5/11
以前は性加害相手の名前も顔も、思い出すのは怖過ぎて出来なかった。頭に浮かぶと同時に冷や汗、動悸、浮遊する感覚、拒絶反応、腰痛。
今は、被害前に記憶した本名、顔や表情仕草、声や話し方、
全て鮮やかに思い浮かべることが出来る。幼児期、周囲にいた誰よりもクリアに。でも、もう怖くはない。
まるでビデオを見ているかのように、あの子が笑いながら、何か話している様子。あの声、喋り方。太陽に照らされて風になびく、色素の薄い髪。
私にとって、存在を黒く塗りつぶした相手だったのに、封印を解き、恐怖を克服した後は誰よりも鮮明に記憶しているって、皮肉な話でもあるけど。
複雑な気持ち。私とあの子は、確かに仲が良かったのだとも思うから。性暴力によって、私が絶望した、あの日までは。
辛い記憶ほど凍結され鮮やかに残る。いまだにセピア化はしない。それでも、想起とともに恐怖を感じなくなっただけ、私のエクスポージャー的な自己治癒はうまくいったように思う。
5/20
ここからの3ヶ月間、もうほとんど泣いてないな。1.2回涙ぐんだくらい。
開始から1年で100回(思い出す度に)泣いたのに、もう涙は枯れたみたい。特に最初の頃は号泣してたけど、今はそんな風には泣こうにも泣けない。今までの経験と同じ流れで、感情は外に出ていったみたい。
#性被害者のその後
一山越えると、別の山が見えることもあるんだけどね。
未完了のまま凍結されたトラウマが、複数残ってるなーと。どんだけあるのよ、と。笑
まあ、辛かった、に気づけてよかった。
アイスピック持って気長にコツコツして、たまにお湯かけたりしながら溶かしていこう。気長に。これまでの10年のように。
3年前に書いた記事。
今回も、この通りの流れで進んでいったなー。大変だったけど、達成感がある。