介護のコンプライアンスに強い経営コンサルの独り言

介護のコンプライアンスに強い経営コンサルの独り言

介護・医療業界の制度やコンプライアンスに強い経営コンサルが、これから超高齢化社会を迎える日本の将来や親の介護、子供たちの未来についてちょっとヒントになる独り言。親の介護で困っている人、介護に携わる組織の経営者や職員にも役立つ情報を発信していきます。

Amebaでブログを始めよう!

こんにちは、
まなぶっちです。


熊本の地震。
大きな爪痕を残しています。


タレントのコロッケさんが
被災地をを訪れたり、
GACKTさんがキャンペーンの売り上げの
全額寄付を表明したりと、
支援の輪が広がっています。


私の会社でも両親の実家が
被災した社員もおり、
会社でも何かできることが無いかと
検討を始めました。


少しでも早い復興を応援したいと思います。


東日本大震災の時、
避難生活のストレスか認知症患者の
症状が悪化したとい事例が報告されています。


熊本でも避難生活が長引けば
同様の問題が起きるかもしれません。


認知症の患者はストレスに弱く、
住む場所が変わるだけで症状が進むこともあります。


まして震災被害者の避難所生活は心身に大きな負担がかかる訳ですから
周囲の人達の配慮は非常に重要になります。


自分も被災しているためユタ理が無いことも分かりますが、
以前の震災では避難所の認知症高齢者が徘徊して
行方不明になり、結局亡くなってしまったという例もあります。


深刻な「2次的被害」を減らすため、過去の震災から学ぶことも
多いのではないでしょうか?


そこで、認知症介護研究・研修東京センターで
作成した避難所での支援ガイドの一部を紹介します。


①ざわめき・雑音のストレスから守る


出入りや雑音の多い場所にいると落ち着かなくなる。

ざわつきの少ない場所を確保する


②ゆったり、少しずつ言葉をかける


あわただしい雰囲気は混乱させる。


急ぎの時ほど一呼吸入れて接する。

一度にたくさん言わず、短い文章で一つ一つ伝える


③本人なりに見当がつくような情報を


何が起こり、どうしたらいいのか不安に思っている。


記憶や判断力が低下していても分かりやすいよう、
「ここは△△体育館だよ」「食べ物が○時ごろ配られるよ」などと説明を


④飲食・排せつ・睡眠を確保する


声かけや見守りがいないと一人でうまくできなくなり、症状が進みがち


⑤少しでも気持ちのよくなる刺激を


不快が募るといら立ちが高まる。
手足、首、腰などを温めると落ち着くことがある。


本人の好きな歌を口ずさんだり、一緒に歌うのもいい


⑥体を動かす


じっとしていると筋力が落ち血流が滞る。
時々一緒に体を伸ばす

⑦落ち着かない場合は抑えず、本人に沿った対応を
声を出したり、立ち上がったりするのを抑制すると逆効果。


どうしたいのか、そっと尋ねてみる


⑧家族や介護職員が解放される時間を

家族や職員は想像以上に消耗しがち。


短時間でいいから交代し、目をそらさずそっと見守る。


交代する時は本人が好む呼び名を教えてもらう



少しの気遣いかも知れませんが、こう言った事を意識するのと
しないのでは大きく違ってくると思います。


もし、気になりましたら
認知症介護研究・研修東京センター作成の
「避難所での支援ガイド」を入手してみると
いいのではないでしょうか?




こんにちは、
まなぶっちです。


しばらく、ブログを更新していませんでした。


今回は、ハラスメントの種類の最終回です。


いままで、紹介してきたように
場面や対象により色々と分類されているのは、
それだけ、ハラスメントが多様化していることが原因なのかも知れません。


私は多様化した原因として場面や対象により、
解決のアプローチが異なるため、
こういった分類が進んできたものと考えています。


ということは、それぞれの特徴を掴んでこくことが大切であり、
今回紹介した様々なハラスメントが
そのお役に立てばと思っています。


■ブラッドタイプ・ハラスメント


血液型によってその人の性格を判断しようとすることで、
その人が不快になったり、するような言動をいいます。


血液型と性格については、因果関係は立証されていないといわれ
血液の4タイプで自分を決められてしまうことに抵抗感がある人も
いるかも知れませんね。


血液型の相性で、人事異動や担当を決定するといった
組織もあるということもあるそうです。


コミュニケーションの一つとして
初対面の人に「あなたの血液型は?」と聞くなんてことも
たまにあるのではないかと思いますが、

相手によってはブラッドタイプ・ハラスメント該当する可能性もあるので
注意しておきましょう。


■ペイシェント・ハラスメント(ペイハラ)


