2021.12.07 Tuesday

戦後民主主義に僕から一票 内田樹

個人的に最近かなり興味を持っている内田樹氏の、過去のものも含めて民主主義についてまとめたもの。

ご本人曰く「変な本」とのことなのだが、興味深く面白い。

最初から、日本社会全体が「株式会社化している」という興味深いテーマから始まり、子供たちが知っている世界は、家庭も、学校も、部活も、塾も、バイト先も「じっくり時間をかけて合意形成を行う」ようなことをしない。

民主主義を経験していたことのない人たちが有権者なのであるから、国が民主主義ではないことは不思議ではないと手厳しい。

最近の政治の話題を見ていると、忖度する官僚が出てきて、彼らが出世していくのだが、そうすると統治コストは最小化できるが、国力まで最小化してしまうとのこと。

そしてここからが面白いのだが、締め付けが緩く、市民運動、労働運動、学生運動などが活発で、やや過激な動きもあった時期のほうが景気も良かったらしい。

そもそも景気がいいから金があるので活動できるとも言える。

その後バブルが弾け、日本人が貧乏くさくなっていくにつれて、政治意識も希薄化していく。



このような形で「民主主義」「政治」「憲法」「教育」といったテーマに関して、内田氏独自の鋭い切り口で解説してくれているので、ぜひ多くの方に目を通してほしい。

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