アイ!サラマッポ in フィリピン & ジャパン!

‐Ay! Salamat sa Pilipinas at sa Japan!‐
 フィリピン、そして日本にありがとう!

パーヴォ・ヤルヴィ指揮NHK交響楽団のグスタフ・マーラー『復活』に感激! "Resurrection"

2015年10月06日 | 音楽

 10月4日(日)、9月にNHK交響楽団初めての「首席指揮者」に就任した、パーヴォ・ヤルヴィ氏(エストニア出身・アメリカ育ち)の初めてのプログラムは、グスタフ・マーラー交響曲第2番『復活・Resurrection』だった。

 20年ぶりのNHKホール…。1995年5月の若杉弘指揮NHK交響楽団によるマーラー交響曲第1番『巨人』以来…。


Paavo Järvi & NHK Symphony Orchestra

 NHK交響楽団は、「マーラー」を「マーラー」として演奏できるオーケストラだと改めて実感。本当に凄まじい演奏に感激した。首席指揮者として今後3年間N響を振ることになるパーヴォ・ヤルヴィを歓迎するかのように、楽団員全員が渾身の力を込めての演奏だった。
 マーラーを振ることのできる指揮者は、世界の中でもある程度限られるが、かの巨匠レナード・バーンスタインにも学び、ドイツの作曲家を得意とするパーヴォ・ヤルヴィさん。N響楽団員の腕前を存分に引き出し、めりはりの利いた美しく大迫力の『復活』だった。ソプラノ、アルトの独唱、東京音楽大学合唱団も素晴らしかった。
 NHKホールが揺れた…。演奏後、コンサートマスターの篠崎さんがバイオリンを椅子において誰よりも大きな拍手をヤルヴィさんに…。これからのパーヴォ・ヤルヴィ指揮NHK交響楽団が、どんな演奏を、音楽を奏でていくのか、とても楽しみで、大いに期待できそうな予感がした瞬間だった。
「神を見ようとした」マーラーの音楽に対して、「神を見た」と表現されるブルックナーの交響曲…。26年前に不慮の事故で頸髄を損傷後、一切聴いていないブルックナーだが、このコンビネーションだったら聴いてみたい…、と思った。
「すごい演奏…。素晴らしい復活でした…。」と、演奏後に初めて声をかけたHayashiさんには、頬に伝わる涙を見られてしまった。
 ここ2、3ヶ月ほど、入退院を繰り返したり、生と死のボーダーラインを感じながら過ごしたり…。何かと思い悩むことの少なくない日々だったが、このマーラー『復活』は、自分にとってもスカッと気持ちの切り替えができたような、大きな意味を持つ演奏だった。最後一席分の車いすスペース…、聴きに行けて本当によかった…。


マーラー交響曲第2番『復活』 第5楽章 最終部分 
「死者は、救済されて蘇る。人は、生きるために死ぬ。」

Mit Flügeln, die ich mir errungen,
In heißem Liebesstreben
Werd’ ich entschweben zum Licht,
Zu dem kein Aug’ gedrungen!
Sterben werd’ ich, um zu leben!
Aufersteh’n, ja aufersteh’n wirst du,
Mein Herz, in einem Nu!
Was du geschlagen,
Zu Gott wird es dich tragen!

みずから得た翼をひろげ
焦がれる思いもあつく
わたしは光へ飛びゆく
いかなる眼も迫ったことのない光へ!
死にゆこう、生きるために!
よみがえる、よみがえるのだ
心よ、いまこのとき!
心よ、力あるはばたきが
おまえを神のもとへと運びゆく! 

Philharmony・フィルハーモニー10月号.pdf

こちらもネットで公開されています。マーラー交響曲第2番『復活』の楽曲解説は、18ページ~に載っています。

パーヴォ・ヤルヴィ 2015年9月 N響首席指揮者就任

「N響は世界クラス」初の首席指揮者パーヴォ・ヤルヴィが語る

Q.――東京公演のほか、10月17日にはいわき芸術文化交流館アリオス(いわき市)での「いわき定期演奏会」も指揮する。いわきは東日本大震災の被災地だが、大震災や戦争などどんな局面でも音楽を演奏できるという信念はあるか。

A.「大いにある。音楽は永遠に続くものだ。大事なのは、どんなに悲劇的な状況下でも音楽が必要だと信じられることだ。戦争や天災などの悲劇が起きると、音楽なんて悠長なことを言っていられないという風潮が出てくる。しかし、音楽があるからこそ人間への信頼が保てる。マーラーやモーツァルトの音楽を聴くと、人間性や魂が存在するという確信を持てる。癒やしは大きな力を発揮する。人間は重大な局面で言葉ではなく音楽を使ってきた。ナチス・ドイツの占領下、アウシュヴィッツ強制収容所にも楽団があった。翌日に処刑されるような事態にあっても、人々は音楽を通じて人間的なものに触れていたかったのだ。」

(参考)
Gustav Mahler Symphony No. 2 "Resurrection" - Bernstein / London S.O.
(マーラー交響曲第2番『復活』バーンスタイン指揮ロンドン交響楽団)

『リボーン・ライフ in バギオ』 -Reborn Life in Baguio- (July 7, 2011~May 18, 2012)

バギオの朝焼け -The glow in the morning sky in Baguio- On Mahler's 151st Birthday2011-07-07 07:07:07 | バギオ Baguio City, Philippines


コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« マニー・パッキャオさん、サ... | トップ | 神代植物公園(調布市)の華... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

音楽」カテゴリの最新記事