶという貴重な経験は今後私が生きていく中で必ず重要なポイントになる」という漠然とした確信のようなものがありましたし、そういったポイントにしなくてはならないという決意の元エストニアへ向かいました。そして帰国後の今エストニアへ留学して大正解だったと思っています。1年半もの間留学していたので当然の如くトータルで大学へ5年間通う事になりましたが、全く後悔していません。むしろ人間的に大きくなることができましたし、自分についてや将来について、考える時間が多いにあったので、それが今の自分の軸をつくっているのだと思います。


元の記事:どうしてエストニアへ留学しようと思ったの?

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