近代日本を代表する俳人、歌人、随筆家の1人「正岡子規(まさおか・しき)」が、
大の野球ファンだったことは有名な話だ。
バッターを「打者」。
ランナーを「走者」。
フライは「飛球」。
デッドボールが「死球」。
--- 今も野球用語として使われているこれらの言葉は、
「子規」の手により日本語訳された。
この投稿のタイトルも「子規」作。
「まり」はボールの意であり、
春風がそよぐと野球がしたくてタマラなくなる詠み人の気持ちが伝わる。
さて、本日は、学童野球の練習試合を観戦した。
対戦カードは「津幡どんぐり」対「英田(あがた)パワフルズ」。
どちらも町内のチーム同士である。
上空は、じつによく晴れ渡り青一色。
暖かな陽気に包まれた「津幡小学校」グラウンドには、
両チームの元気な掛け声が飛び交う。
バットからは小気味いい打撃音。
革のグローブにボールが収まる時の乾いた音も心地いい。
文字通りの「球春」到来なのである。
町の広報誌・先月号に、以下の記事が掲載された。
<津幡どんぐり 文部科学大臣表彰>
「学童野球チームの津幡どんぐりスポーツ少年団が、
令和2年度の生涯スポーツ優良団体として文部科学大臣表彰を受賞しました。
この表彰は、地域おけるスポーツの健全な普及や発展に貢献し、
またその振興に顕著な成果を上げた団体に贈られるものです。
津幡どんぐりは練習活動はもちろん、
挨拶運動やゴミ拾いなどの地域活動にも力を入れるほか、
県内外のチームが参加する大会を主管するなど
地域のスポーツ振興や活力増進にも寄与している。」
私的津幡町見聞録としては、見逃せないニュース。
最近「どんぐり」の監督さんと一寸した縁ができ取材を申し込んだところ、
幸い拙ブログをご存じで快諾をもらい、訪問が叶った。
グラウンド敷地に立つプレハブの中に飾られた表彰状と盾。
盾の横に「清水八幡神社」のお神札(ふだ)が並ぶ。
建物内に掛けられた学童たちの書初めからは、野球に対する情熱が滲む。
「津幡どんぐり」の歴史は40年以上。
現在の部員数は全学年を合わせて30名弱。
野球が人気スポーツの王者だった当時を知る僕からすると、
随分少なくなった印象を受ける。
関係各位には此度の受賞を励みに、
少子化に「負けない」で、未来へ「つなぐ」「努力」を続けていってもらいたい。
今日の練習試合は、毎年、桜が咲く頃の恒例行事と聞いた。
例年なら花見を兼ね、試合後は大人も子供も一緒に宴会をするという。
しかし、コロナ禍にある今年はパーティー割愛。
致し方ないとは言え、一抹の寂しさを感じているはず。
もっとも、何もかも中止になった一年前に比べれば、まだマシだろうか。
ガンバレ、野球少年たち!