最近、俳句か短歌か迷いながら、短歌の河野裕子の本を借りて読みました。書いたのは、息子さんの永田淳。彼女の夫は永田和宏、娘は永田紅、みんな歌人です。すごいですね。
短歌は、面白いと思いました。俳句のようにうるさい縛りがない。季語もいらない。自由だ!?でも、それでも歌えないこともある。人生はいろいろあるものですから。彼女の生涯をたどるこの本で、私も共感を覚えるところがかなりありました。親友の自死、中絶経験、アンビヴァレントな性格。彼女の思春期の一年の休学、私の一年浪人。でも、俳句と違い、短歌はかなりの人が若いころから始めています。俳句は年取ってから始める人も多い。俳人か廃人かわからない世界?歌人は華人だから、還暦すぎて入れるものなのか?
評伝の最後の方で、がん闘病の様子は、胸が痛かった。私は両親と夫のがん闘病を見てきたから。もっともっと生きたかったはず、悔しかったはず。
でも、こんなコロナの時代を経験しなくてすんで、よかったのかもしれません。私も、亡夫はうらやましいと思いますよ。こんなコロナと猛暑を知らないですんだのだから。
日常の思いを歌えばいいんですよ。だからか、俳句よりも断然、短歌の方が恋を歌うものが多い。けっこう、恥ずかしいと思うけれど、詠んだ時点でそれはフィクションになるからかなあ。
歌詞も、似たようなものですよね。それを聴いて、自分の思いと重ねる。
今日の歌壇に、ユーミンの歌を思い浮かべた一首がありました。短歌はストーリーを持つんですね、すごいなあ。