【リスペクト】自然にどんな時でも当り前に ベトナム人のボランティア精神

ベトナム生活

しんちゃお。
雨季の終わり、断続的に雨が続くーチミンシティからくろまめです。

 

この先〝厳格な社会的隔離〟はいったいどこへ向かうのか。

建物から外に出られなくなった8月23日から数えて、もはや35日が経過。
そのうちの16日間は部屋から一歩も出られず、今でもロビーに降りられるのは商品受け取りのときだけ。玄関前の柵の手前のテーブルに置かれてあるものを引き取りつつ一瞬だけ外の空気が吸える。

棟内Expats Groupチャットでは「もう限界…」という言葉がちらほらと出始めた。普段から引きこもり気味であったとしても、手に入る食料が限定的な中での自炊生活はオンライン授業や在宅ワークの家族を抱えるひとにとってはかなりの難行苦行。

まったく外に出られないのに、なぜここでなければならないのか、その意義を自分に問いかける。しかし答えは出ない。

いよいよ1週間後に迫った〝厳格な社会的隔離解除(予定)の日〟市民の限界が近づいているいま、政府は難しい判断を求められる。
どのようしてその日を迎えられるのだろうか。開放されるのか、はたまた今まで通りに延長されるのか。ワクチン不足もあって接種も思ったほどには進まない。
市民は固唾をのんで吉報を待っているように思う。

果たして人々を完全に社会から隔絶させておくのは何日くらいで限界を迎えるのだろう。厳しい社会隔離になってから、すでに4ヶ月が経過している。日本より自殺者が少ないベトナムで最近は自殺のニュースを見るようになった。たとえコロナに感染しなくても、メンタルを病むひとは当然出てくるだろう。
きままなひとり身生活ですら、この状態が続くなら「どうにかせなあかん…」と思う。

 

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【リスペクト】自然にどんな時でも当り前に ベトナム人のボランティア精神

さて、いっぽうスイカのおじさんが元気である。
もくもくとボランティアを続けているようだ。ボランティアリーダーであるチュイさんの話でも、スイカおじさんは女性メンバーでは運びきれない重い荷物を率先して運んでるという。くろまめの部屋にガロンの水を運びこんでくれたのもスイカおじさんだった。

 

【ぼっちホーチミン悲劇】食料難民の次は水難民だyo…水のおじさんに失恋???
敷地内にやっと配達員が入って来れるようになった日、早速水の注文をした。果たして水のおじさんは来てくれるのか、それともフラれたまま来てくれないのか。ステイホームのままじりじりとおじさんを待つ。



今回の建物封鎖で住人が生き延びられているのはひとえにスイカおじさんを始めとしたボランティアメンバーのおかげだと思う。けっして大げさな表現ではない。

ベトナム語ができない外国人メンバーのためにZaloでGroupチャットを作り、外国人住人へQRコードを配布して参加を呼びかけ、外国人のいろいろな問い合わせに英語で応える。

ある時は生鮮業者と交渉し、アパート管理会社へ業者申請して敷地内へ入れる手配をする。個人が購入できるようにオーダー用のスプレッドシートを作成してそれをチャット内に埋め込む。オーダーをとりまとめて、業者が運んできたものを受け取り、ストレッチャーで運び、仕分けしてから個人宅の前まで運ぶ。
それが終われば代金回収と振込金額をチェックし、遅延があれば個別に知らせる。業者の品質や配送手順が「Groupのためにならない」と判断すればダメな業者をスパッと切って、個人のネットワークを駆使しながらまた別の業者を見つけてくる。
想像を含むが、かゆいところに手が届くようにいつも配慮していることがわかる。

PCR検査では防護服をまとい検査員と一緒に棟内を周っていた。いまは検査キットを配る。手書きの個人情報をチェックして検査委員をサポートするなど、業務範囲も幅広い。

そしてボランティアメンバーは自分たちが感染源とならないように週に1回クイックテストをして結果写真をZaloに掲載している。

自分たちのもっているあらゆるスキルや知恵を駆使して住民のために朝早くから夜遅くまで頑張ってくれている。自分でロビーに降りてヨシとなった翌日、理事会との会議でチームはいったん解散したがチャットGroupの中では引き続き情報を共有してくれている。

 

紛うことなきバリキャリ女子!英語ネイティブ!若きボランティアリーダー 

特に際立っているのはチームリーダーのチュイさんの仕事ぶりだ。

朝から晩までボランティアをしながら常に英語で即レス、時間を見れば最後が午前1時ということも頻繁。魔法使いかな?
エレベーターホール前で実施した出張PCR検査ではひとりひとりの体調や接種履歴を聞きながら、ワクチン接種の申し込み方法を教えていたり、チャット上ではベトナム語でしか表示されないワクチンアプリの英語解説までしている。
しかも本人は若い美女である。アパートの玄関前でてきぱきと采配を振るう姿が時に神々しく光輝いて見える。

