シングル・カットの曲や様々なアルバムからピックアップした曲で構成されている1976年の解散後にリリースの公式ベスト・アルバム。1975年12月27日に正式に解散宣言ですから、最後のひと稼ぎでしょう。お金の匂いがプンプンします。
Faces は最後は Rod Stewart が、単独で成功したがために分裂していったので、売れることが重要だったわけです。今回これを書くために調べていたところ、選曲に関するところで、Ooh La La の Ronnie Wood のリードボーカルを除いて Rod Stewart であるというところが、グループのもう一人のボーカリスト兼ソングライターである Ronnie Lane のボーカル曲が収録されていないことからも、このバンドの解散の原因が見て取れます。
と、大人の事情も見えてしまいましたが、Faces のサウンドは、とても好きな部類ですがアルバムを買いそろえることはしていないため、こういった中古屋で購入したベストで、様々な楽曲を楽しめるのは有難いことです。
再度聴きながら、このバンドのサウンドを楽しんでいきましょう。Pool Hall Richard は、 Rod Stewart, Ronnie Wood の共作で、イントロのギターリフもカッコよく、チャックベリーが進化したようなカラッとしたロックンロールで、Rod Stewart の煽る様なバカ騒ぎ系ボーカルが痛快です。オリジナル・アルバムに入っていない新曲。今気づきましたが最後に、ガラス瓶が割れる音が入ってますね。曲の内容からすると、ビリヤードで喧嘩して Richard をぶん殴ったのか? Cindy Incidentally 1曲目が煽る系の曲だったのに対し、少し落ち着いたロックンロールになっています。Ronnie Wood のギターのバッキングは、色々なアイデアが入っているのが素晴らしい。短いですね。2分37秒。Ooh La La フォーク調でありますが、ロックンロールだけが売りではない Faces の音楽性がわかる名曲です。 Sweet Lady Mary これも聞き覚えがある曲でバラード。オルガンのロングトーン、スライドギターの繊細な音にのせた Rod Stewart のしゃがれ声がしんみりさせてくれます。1970年の曲ですから、未だバンドの皆さんが一丸となって頑張っていた時期です。Flying は、The Who っぽいですね。これは余り耳覚えは有りません。1972年にロックオペラのTommy への参加で Pinball Wizard を歌ったとのことでそこら辺の影響ですね。Pineapple and the Monkey 忘れてました。インストロックです。テクニックに走ることなくゆったりとした演奏で、ほのぼのタイプです。You Can Make Me Dance Sing or Anything これは、Faces の匂いがたっぷりする軽いロックで、日本人の 山内 テツ が参加の曲。これだけが、オリジナル・アルバムに収録されていない新録音のようです。1975年なのでバックにオケが入ったりと、趣は今までと随分と違い私の趣味ではないかな。Had Me a Real Good Time ブギーなロックンロールのリフが楽しい楽曲です。田舎っぽい雰囲気と、サビの Rod Stewart の振り絞る様なロングトーンが良いです。言わずもがなの名曲 Stay With Me は、ギターのリフとかも、モタモタしていない都会な感じがします。昔この曲がラジオから流れてくると、すっげえなと思って聴いてました。Miss Judy's Farm なんで、これを選択したのかと思います。ボーカルとギターのリフが合っていない。Silicone Grown ブギタイプのロックン・ロールは安定感があります。ブルースでは、ほぼ同じ進行で、歌詞とサビが微妙に違う曲も多く存在しますが、ロックだとさすがにもう少し変えた方がいいんじゃないかと思うのも、若干。Around the Plynth スライドでキュンキュンやるのですが、ブルース感よりも Led Zeppelin っぽいヨーロッパ系民族音楽感があります。こんなのもやってたのかと改めて思ってしまいます。
書き始める前に金の匂いがするベストだとか書いてしまいましたが、様々なタイプの楽曲が入っていて、自分が思っていたイメージの安っぽい流行り曲の集合体とは違うことを改めて聴いて認識。またオリジナル・アルバムに収録されていない2曲もファンにとってはありがたいベストであはあります。でもよく考えると「他を全て揃えている方には、もう一枚買っとかなきゃコンプリート出来ないっすよ」というセールス感もやはりあるか🎶
vocals : Rod Stewart
piano, organ : Ian McLagan
guitar, harmonica, backing vocals, lead vocals (3), bass (1) : Ronnie Wood
bass, guitar, percussion, backing vocals (except 1, 7) : Ronnie Lane
bass (7) : Tetsu Yamauchi
drums, percussion : Kenney Jones
horns (8) : Harry Beckett and Bobby Keyes
artwork (cover art) : Ronnie Wood
Track 1, "Poolhall Richard", was recorded very shortly after Ronnie Lane's departure from the band and before his replacement Tetsu Yamauchi was hired. It is actually Wood who plays the bass guitar on the recording.
Tracks 5, 6 and 12 from First Step (1970), and produced by the Faces.
Track 4 from Long Player (1971), and produced by the Faces.
Tracks 9 and 10 from A Nod Is as Good as a Wink... to a Blind Horse (1971), and produced by the Faces with Glyn Johns.
Tracks 2, 3 and 11 from Ooh La La (1973), and produced by Glyn Johns.
Track 1 from the 1973 single, and produced by the Faces.
Track 7 from the 1975 single, and produced by the Faces.
Track 8 from the 1970 single, and produced by the Faces.
1. Pool Hall Richard / Rod Stewart, Ronnie Wood
2. Cindy Incidentally / Ian McLagan, Stewart, Wood
3. Ooh La La / Ronnie Lane, Ronnie Wood
4. Sweet Lady Mary / Ronnie Lane, Rod Stewart, Ronnie Wood
5. Flying / Ronnie Lane, Rod Stewart, Ronnie Wood
6. Pineapple and the Monkey / Ronnie Wood
7. You Can Make Me Dance Sing or Anything / Kenney Jones, McLagan, Stewart, Wood, Tetsu Yamauchi
8. Had Me a Real Good Time / Ronnie Lane, Rod Stewart, Ronnie Wood
9. Stay With Me / Rod Stewart, Ronnie Wood
10. Miss Judy's Farm / Rod Stewart, Ronnie Wood
11. Silicone Grown / Rod Stewart, Ronnie Wood
12. Around the Plynth / Rod Stewart, Ronnie Wood
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