★★★★

 

『あの日、君は何をした』『彼女が最後に見たものは』に続く、三ツ矢&田所刑事シリーズ第3弾。

物語は2020年代の東京と、1990年代の北海道鐘尻島での出来事が交互に語られる。

現代パートでは傷害事件と女児連れ去り、過去パートでは巨大リゾートの建設が頓挫した事で人生が狂わされた人々が描かれ不穏な影を落とす。

読み進めても一向に接点が見つからず、脳内では謎が膨らみ続けた。
彼らに一体なにが起きているのか、二つの時代はどう繋がるのか知りたい一心で頁を捲った。

母娘の呪縛、嘘と悪意に翻弄された人々、真相はあまりにも切ない。