医師や看護師などの医療従事者や医療機関に対して、
無理な要求をしたり、暴言等を吐くような
自己中心的な嫌がらせを続けることを示します。

患者やその保護者が加害者でありる、ドクター・ハラスメントとは
対極のハラスメントと言われています。


■ペット・ハラスメント


立場の弱いペットに対して虐待や嫌がらせをすることをいいます。


対象がペットとなり、躾と称して必要以上に叩く行為や
食べ物や水を与えないなどの子言うが該当します。


世話ができなくなり放棄するといった行為も
ペット・ハラスメントに該当するといわれ、ペットの不法投棄により、
生態系を破壊することもあり、
最近では、ペットブームの裏側に潜む問題として、
度々メディアで取り上げられることも多くなりました。


■ラブ・ハラスメント


恋愛及び性に関する話題を公共の場所や
第三者のいる前で持ち出し、その人に精神的苦痛や
不快な思いをさせることをいいます。


最近、問題となっているリベンジポルノもこのハラスメントに
該当すると言われています。


無理やり求婚や性交を迫ったりすることもこのハラスメントに
該当します。


■リストラ・ハラスメント(リスハラ)


企業側がリストラ対象者に対して行なう嫌がらせをいいます。


パワー・ハラスメントの一種で、
基本的には会社側が自主退職を促す行為で、
部署あるいは会社全体で嫌がらせして、
自ら「退職する」と言わせるように仕向けることなどが該当します。


■レリジャス・ハラスメント(レリハラ)


あまり聞きませんが、宗教団体や聖職者から受ける、
入信の強要、聖職者への盲信、非常識なまでの経済的搾取、
性虐待、幼児虐待などが該当すると言われています。


まれに、宗教団体のカルト的な犯罪等が取りざたされることがありますが
まさにそういったものが該当すると思います。


■レイシャル・ハラスメント


国籍・出身地など人種差別と取れるような
発言・行動を通じて相手を傷つけることいいます。


主に日本国内で生活する外国籍やハーフの方などに
対して嫌がらせやいじめ等をすることをいう。


今まで紹介してきたことの幾つかは
社会問題として取り上げられているので、
ご存じの方も多いと思います。


そういった社会問題も、メンタル的な視点で見れば
ハラスメントという概念に該当することが分かります。


管理職等の立場の方には、こういった点も
しっかりと理解しておくことが大切ではないでしょうか。



最後までお読み頂き、有難うございました。


それでは、本日はこれにて。

こんにちは、
まなぶっちです。


毎年4月には新卒対象でクライアントから
大なり小なりコンプライアンス研修の依頼があり、
ハラスメントについても話す機会が多いこともあり
ブログで取り上げてきました。


新卒の場合にはまだ現場を知らないこともあり、
ほとんど質問は出ないのですが
特に介護施設などでの現任の研修で
「利用者に身体を触られたりすることは
セクハラに該当するのでは?」と質問されることがあります。


セクハラの場合は、被害者がセクハラを受けていると感じると
それでセクハラが成立すると言われています。


この定義あてはめれば、
利用者に身体を触られて、
職員がセクハラと感じればセクハラということになります。


私は、セクハラがあった場合は
組織でしっかりと対応するべきだと主張しており、
利用者からのセクハラについても組織として
毅然と対応するべきだと思います。

ただ、介護施設の利用者である


高齢者の場合は、ことはそう簡単にはいきません。


ここで、重要になってくるのが
セクハラの加害者である利用者に
意思能力がしっかりあるかどうかが
大きなポイントになってきます。


利用者が認知症などの場合、
職員に触れる行為に性的な動機があるか
異食や自傷行為、徘徊などの症状と同様と考えられ
セクハラであると、それこそ立証することは
困難であると思います。


正常の人であれば、注意したり
ひどい場合は法的な処置も講じることができますが、
事理弁識能力がないとなると
責任の追及が出来ないわけです。


では、職員は"泣き寝入り"するしかないのか
ということになりますが、

私としてだからこそ、認知症患者へのアプローチを
しっかりと行なうしかないのかと思っています。


つまり、その人を「良く知る」ことが重要と思うわけです。

セクハラ行為をする利用者
(この場合認知症などの要り能力のない人ですが)
がなぜこのような行為を行なうのか?


原因究明をおこない、
根本の原因を突き止めていくしか
アプローチの方法はないように思えます。


なので私は質問に対しては
ただ、我慢させられるのではなく
積極的に原因究明のなかから、
セクハラにいたる行為の防止を図っていく。


こうゆうアプローチをしてみてくださいと話しています。


付け加えますが、意思能力のしっかりしている人は別です。


それは、施設の管理者などが積極的な関与し
本人やその家族に対してしっかりと
理解を求めていくことが大切です。


利用者だから、職員は我慢するしかない。
これが一番いけないことだと話しています。



最後までお読み頂き、有難うございました。


本日は、これにて。