口座も持たないぼっち外国人であるくろまめに「食料を買いたいときは立て替えるので言ってね」と個別にメッセージをくれた。

お金は借りたくないと意地を張っていたのに、冷蔵庫の食料が尽きかけていたときは「あなたに送金でお世話になりそうです。その時はどうぞよろしくお願いします。」とちゃっかり返信していた。
チュイさんは「遠慮は不要です。あなたがひとりで大変なことを私は知っています。私たちが会えた時に返せば良いのです。わたしはお金に困っていませんよ。( ´艸`)」
メッセージは可愛い絵文字付きだった。

好きです、チュイさん。。。

そして過日「今日の野菜購入も残念ながらキャッシュレス決済のみでした。あなたは野菜を買えなくて困っていますよね。もしよければ少しですがあなたに野菜を届けます。今日の夜かまたは明日にね。」のメッセージ。

この切羽詰まったご時世では自分の家の食料確保だけでも大変なのだ。ひとのことなど構っている暇もない。しかも1棟600軒以上もの大所帯で。バリバリとボランティア活動を指揮監督し、そのうえで個別の事情まで配慮してくれるとは…あなた女神でしょ?チュイさん?
そしてパジャマに着替えた21時過ぎにやって来た女神はキラキラした野菜をわたくしに分け与えた。
そして美しい顔でにっこりと微笑んだ、ぷるる!シビれる!

受け取った野菜もやっぱりつやつやキラキラしていた。
見ただけでアレルギーが出てしまうにんにくと、見たことのないナゾ野菜はお向かいさんに分け与えた。(奉仕のこころ)

あとで知ることになったがチュイさんは同じ棟の28階に家族と住んでいた。女性ユニオンではなく住民理事会のメンバーのようだ。

その後も週に1回は「元気にしていますか、困っていませんか、ワクチンを打ちましたか、。打っていないようなら手配できますよ~(ただしシノファーム一択)笑」と細部の心遣いまで抜かりない。

この棟に住むすべての人たちに親身に対応して、チャットで励まし続けてくれる女神たち+おじさんの最強チームにただただびっくりなのである。

 

尊敬の念 奉仕の精神にあふれた若者たち

こうしてたびたびベトナムの人たちにお世話になっている。しかしこのベトナム人のボランティア精神はコロナ禍で始まったものではない。

もとよりベトナム人に脈々と受け継がれている精神で、身近にも奉仕活動している人がたくさんいる。実はベトナムに住み始めてからびっくりしたのは、ベトナム人の多くが若いころからボランティア活動をしていることだった。聞けば「ボランティアは特別なことではない」と言う。
困っているひとがいたら助けるのは当たり前、その心のありようにはいつも感心させられる。

昨年、部屋探しを手伝ってくれた女神のチャンさんを覚えているだろうか。

チャンさんは孤児院へ足繁く通っている。facebookに投稿されるのはいつも孤児院やベトナム戦争の影響を受けた子どもたちの様子だ。彼女のfacebookには遊びや自撮りが皆無で、浮ついた投稿がひとつもない。
いろいろな施設をまわって奉仕活動をして、仏教寺院でお祈りをして、仏さまの教えを大切にし、仏さまの写真つきで説話を投稿するほど、芯から信心深い女性なのである。

 

ベトナムのマンション家賃を半分にしよう。ぼっち家探しで女神に出会ってしまった。(1)
突然の連絡で部屋の契約が残り3週間で切れると知った日、家賃を半分にするためにぼっちでの引越しを決意し、ホーチミンの地元不動産へ連絡すると紹介されたのは日本語ペラペラの女神チャンさんだった。



親しいベトナム女子も休日に奉仕活動をしている。彼女は貧しい地域へ配給する食品などの仕分け作業を手伝う。トラックから荷降ろしをして、数百件分の配給品を商品別に仕分けして、またトラックに積み込み、地域をまわる。

夜の街で活躍する派手ないでたちのDJガールたちは自分で稼いだお金を使って防護服を纏い、街中を自転車で巡りながら路上生活者のために食料品とお金を配って歩いている。食べ物を受け取ったおじさんが声を詰まらせて涙する姿もけっして他人事には思えない。失業者が増えている今、誰だって一歩違えば同じ境遇になる可能性があるのだ。

何よりも家族を大切にするベトナム人。
自分の親に楽をさせたいと考えている若者たち。
仏さまの存在を信じ、寺院にも足繁く通う若いひとたち。

近代的な姿を見せる大都会ホーチミンシティで、ボランティア精神に満ち溢れた若者たちとのギャップがキラキラしていてとても眩しい。

 

へんがっぷらい。(また会いましょう♪)

くろまめ

 

凛として素敵だね。
ポチっとしてたもれ。

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ああ、おばちゃん元気かな…。
ポッチリね。

 

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