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「異端のすすめ 強みを武器にする生き方」橋下 徹

2022/05/20公開 更新
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「異端のすすめ 強みを武器にする生き方」橋下 徹


【私の評価】★★★★☆(80点)


要約と感想レビュー

「市民が死ぬので、ウクライナは降伏するべきだ」と橋下さんがツイートして炎上していたので、手にした一冊です。ツイートを読んでみると、ウクライナはロシアに勝てない、NATOはウクライナを支援しないということを前提として、勝てないなら政治的妥協が必要と主張していたようです。


現場の状況がよくわからない状況で、あえて一般論としてウクライナ降伏をツイートしたのは、茶髪とサングラスでテレビに出演したことと似ているように感じます。迷ったら、一番大胆な道を選ぶといっているだけあって炎上覚悟のツイートだったのでしょう。もちろん日本は言論、議論は自由ですので、何を言っても問題はないのです。ただ、橋下さんが総理大臣になったら、すぐに外国が攻めてくるでしょう。なぜなら、橋下さんは市民の犠牲を見てすぐ降伏を決断するからです。


さて、この本は2019年の橋下さんの講演会の内容を基に加筆したものになっています。


・迷ったときには、選択肢の中で一番大胆な道を選ぶ・・・45歳くらいまでは、常にそのような選択肢をしていくべきだと思っています(p41)


橋下さんの特徴は、主張のキレがよい、ケンカが強いということでしょう。議論では根拠を示しながら、もっともらしい主張がスラスラと出ていきます。これは、弁護士としての論理性と20年以上も毎日持論を考える訓練をしてきた積み重ねによるものでしょう。また、生放送前には、事前に持論とQAをしっかり準備していることも大きいようです。


茶髪にサングラスという演出をしながら、トークの準備にはぬかりがないところがタレントとして生き残り、政治家となることができた理由のように感じました。死ぬ時、「自分の人生、本当によかった」と思えるように、人生いろんなことに触れて、チャレンジしてみたほうがいいというのが、橋下さんの持論なのです。


・持論が展開できるように必死に勉強・・・100くらいの準備をやって、使ったものは一つや二つ(p45)


議論の中で、相手が明らかな誹謗中傷をしてきたら、同じように100倍返しくらいの勢いでやり返さなくてはならないと主張しています。橋下さんの経験では、「やられたら、やり返す」ほうが、相手への警告となり、「橋下とケンカすると面倒だ」と思わせることが大事だということです。この理論だと、ウクライナはロシアに100倍返しをしなくてはならないということになります。そうしなければ、ロシアはまたやってくるのです。


橋下さんは感情的に反対する人の存在も、業界のドンの存在もわかっています。自分の発言が炎上することもわかっていて、合理的に考えて、あえて異端となることができるのが橋下徹なのだととわかりました。橋下さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・「異端視」されることもありました。それでも、いつも自分らしさを貫き続けてきた。迷ったら、選択肢の中で一番大胆な道を選ぶ(p3)


・20代・・自作したパンフレットも配りました。当時、弁護士の世界には「広告宣伝をしてはいけない」というルールがありました(p17)


・情報をインプットしながら、必ずそこに自分の意見を脳内で添える習慣をもう20年以上、毎日続けています(p126)


・「言っていることはたしかに正しいんだろうけど、お前だけは言われたくない」人は、このような気持ちで反対感情を抱くことも多い(p181)


・相手の侮辱に対して、こちらも100倍返しをすれば、相互の罵詈雑言合戦になり・・・その機を捉えてお互いに侮辱を止める提案をするのです(p184)


▼引用は、この本からです
「異端のすすめ 強みを武器にする生き方」橋下 徹
橋下 徹 、SBクリエイティブ


【私の評価】★★★★☆(80点)


目次

第1章 突き抜けるには、リスクを取れ―限界を突破する力
第2章 自分の商品価値を高めよ―これからの時代に求められる異端力
第3章 物怖じすればチャンスは終わる―最速で成長する力
第4章 「情報マニア」になってはいけない―その他大勢から抜け出す思考力
第5章 合理的に人と付き合え―どんな相手にも負けない駆け引き、交渉力
第6章 批判と侮辱を同一視してはいけない―他人に振り回されない対人力
第7章 心から納得できる人生を生きる―一切後悔しない行動力



著者経歴

橋下 徹(はしもと とおる)・・・1969年東京都生まれ。大阪府立北野高等学校、早稲田大学政治経済学部卒業。1998年、橋下綜合法律事務所を開設。2003年「行列のできる法律相談所」にレギュラー出演開始。2008年、38歳で大阪府知事、2011年に大阪市長に就任。実現不可能と言われた大阪都構想住民投票の実施や、行政組織・財政改革などを行う。2015年、大阪市長を任期満了で退任。現在はTV番組出演や講演、執筆活動など


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